扶搖(フーヤオ)~伝説の皇后~ 第32話 あらすじ/ネタバレ

32話のストーリーは、長孫無極(ちょうそんむきょく)の心の葛藤と宮廷の闇闘が交錯する、複雑かつ微妙な展開を迎えます。

長孫迥(ちょうそんけい)は皇太后との面会を避けたため、長孫無極(ちょうそんむきょく)は単独で皇太后の寝宮を訪れます。途中、叔父である徳王長孫迦(ちょうそんか)と遭遇しますが、無極は彼に対してよそよそしい態度を取り、二人の間に深い溝があることを示唆します。

寝宮に入った無極は、皇太后と再会を果たします。皇太后は喜びを隠せませんが、息子の将来を案じる気持ちも滲ませます。彼女は朝臣たちの権力争いを指摘し、天権国の権力を固めるために無極に璇璣(せんきこうごう)国の二公主である仏蓮(ぶつれん)との婚姻を進言します。皇太后は強い口調で、太子妃の座は仏蓮(ぶつれん)以外にないと主張し、無極の想う相手は別の方法で解決できると説得します。

一方、長孫平戎(ちょうそんへいじゅう)は翊王府で贅沢な生活を送っていますが、長孫無極(ちょうそんむきょく)と扶搖が一緒に酒を飲み、旅に出かけたことを知り、不快感を示します。彼は仏蓮(ぶつれん)公主がもたらす璇璣(せんきこうごう)国の支援を狙っており、長孫無極(ちょうそんむきょく)を邪魔者とみなし、太子への道を切り開くために仏蓮(ぶつれん)を先に手に入れようと企てます。

扶搖は宗越(そうえつ)の診療所で一人寂しく過ごしており、長孫無極(ちょうそんむきょく)への想いが募ります。宗越(そうえつ)の冗談に恥ずかしさを覚え、診療所から逃げ出してしまいます。緑珠山で、突然現れた長孫無極(ちょうそんむきょく)に驚きながらも喜びます。無極は扶搖のために魚を焼き、魚の骨を形見として渡し、二人はさらに親密になります。その後、無極は扶搖を牧霊峰に連れ出し、純粋さ、勇気、無私の愛の象徴である牧霊之王に出会います。無極はこの機会に扶搖に自分の気持ちを告白し、太淵での結婚式を振り返ります。扶搖は感動と恥ずかしさで胸がいっぱいになります。

王宮では、長孫迥(ちょうそんけい)は天権皇城に迫る危機を強く感じています。五洲の使節が揃っているにもかかわらず、仏蓮(ぶつれん)公主だけが現れず、皇太后は不安を募らせています。長孫平戎(ちょうそんへいじゅう)が仏蓮(ぶつれん)を先に迎えに行こうとしていることを知ると、激怒して仏蓮(ぶつれん)を先に宮殿に連れ戻すよう命じます。長孫無極(ちょうそんむきょく)はこれを回避しようとします。彼は、仏蓮(ぶつれん)との結婚が権力闘争の犠牲に過ぎないと理解しており、関与したくないと考えています。

長孫平戎(ちょうそんへいじゅう)は宗越(そうえつ)の診療所に訪れ、扶搖を宮殿に連れて行き、長孫無極(ちょうそんむきょく)と仏蓮(ぶつれん)の婚約式を準備します。扶搖は皇太后に単独で呼び出され、診療所に住んでいることを叱責され、未来の太子妃として慎み深く行動するよう警告されます。扶搖は不満を感じますが、身分を隠すために耐え忍びます。皇太后は、長孫平戎(ちょうそんへいじゅう)が扶搖に好意を持っていることを伝え、トラブルを避けるために距離を置くよう助言します。

大広間では、天煞国と太淵国の使節が至急詔勅を持って訪れ、天権国に重大な事態が起ころうとしていると推測します。徳王は両国の使節を呼び、天権と五洲の運命は繋がっていると明言し、羽樹の枯れを防ぎ、皇輿の心を修復するために力を合わせる必要があると訴えます。長孫迥(ちょうそんけい)は穹蒼の力を受け継いでおり、両国の使節もそれぞれの国の地図を持参しており、仏蓮(ぶつれん)が璇璣(せんきこうごう)の溶岩を献上するのを待つだけです。

最後に、長孫無極(ちょうそんむきょく)と江楓(こうふう)は洞窟に到著します。そこで、邪気に取り憑かれた宗越(そうえつ)を発見します。無極は自分の身を顧みずに宗越(そうえつ)に真法を伝えようとしますが、自身は負傷してしまいます。目覚めた宗越(そうえつ)は、無極の手のひらの黒い跡を見て、彼が自分を助けるために大きな代償を払ったことを知り、二人の兄弟の絆はさらに深まります。

第32話の感想

第32話は、長孫無極(ちょうそんむきょく)の葛藤と宮廷の駆け引きが描かれた、見応えのあるエピソードでした。

長孫無極(ちょうそんむきょく)は、皇太后の望む政治的な結婚と自分の気持ちの間で揺れ動いています。仏蓮(ぶつれん)との結婚は天権国にとって有利な選択かもしれませんが、彼は心から扶搖を愛しています。この葛藤は、彼の表情や行動から繊細に表現されており、視聴者の共感を誘います。

一方、宮廷では権力闘争が激化しています。長孫平戎(ちょうそんへいじゅう)は太子を狙っており、仏蓮(ぶつれん)を手に入れることで璇璣(せんきこうごう)国の支持を得ようとしています。皇太后もまた、権力を維持するために仏蓮との結婚を強く望んでいます。これらの駆け引きは、緊張感あふれる展開を生み出しています。

つづく