扶揺 (フーヤオ) ~伝説の皇后~ 第10話 あらすじ/ネタバレ

昆京城内、風雲急を告げる

昆京城では、権力と血筋をめぐる争いが静かに幕を開けようとしていた。章鶴年(しょうかくねん)の屋敷には、軒辕王族の軒辕暉という人物が訪れる。彼は御水術を操ると自称し、眉宇には非凡な気配が漂っていた。章鶴年(しょうかくねん)の半信半疑に対し、軒辕暉は自信満々にその能力を披露すると申し出る。

一方、斉震(せいしん)の屋敷には、朝廷からの拝帖が次々と届いていた。しかし、章鶴年(しょうかくねん)からのものはなく、斉震(せいしん)は不快感を募らせていた。特に水害が迫っている中で、章鶴年(しょうかくねん)の沈黙は彼をさらに不安にさせた。

そんな中、長孫無極(ちょうそんむきょく)の密偵は、章鶴年(しょうかくねん)の最新動向を報告する。なんと軒辕暉は、長孫無極(ちょうそんむきょく)が安全確保と計画推進のために送り込んだ人物だったのだ。長孫無極(ちょうそんむきょく)は、斉震(せいしん)の手によって王位に就くことで、彼の勢力を完全に排除できると考えていた。

斉震(せいしん)は、章鶴年(しょうかくねん)も軒辕血脈を掌握していることを知り、激怒する。しかし、雲痕(うんこん)(うんこん)は冷静に分析し、章鶴年(しょうかくねん)の行動には深い意味があり、世子の失踪とも関係している可能性があると指摘する。さらに、斉震(せいしん)は側近に章鶴年(しょうかくねん)の密偵がいると断定し、彼が長年狙っている王位への野望を明確にする。

運命の試練、御鱗台

章鶴年(しょうかくねん)は軒辕暉を連れて宮殿へ向かう。病床にある軒辕韧(けんえんじん)は、軒辕暉を見て一筋の希望を抱き、彼が軒辕血脈の持ち主であり、太淵の救世主であると確信する。しかし、大臣たちは軒辕暉が族譜に記載されていないことを理由に、彼の身分に疑問を呈する。

そんな中、斉震(せいしん)は御鱗台で軒辕暉の御水術を検証することを提案する。運命を左右する試練が始まろうとしていた。

御鱗台で、軒辕暉は集中力を高め、指先で水流を操ろうとする。しかし、御水術は容易ではなく、暴雨は激しさを増し、昆京は混乱に陥る。扶揺(フーヤオ)と戦北野(せんほくや)は橋を渡って入城しようとするが、突然の洪水に阻まれる。扶揺(フーヤオ)は咄嗟に水中に飛び込み、泳げない戦北野(せんほくや)を救出する。

絶望的な状況の中、軒辕暉はついに力を製御し、暴雨は止み、空は再び明るさを取り戻す。御水術の成功により、軒辕暉は新世子として認められる。一方、扶揺(フーヤオ)は混乱に乗じて小七(しょうしち)の行方を捜索するが、手がかりを発見したところで城門の守衛に止められ、通行証の提示を求められる。

斉震(せいしん)の屋敷では、大臣たちが章鶴年(しょうかくねん)との和解を勧めるが、斉震(せいしん)の野心は収まらず、妥協を拒否する。彼は軒辕暉の出現が予想外であったものの、障害を排除する好機であると考える。

扶揺(フーヤオ)は入城するため、戦北野(せんほくや)の部屋に忍び込み、通行証を盗み出そうとする。しかし、すでに目を覚ましていた戦北野(せんほくや)に見つかってしまう。一戦交えた後、扶揺(フーヤオ)は柱に縛り付けられ、二人の会話は火花を散らす。戦北野(せんほくや)は小七(しょうしち)の居場所を聞き出そうとするが、扶揺(フーヤオ)は条件を提示する。最終的に、戦北野(せんほくや)は沈黙をもって扶揺(フーヤオ)に対峙し、信頼と利用をめぐる駆け引きが始まる。

翌日、昆京の空は再び静けさを取り戻したが、闇流は渦巻き、より大きな嵐が近づいていた。扶揺(フーヤオ)と戦北野(せんほくや)の確執、斉震(せいしん)と章鶴年(しょうかくねん)の対立、そして新世子軒辕暉の台頭は、この古都に新たな伝説を刻むことになるだろう。

第10話の感想

第10話は、衝撃的な展開が続いた回でした。特に、軒辕暉の御水術の披露と、扶揺(フーヤオ)と戦北野(せんほくや)の再会は、今後のストーリー展開に大きな影響を与えそうです。

軒辕暉の御水術は、最初は失敗したように見えましたが、最終的には暴雨を止めることに成功しました。これは、彼が真の軒辕血脈の持ち主であることを証明しただけでなく、太淵の救世主としての可能性を示唆しています。

一方、扶揺(フーヤオ)と戦北野(せんほくや)の再会は、二人の関係に新たな展開をもたらしました。戦北野(せんほくや)は依然として扶揺(フーヤオ)を疑っていますが、彼女に対する興味も隠せない様子です。二人の関係が今後どのように変化していくのか、注目です。

つづく