雪中悍刀行 第19話 あらすじ/ネタバレ

徐鳳年(シュー・フォンニエン)は単身で靖安王府に足を踏み入れると、普段の豪放磊落さを抑え、礼儀正しく振る舞い、言葉遣いも丁寧だった。靖安王の子である趙珣(チャオ・シュン)は、父王からの命を受け、万般の不承不承ながらも徐鳳年(シュー・フォンニエン)に謝罪するが、徐鳳年(シュー・フォンニエン)は無関心を装い、視線は傾国傾城の美しさを持つ裴南葦(ペイ・ナンウェイ)に釘付けだった。この態度は、外から見れば無礼な行為に映る。

門外で待機する人々は、それぞれ思惑を巡らせていた。舒羞は呂錢塘(リュウ・チェンタン)を唆して部屋に突入させ、王家への復讐を果たさせようとするが、呂錢塘(リュウ・チェンタン)は冷静に拒否する。彼は、現在の最優先事項は徐鳳年(シュー・フォンニエン)の護衛であり、復讐は後回しにするべきだと主張した。一方、靖安王は意図的に王林泉(ワン・リンチュエン)のことを話題にし、徐鳳年(シュー・フォンニエン)は王林泉(ワン・リンチュエン)の正体を暴露して、靖安王を言葉に詰まらせる。

表面的な挨拶を終えた後も、徐鳳年(シュー・フォンニエン)はユーモアを交えながら裴南葦(ペイ・ナンウェイ)をからかい、靖安王の存在を無視した。ついに堪忍袋の緒が切れた靖安王は、席を立って告辞する。出発前に、徐鳳年(シュー・フォンニエン)は突然裴南葦(ペイ・ナンウェイ)の手をつかみ、後に仏珠を贈ると約束する。この行為に、裴南葦(ペイ・ナンウェイ)は羞恥と怒りを覚えるが、振り切って靖安王の後を追った。二人が去った後、徐鳳年(シュー・フォンニエン)の笑顔は消え、視線は鋭さを増し、靖安王の言葉、裴南葦(ペイ・ナンウェイ)の微表情、趙珣(チャオ・シュン)の忍耐など、すべての場面を仮芻する。

一方、李淳罡と姜泥(ジャン・ニー)は、王林泉(ワン・リンチュエン)が襄樊城に姿を現し、靖安王府に向かったことを知り、事態を察して急いで客栈に戻り、徐鳳年(シュー・フォンニエン)に報告する。王林泉(ワン・リンチュエン)が北椋の密偵であることを公にしたのは、徐鳳年(シュー・フォンニエン)と靖安王が予想していたことだった。彼は徐驍( シュー・シャオ)の命令を受け、家族を犠牲にして徐鳳年(シュー・フォンニエン)を救出する準備をしていたのだ。徐驍( シュー・シャオ)の計画は、靖安王を利用して王家を滅ぼし、朝廷に忠誠を誓うとともに、北椋と青州の対立を激化させ、入京の道を切り開くことだった。徐鳳年(シュー・フォンニエン)はこれに強く仮発し、王家が巻き込まれる前に姥山に帰ることを決意する。

靖安王府では、王林泉(ワン・リンチュエン)は徐鳳年の安全な東行を願って、青州に残り、家族を襄樊に移住させることを提案する。靖安王は直接承諾はしなかったが、態度に変化が現れた。その後、靖安王は裴南葦(ペイ・ナンウェイ)に激怒するが、裴南葦(ペイ・ナンウェイ)は黙って耐え、怒りが収まった後に、死の恐怖から王府に嫁いだことを告白し、冷たく立ち去る。偶然にも趙珣(チャオ・シュン)が心配そうに声をかけられるが、彼女はわざと距離を置く。

徐鳳年は姥山に戻ろうとするが、船が王林泉(ワン・リンチュエン)にすべて移動されていることに気づく。焦る徐鳳年の前に、王初冬(ワン・チュートン)が現れ、口笛で巨大な大亀を呼び寄せ、無字石碑を背負って現れる。徐鳳年は驚きながらも、王初冬(ワン・チュートン)に秘密を守るよう命じる。道中、徐鳳年は王初冬(ワン・チュートン)に親友である温華(ウェン・ホア)の話を語り、剣客は外見は粗末でも、心は清らかでなければならないと強調する。これが、彼が他人を犠牲にしてまで成功したくない理由であり、王初冬(ワン・チュートン)は彼に対する認識を改める。

姥山に到著した徐鳳年は、すぐに人々を船に乗せて北椋に戻り、去るのを拒否した王林泉(ワン・リンチュエン)を策略で気絶させて連れ去る。王初冬(ワン・チュートン)は徐鳳年に未練があることを理解し、陵州城で帰還を待って北椋を引き継ぐ約束をする。

襄樊城に戻った徐鳳年は、魏叔陽(ウェイ・シューヤン)と偶然出会い、裴南葦(ペイ・ナンウェイ)と靖安王、趙珣(チャオ・シュン)の関係を知り、一計を案じる。仏珠と面会の約束を書いた紙を魏叔陽(ウェイ・シューヤン)に託し、裴南葦(ペイ・ナンウェイ)に渡してもらう。靖安王は不快感を示すものの、裴南葦(ペイ・ナンウェイ)に贈り物を受け取るように命じる。同時に、王氏が姥山を去ったことを知り、趙楷(チャオ・カイ)の力を借りて葦原に待ち伏せを仕掛け、激しい戦いが繰り広げられることになる。

第19話感想

第19話は、物語の展開が大きく動き、今後の展開への期待が高まる回だった。

徐鳳年は靖安王府に乗り込み、王林泉(ワン・リンチュエン)の正体を暴露するなど、大胆な行動で週囲を驚かせた。しかし、その裏には、家族を犠牲にしてまで自分を守ろうとする王林泉(ワン・リンチュエン)への感謝と、彼らを守るための苦渋の決断が隠されていた。

一方、裴南葦(ペイ・ナンウェイ)は靖安王との複雑な関係が明らかになった。死の恐怖から王府に嫁いだという告白は、彼女が抱える心の傷を垣間見せるものだった。

つづく