雪中悍刀行~徐鳳年(シュー・フォンニエン)、北椋王への道~ 第20話 あらすじ/ネタバレ
静かな中庭で、吳六鼎(ウー・リウディン)と侍女翠花は質素な食事を楽しんでいた。突然、謎めいた寒気が訪れ、静寂を破る。それは趙楷(チャオ・カイ)が用意した江湖の隠士、王明寅(ワン・ミンイン)だった。王明寅(ワン・ミンイン)は武芸に優れ、江湖高手ランキング11位に名を連ねる人物。素手でも、深い内力で吳六鼎(ウー・リウディン)の竹竿を容易く破壊できるほどの力を持っている。
一通りの戦いの後、王明寅(ワン・ミンイン)は手を止め、呉家が二人の逸材を輩出したことを称賛する。その様子は、門の外にいた趙楷(チャオ・カイ)が全て見ていた。
趙楷(チャオ・カイ)は絶妙なタイミングで現れ、精巧な箱を手にしている。中には、西楚の名将・王明陽の眼が入っていた。それは王明寅(ワン・ミンイン)の兄の遺品であり、彼が復讐のために山を下りた理由でもある。王明陽はたった一人で、徐驍( シュー・シャオ)の10万の軍勢を襄樊城外で3年間食い止め、壮絶な死を遂げた。その勇猛さは、徐驍( シュー・シャオ)らをも感銘させた。
国恨と家仇が交錯する中、王明寅(ワン・ミンイン)は兄の仇を討ち、西楚の栄誉と誓いを守ることを誓う。
王明寅(ワン・ミンイン)の脅威に直面した趙楷(チャオ・カイ)は、余裕綽綽とした様子を見せる。彼は吳六鼎(ウー・リウディン)と王明寅(ワン・ミンイン)に、事前に用意していた伏兵、紅甲の戦士たちを見せつける。さらに、靖安王も騎兵を派遣して包囲に加わり、蘆葦盪で徐鳳年(シュー・フォンニエン)を抹殺することを明かす。
しかし、徐鳳年(シュー・フォンニエン)はそれを予期していたようだ。表面上は冷静を装っているが、裏では密かに準備を進めていた。青鳥(アオトリ)を連れて街を散策している最中に、かつての友人・温華(ウェン・ホア)と偶然出会う。
温華(ウェン・ホア)は相変わらず落魄な様子だが、徐鳳年(シュー・フォンニエン)との再会を喜ぶ様子は隠せない。二人は酒を酌み交わし、昔を懐かしみ、老黃(ラオ・ホワン)のことを思い出す。温華(ウェン・ホア)は江湖に対する独自の考えを持ち、徐鳳年(シュー・フォンニエン)に過去を捨てて前に進むように促す。
短い再会を終えた温華(ウェン・ホア)は、自分の愛するものを追いかけるため、北莽の辺境へ向かうことを決意する。徐鳳年(シュー・フォンニエン)は彼に気をつけて行動するよう伝え、再会を約束する。
一方、魏叔陽(ウェイ・シューヤン)は紅甲の戦士の鎧の破片を研究し、破る方法を探っていた。徐鳳年(シュー・フォンニエン)は翌日の戦いが危険であることを理解しているが、他人を巻き込みたくないと考えていた。特に呂銭塘(リュウ・センタン)には。しかし、呂銭塘(リュウ・センタン)は徐家に対して忠君の情と救命の恩があるため、徐鳳年(シュー・フォンニエン)の側に留まり、彼を守ることを強く主張する。
姜泥(ジャン・ニー)もまた、徐鳳年(シュー・フォンニエン)の側に留まることを決意する。彼女は彼が一人で危険に立ち向かうことを望んでいなかった。李淳罡は徐鳳年(シュー・フォンニエン)を連れ出し、内力の使い方を伝授し、短時間で実力を向上させる。徐鳳年(シュー・フォンニエン)は決意を固め、逃げずに仲間と共に目の前の試練に立ち向かうことを決意する。
翌朝、蘆葦盪のほとりで、生死をかけた戦いが繰り広げられる。徐鳳年(シュー・フォンニエン)一行は約束の場所にたどり著くが、靖安王の騎兵の姿はなく、趙楷(チャオ・カイ)と王明寅(ワン・ミンイン)らによって罠が仕掛けられていた。寧峨眉(ニン・アーメイ)が人数を確認して異常を発見すると、緊張が高まる。徐鳳年は裴南葦(ペイ・ナンウェイ)から手渡された手紙を受け取る。そこには「送侄千裏」という簡潔な言葉が書かれており、何か意味深なことを予感させる。
その瞬間、王明寅(ワン・ミンイン)は堪えきれずに先製攻撃を仕掛ける。趙楷(チャオ・カイ)は紅甲の戦士を指揮して鳳字営の兵士を引き離し、王明寅(ワン・ミンイン)にチャンスを作る。息を呑むような戦いが幕を開ける。徐鳳年は重囲を突破できるのか? 彼と仲間たちの運命はいかに? すべての謎は、今後の戦いで明らかになるだろう。
第20話感想
第20話は、緊張感と感動が入り混じった素晴らしいエピソードでした。吳六鼎(ウー・リウディン)と王明寅(ワン・ミンイン)の戦いは、武術の美しさと凄まじさを同時に感じさせてくれました。また、徐鳳年と温華(ウェン・ホア)の再会は、友情の大切さを改めて認識させてくれました。
特に印象に残ったシーンは、徐鳳年が李淳罡から内力を授かるシーンです。李淳罡の厳しい指導と徐鳳年の必死の努力が伝わってきて、感動しました。
また、姜泥(ジャン・ニー)が徐鳳年の側に留まることを決意するシーンも心に響きました。彼女の徐鳳年への強い想いが伝わってきて、涙が出そうになりました。
つづく