恋心が芽吹く頃~Blooming Days~ 第26話 あらすじ/ネタバレ

南如珍(なんじょちん)の影が薄れるにつれ、李塘(りとう)の忠誠と犠牲はより一層尊いものとなった。彼は駱青蓮(らくせいれん)が巧妙に操る駒であるだけでなく、彼女にとってかけがえのない兄弟であり、親人でもある。誤解や非難を受けても、李塘(りとう)は黙って耐え忍んだ。それは駱青蓮(らくせいれん)への深い情誼ゆえである。真相を知った東籬(とうり)たちは、李塘(りとう)に対して申し訳なさや敬意でいっぱいになった。

李塘(りとう)の偉業は、彼が謎の箱の中から地図を発見したことにある。この地図は四公子(しこうし)にとって非常に重要な意味を持つが、天書のように解読が難しい。駱青蓮(らくせいれん)は懸命に探求するが、全体像を把握することはできない。そんな中、容夫人(ようふじん)と柔夫人(じゅうふじん)が南如珍(なんじょちん)の死を告げた。これは駱青蓮(らくせいれん)が復讐を果たした瞬間であるはずだったが、彼女の心には何の喜びもなかった。失った子供は、永遠に埋められない痛みだからだ。

夜が訪れ、駱青蓮(らくせいれん)と賀連信(がれんしん)は涼亭で向かい合った。彼女はついにすべての偽装を解き、自分の策略と苦衷をすべて打ち明けた。彼女は自分がかつての純粋で善良な駱青蓮(らくせいれん)ではなく、復讐のために手段を選ばない冷酷な人物になったことを認めた。この告白は、賀連信(がれんしん)の心を痛めた。彼はこのような変化を受け入れることができず、黙って立ち去ることにした。柔夫人(じゅうふじん)は、なぜ駱青蓮(らくせいれん)がそこまで決意したのか理解できず、公子府の女眷同士の争いは、公子たちは大抵知っていながら見ないふりをするものだと疑問を呈した。

賀連信(がれんしん)は胸にわだかまりを抱えたまま呂北逸(りょほくいつ)のもとを訪れ、答えを求めた。呂北逸(りょほくいつ)は、駱青蓮(らくせいれん)が変わったのは、賀連信(がれんしん)を失うことを恐れているからだと一刀両断に言い切った。彼女の嘘と隠蔽は、すべてこの深い恐怖から来ているのだ。もし駱青蓮(らくせいれん)がかつての純真な少女のままだったら、王府の陰謀の中でとっくに消えていたかもしれない。

賀連信(がれんしん)は呂北逸(りょほくいつ)の言葉に心を動かされ、この関係をやり直す決意をした。彼は蘇南春(そなんしゅん)に駱青蓮(らくせいれん)を涼亭に誘わせ、蓮の花の灯を自ら点灯し、過去を捨てて未来を一緒に迎えることを意味した。駱青蓮(らくせいれん)は驚きと喜びでいっぱいになった。賀連信(がれんしん)がここまで決然と許してくれるとは思っていなかった。同時に、彼女は李塘(りとう)のために運命を変えるチャンスを手に入れ、賀連信(がれんしん)に桓州への調査に同行させ、曲陰県の空席を埋めてもらいたいと願った。

しかし、長くは続かなかった。駱青蓮(らくせいれん)は帰宅途中に突然誘拐された。覆面をした犯人は目的が明確で、彼女だけを連れ去った。賀連信(がれんしん)は知らせを受けて、焦りながら愛する妻を救出することを誓った。実は、これはすべて四公子(しこうし)の手下によるもので、彼らは地図を探そうとしたが、誤って駱青蓮(らくせいれん)を誘拐してしまったのだ。四夫人(しふじん)は激怒したが、呂北逸(りょほくいつ)の提案は彼女に転機をもたらした。駱青蓮(らくせいれん)を駒として、四公子(しこうし)と利益交渉をするのだ。四夫人(しふじん)は呂北逸(りょほくいつ)の深謀遠慮を称賛するものの、四公子(しこうし)の短慮には呆れ返った。

こうして、駱青蓮(らくせいれん)の運命は再び風前の灯火となり、賀連信(がれんしん)と四公子(しこうし)の対決は静かに幕を開けた。権謀術数と感情が交錯する中で、それぞれが自分の信念と執念のために奮闘する。

第26話の感想

第26話は、衝撃的な展開が続く見応えのある回でした。特に、李塘(りとう)の忠誠心と犠牲には心を打たれました。彼は駱青蓮(らくせいれん)のために命を懸けて戦い、その姿はまさに英雄そのものでした。

また、駱青蓮(らくせいれん)と賀連信(がれんしん)の複雑な関係にも注目です。駱青蓮(らくせいれん)は復讐のために手段を選ばない冷酷な人物になってしまいましたが、その裏には賀連信(がれんしん)への深い愛情が隠されています。賀連信(がれんしん)もまた、駱青蓮(らくせいれん)の変化に戸惑いながらも、彼女への想いを捨てきれないでいます。

つづく