扶揺(フーヤオ)~伝説の皇后~ 第53話 あらすじ/ネタバレ

雷動(らいどう)の何気ない言葉が、雅蘭珠(がらんじゅ)の心に深く突き刺さる。視力を失った雅蘭珠(がらんじゅ)は、戦北野(せんほくや)への愛はどんな障害も乗り越えられると断言し、彼の願いを葉えるためにどんな犠牲も払うと決意する。その様子を戦北野(せんほくや)が聞いてしまう。雷動(らいどう)は雅蘭珠(がらんじゅ)の真意を探ろうとするが、彼女の答えは戦北野(せんほくや)への複雑な思いと犠牲がにじみ出ていた。彼女は戦北野(せんほくや)の足手まといになりたくないのだ。その言葉に、戦北野(せんほくや)はもはや自分を抑えられず、雅蘭珠(がらんじゅ)を強く抱きしめ、彼女を妻にすると誓う。涙とキスが交錯する熱い抱擁は、すべての誤解と隔たりを解き放つ。

一方、長孫無極(ちょうそんむきょく)は璇璣(せんきこうごう)国の密報に心を痛めていた。璇璣(せんきこうごう)国の異変は、五洲に前例のない危機が迫っていることを示唆している。女王の病状も加わり、長孫無極(ちょうそんむきょく)は扶揺(フーヤオ)が危険な目に遭っているのではないかと判断し、真相を確かめるために璇璣(せんきこうごう)へ向かうことを決意する。

再会と出発

戦北野(せんほくや)と雅蘭珠(がらんじゅ)は雷動(らいどう)に別れを告げる。雷動(らいどう)は表面上は冷淡だが、内心は別れを惜しんでいる。彼は雅蘭珠(がらんじゅ)に功力を分け与え、新婚の祝いと視力を取り戻すための助けとする。奇跡的に雅蘭珠(がらんじゅ)の視力は回復し、彼女は戦北野(せんほくや)と共に雷動(らいどう)の寛大さに感謝する。その後、二人は宮殿への帰路につくが、宮殿で男装をした扶揺(フーヤオ)と長孫無極(ちょうそんむきょく)に出くわす。扶揺(フーヤオ)は雅蘭珠(がらんじゅ)の視力回復を心から喜び、璇璣(せんきこうごう)へ向かうことを告げる。戦北野(せんほくや)は天煞王国が長孫無極(ちょうそんむきょく)の行動を全面的に支持することを約束するが、長孫無極(ちょうそんむきょく)が扶揺(フーヤオ)を危険に晒すことに対しては、理解できないながらも尊重する。

璇璣(せんきこうごう)国内では、幻生殿の陰鬱な雰囲気が迫り来る嵐を予感させる。非煙(ひえん)は、扶揺(フーヤオ)が運命の転換点に差し掛かっていることを神秘的な力を通して感じ取り、期待に胸を膨らませる。長孫無極(ちょうそんむきょく)と扶揺(フーヤオ)が到著すると、鸑鷟淵の問題と璇璣(せんきこうごう)宮殿の秘密に気づく。紫披風(しひふう)の行動や人々の噂から、璇璣(せんきこうごう)王宮には大きな秘密が隠されており、女王は実権を失っている可能性があると推測する。扶揺(フーヤオ)は長孫無極(ちょうそんむきょく)の助けを借りて密報から重要な手がかりを得ると、幼い頃の記憶が断片的に蘇る。

突如発生した衝突が街の平穏を破り、扶揺(フーヤオ)は紫披風(しひふう)と交戦し、驚異的な武術を披露する。璇璣(せんきこうごう)大王女・鳳浄執(ほうじょうしゅう)の登場で、この対決はさらに激化し、扶揺(フーヤオ)に敗北するものの、二人は奇妙な絆で結ばれる。夜、長孫無極(ちょうそんむきょく)と扶揺(フーヤオ)は李府で雨宿りをしていたが、鳳浄執(ほうじょうしゅう)の追跡に巻き込まれてしまう。李府の祝賀ムードは一瞬にして血なまぐさいものに変わり、長孫無極(ちょうそんむきょく)は穹蒼の拷問によって衰弱していく。扶揺(フーヤオ)は彼のために命を懸けて真気を渡そうとし、二人は生死の境目で互いに支え合い、迫り来る危機に立ち向かう。

穹蒼では、天機(テンキ)による長孫無極(ちょうそんむきょく)への拷問は終わらない。彼は冷酷にも長孫無極(ちょうそんむきょく)から六塵花を奪い、五色石の少女の運命を警告する。この出来事は、長孫無極(ちょうそんむきょく)が扶揺を守り、五洲を守るという決意をさらに強める。一方、璇璣(せんきこうごう)にいる扶揺と長孫無極(ちょうそんむきょく)は、真相に一歩ずつ近づきつつあり、五洲の運命を左右する戦いが幕を開けようとしている。

扶揺 第53話:感想

第53話は、愛と決断、謎と陰謀が入り混じった、見応えのあるエピソードでした。雷動(らいどう)と雅蘭珠(がらんじゅ)、戦北野(せんほくや)の三角関係は、複雑で切ない展開を見せました。雷動(らいどう)の雅蘭珠(がらんじゅ)への想いは切なく、戦北野(せんほくや)の雅蘭珠(がらんじゅ)への一途な愛情は感動的でした。

一方、璇璣(せんきこうごう)国では、新たな謎が浮上し、緊張感が高まっています。幻生殿の陰鬱な雰囲気や、非煙(ひえん)の期待に満ちた様子など、不穏な空気が漂っています。扶揺と長孫無極(ちょうそんむきょく)は、璇璣(せんきこうごう)国の秘密に迫りつつありますが、危険も伴うでしょう。

特に印象的だったのは、扶揺と紫披風(しひふう)の戦いでした。扶揺の驚異的な武術は圧巻で、今後の展開が楽しみになりました。また、長孫無極(ちょうそんむきょく)と扶揺の絆も深まり、生死を共にする姿に胸を打たれました。

つづく