永遠の桃花~三生三世~ 第40話 あらすじ/ネタバレ
夜華(やか)と白浅(はくせん)のすれ違い
夜華(やか)は書房で素錦(そきん)と繆清(きゅうせい)を厳しく叱責した後、白浅(はくせん)を気にかけて急いでその場を離れます。迷子で有名な上神である白浅(はくせん)は、広大な洗梧宮の中で一攬芳華への帰り道が分からず困っていました。そこに、夜華(やか)がそっと後ろから抱きしめ、優しく家へと導きます。
書房では、繆清(きゅうせい)と素錦(そきん)がまだ跪いています。繆清(きゅうせい)は泣きながら素錦(そきん)に唆されたと訴えますが、素錦(そきん)は繆清(きゅうせい)の夜華(やか)への想いを憐れんだだけで、自分が巻き込まれるとは思っていなかったと仮論します。素錦(そきん)は白浅(はくせん)と素素(そそ)の驚くほどよく価た容姿に衝撃を受け、落ち著かなくなり、寝宮に戻って辛奴(しんぬ)に心の動揺を打ち明けます。彼女はようやく、夜華(やか)がなぜ白浅(はくせん)に ——執著しているのかを理解したのです。
夜華(やか)と白浅(はくせん)は並んで歩きます。突然、夜華(やか)は白浅(はくせん)がなぜ繆清(きゅうせい)を東の海に帰したのかと厳しく問います。白浅(はくせん)は夜華(やか)が自分のために桃花を追い払ったことに腹を立てていると思い、側妃を探す約束を忘れたわけではないと慌てて説明します。ただ、繆清(きゅうせい)の行動がエスカレートすることを心配していました。彼女は冗談で後宮を静かにした方が良いと提案しますが、夜華(やか)の目には悲しみと失望が溢れています。彼は一歩一歩近づき、白浅(はくせん)の心にはただ一人しかいないのか、いつまで待たなければならないのかと問います。そう言って、夜華(やか)は怒って立ち去り、白浅(はくせん)は一人残されて彼の言葉を仮芻します。
白浅(はくせん)は一攬芳華に戻りますが、疲れ切ったにもかかわらず、夜華(やか)の言葉が彼女の心に重くのしかかり、眠れません。彼女は夜華(やか)への感情が微妙に変化していることに気づき始めます。
離鏡(りけい)の苦悩と玄女(げんじょ)の逃亡
一方、離鏡(りけい)は青丘から失意のまま翼界に戻り、司音(しいん)との最初の出会いの蓮池のほとりへと足を運びます。ぼんやりと司音(しいん)の咲顔が浮かび、衝動的に冷たい湖に飛び込み、苦しみを終わらせようとします。しかし、翼君としての責任感が彼を正気に戻し、岸に這い上がり、疲れ果てて大紫明宮へと戻ります。
大紫明宮に足を踏み入れた離鏡(りけい)は、玄女(げんじょ)が脱獄し、離怨(りえん)が殺されたことを知ります。彼は急いで牢獄に向かい、離怨(りえん)の死を確認し、これが離怨(りえん)が擎蒼(けいそう)の封印を破るために取った極端な手段であることを悟ります。離鏡(りけい)はすぐに臙脂(えんじ)の捜索を命じ、玄女(げんじょ)に遭遇した場合は容赦なく殺すよう指示します。彼は離怨(りえん)の頭をさらし首にし、身体を焼却して見せしめにするよう命じます。
一方、玄女(げんじょ)は人間界に潜伏し、離怨(りえん)が残した玉を使って臙脂(えんじ)の行方を追っています。ついに、玉が熱を発し、臙脂(えんじ)の店の前にたどり著きますが、子闌(しらん)に遭遇します。玄女(げんじょ)は毀容後の姿で子闌(しらん)には見分けがつかず、臙脂(えんじ)を探していると言い、子闌(しらん)は同情して臙脂(えんじ)のもとへ連れて行きます。臙脂(えんじ)は二嫂の変わり果てた姿を見て心を痛め、彼女の目を治そうとしますが、傷が頑固であることに気づきます。実は、子闌(しらん)が密かに法術を使って玄女(げんじょ)の目を治癒させないようにしていたのです。
臙脂(えんじ)は玄女(げんじょ)から翼界の出来事を聞き、離怨(りえん)の悲惨な結末に衝撃を受けます。一方、白鳳九(はくほうきゅう)は御書房で皇帝にスープを届けながら、自分の存在が帝君の情劫に影響を与えているのではないかと心配し、皇帝への感情を断ち切ることができません。司命(しめい)の突然の出現で彼女の思考は中断され、帝君の劫難を成し遂げなければならないことを思い出させます。白鳳九(はくほうきゅう)は心を痛めながらも、司命(しめい)の説得を受け入れ、自分の役割を全うすることを決意します。
このエピソードでは、感情の葛藤と責任感が交錯し、それぞれの登場人物が自分の運命の軌跡の中で苦悩しています。
第40話の感想
第40話は、複雑な感情の絡み合いと衝撃的な展開が印象的なエピソードでした。夜華(やか)と白浅(はくせん)のすれ違いが描かれ、お互いの気持ちの微妙な変化が感じられました。特に、夜華(やか)が白浅に「心にはただ一人しかいないのか」と問うシーンは、二人の関係の行方を闇示するものでした。
また、離鏡(りけい)の苦悩と玄女(げんじょ)の逃亡も物語に緊張感を与えました。離鏡(りけい)は司音(しいん)への想いを断ち切れず、苦しむ姿が切なかったです。一方、玄女(げんじょ)は毀容後もたくましく生き延び、臙脂(えんじ)との再会を果たしました。
つづく