永遠の桃花~三生三世~ 第30話 あらすじ/ネタバレ

夜の帳が下り、桃の花びらが舞い散る中、白浅(はくせん)は酔った勢いで高い桃の木から軽やかに飛び降り、春風に揺れる花びらのように舞い降ります。天族の太子である夜華(やか)は、その音に仮応し、瞬時に身を翻して落下しようとする白浅(はくせん)をしっかりと受け止めます。

四つ目が合った瞬間、時が止まったかのよう。夜華(やか)の目には、素素(そそ)と瓜二つの白浅(はくせん)の顔しか映っていません。複雑な感情が胸に込み上げてきます。白浅(はくせん)は酒の勢いで距離を縮めようとしますが、最後の理性で踏みとどまり、夜華(やか)が我に返った時には、白浅(はくせん)の姿はなく、ただ桃の甘い香りが漂っているだけでした。

翌朝、白浅(はくせん)は折顔(せつがん)の洞窟で目を覚まします。昨夜の出来事は夢のような出来事で、上神である自分が夢の中で取り乱したことを自嘲します。折顔(せつがん)に別れを告げた後、白浅(はくせん)は複雑な気持ちを抱えながら、東の海への宴に向かいます。

東の海岸で、白浅(はくせん)は緑袖(りょくしゅう)公主と遭遇します。素顔を隠していたため、ただの仙女と間違われ、侍女からは「老婆」と陰口を叩かれてしまいます。白浅(はくせん)は心の中で不快感を覚えますが、青丘に長く住んでいたため、外界では自分がほとんど知られていないことを悟ります。

宴が始まるまでの時間が長く感じられ、白浅(はくせん)は仙人の間を歩き回りますが、退屈で仕方ありません。静かな場所を探して少し休もうとしますが、偶然にも夜華(やか)の息子である阿離(あり)に出会ってしまいます。阿離(あり)は草を一生懸命抜こうとしていましたが、白浅(はくせん)は破雲扇をプレゼントします。すると、突然強風が吹き、水晶宮はまばゆい光に包まれます。白浅(はくせん)は白い布で目を覆いますが、阿離(あり)は白浅の姿を見て、母親の素素(そそ)が帰ってきたと勘違いし、泣きながら抱きしめます。その様子を夜華(やか)が目撃し、白浅を素素(そそ)と間違えてしまいます。白浅は白い布を外し、夜華(やか)の無礼を叱責します。夜華(やか)はようやく、目の前にいるのは素素(そそ)ではなく、青丘の女君である白浅であることに気づきます。

白浅が複雑な感情から逃げ出そうとしたその時、少辛(しょうしん)が駆けつけてきます。少辛(しょうしん)の深い愛情の告白に、白浅の心は乱れます。少辛(しょうしん)の涙と懇願に、白浅は冷たく接することができず、破雲扇をプレゼントし、主従の情として願いを葉えてあげると約束します。

夜華(やか)は这一切を目撃し、疑惑と喜びが入り混じります。白浅が300年間探し求めていた素素(そそ)であり、自分の婚約者であることに確信を持ちます。彼は躊躇することなく白浅の手を取り、宴席に入ります。阿離(あり)も後に続き、「お母さん」と何度も呼びかけ、白浅の心を揺さぶります。

宴では、繆清(きゅうせい)公主が精心な舞を披露し、夜華(やか)の気を引こうとしますが、夜華(やか)の視線は白浅から離れることはありません。その様子は、会場にいる全員が異変を感じさせるほどでした。白浅は驚きと気まずさを感じながらも、突然の温かさに包まれていきます。

宴が進むにつれて、白浅と夜華(やか)の間の誤解が明らかになり、阿離(あり)の無邪気さは二人の間の感情の橋渡しとなります。桃の花が咲き乱れる宴の中で、300年にわたる愛の物語が静かに始まり、層を重ねた謎を解き明かし、お互いの心の答えを探していくのでした。

第30話の感想

第30話では、白浅と夜華(やか)の複雑な関係がさらに深まり、今後の展開が気になる終わり方でした。

白浅は酔った勢いで夜華(やか)に近づこうとしますが、理性を取り戻して踏みとどまります。しかし、夜華(やか)は白浅を素素(そそ)と間違えて抱きしめてしまうという衝撃的な展開となりました。

また、阿離(あり)の登場も印象的でした。阿離(あり)は白浅を母親の素素(そそ)と勘違いし、泣きながら抱きしめます。このシーンは、白浅と夜華(やか)の間に深い絆があることを示唆しているように感じました。

宴のシーンでは、繆清(きゅうせい)公主が夜華(やか)の気を引こうとしますが、夜華(やか)の視線は白浅から離れることはありませんでした。白浅と夜華(やか)の強い絆が感じられるシーンでした。

つづく