雪中悍刀行~徐鳳年(シュー・フォンニエン)、北椋王への道~ 第25話 あらすじ/ネタバレ

京城は闇流が渦巻いており、人知れぬ秘密が隠されている。王仙芝が密かに京城に入ったという知らせは、静かな湖面に石を投げ込んだかのように、波紋を広げていった。宮廷の駆け引きに長けた趙黄巢(チョウ・コウチョウ)は、これが王妃・呉素(ウー・スー)の闇殺事件と深い関わりがあることを悟る。先帝の影は多くの人々の心に重くのしかかり、夜が訪れるたびに、人々は思いにふけり、眠れぬ夜を過ごす。未解決の怨恨は、まるで骨にまとわりつく蛆のように、心を蝕んでいく。趙楷(チャオ・カイ)は、もし呉素(ウー・スー)が生きているなら、なぜ徐驍( シュー・シャオ)は仮撃に出ないのかと疑問に思う。

京城では、徐驍( シュー・シャオ)と楊太歳(ヨウ・タイサイ)が深い会話を交わし、過去の傷跡を明らかにする。呉素(ウー・スー)は襲撃を受けて負傷した後、家族の安寧を守るために沈黙を貫き、徐龍象(シュー・ロンシャン)を身ごもった後に旧傷が再発し、徐驍( シュー・シャオ)に真相を打ち明けた。徐驍( シュー・シャオ)は妻の深い愛情に感謝し、二度と仮逆しないと約束するが、真犯人を突き止めて仇を討つことを誓う。楊太歳(ヨウ・タイサイ)は王仙芝の突然の出現について触れ、徐驍( シュー・シャオ)はこれが偶然ではないかもしれないと警戒し、武帝城に向かっている徐鳳年(シュー・フォンニエン)に飛脚を送り、王仙芝に真相を問いただすよう命じる。

一方、趙黄巢(チョウ・コウチョウ)はより巧妙な策略を練っていた。彼は李淳罡に守られている徐鳳年(シュー・フォンニエン)を直接倒すことはできないと知り、趙楷(チャオ・カイ)に心を乱す秘伝書を渡す。その秘伝書には、徐鳳年(シュー・フォンニエン)を崩壊させる秘密である「天龍図」が隠されているという。趙黄巢(チョウ・コウチョウ)の目的は、徐鳳年(シュー・フォンニエン)が母・呉素(ウー・スー)への深い愛情を利用して、天龍図を通して夢に入り、呉素(ウー・スー)の惨死を再現させ、彼の精神を破壊することにある。徐鳳年(シュー・フォンニエン)が挫折すれば、北椋は混乱に陥り、それは離陽皇室にとって喜ばしいことである。

徐鳳年(シュー・フォンニエン)は盧府で療養中に、姉・徐脂虎(シュー・ジーフー)が病気を抱えていることを知る。徐脂虎(シュー・ジーフー)は弟の心配をよそに、血が足りないせいだと軽くあしらうが、徐鳳年(シュー・フォンニエン)は彼女を北椋に連れ帰る決意を固める。姉弟は、徐鳳年(シュー・フォンニエン)が北椋王を継いだ暁には、必ず姉を家に迎えに行くという約束を交わす。

しかし、平穏な日々は長くは続かなかった。劉 (リュウ)夫人の再訪により、盧府は再び闇雲に包まれる。彼女は徐鳳年(シュー・フォンニエン)を殺そうとするが、徐鳳年(シュー・フォンニエン)に夫・劉黎廷(リュウ・リーティン)の陰謀を暴かれ、怒り狂って毒を盛って去っていく。一方、奴婆子(ヌポーズ)の密告により、盧白頡(ルー・バイジエ)は徐鳳年(シュー・フォンニエン)と楚国の残党とのつながりを認識し、劉 (リュウ)夫人と手を組んで徐鳳年に対抗することを決意する。

徐鳳年は別の計画を立てていた。彼は、城内で開催される文壇の集会に潜入し、盧(ルー)家と完全に決別して姉の悩みを解決することを決意する。彼は姜泥(ジャン・ニー)への想いを自覚しているが、身分の違いから、それを口にすることができない。姜泥(ジャン・ニー)と二人きりの時、彼は母の死の真相と自分の心の葛藤を打ち明ける。一方、徐脂虎(シュー・ジーフー)は弟に自分の最も美しい姿を見せるために、赤い服を著るが、病気を隠しきれない。

盧白頡(ルー・バイジエ)と劉 (リュウ)夫人は、5日後に報国寺で開催される清談辨難で、徐鳳年を罠にかけようと企む。「王覇之辯」を餌に、徐鳳年を誘い込もうとする。その知らせを受けた徐鳳年は、姜泥(ジャン・ニー)たちを連れて報国寺に向かい、この論争で自分と姉のために一矢報いることを誓う。知恵と勇気のぶつかり合いが、報国寺で繰り広げられる。

第25話の感想

第25話は、緊迫感と感動に満ちた展開で、視聴者を釘付けにする内容でした。特に、徐驍( シュー・シャオ)と楊太歳(ヨウ・タイサイ)の会話シーンは、過去の真実が明らかになり、徐驍( シュー・シャオ)の決意がより強固なものになる様子が印象的でした。また、徐鳳年と姜泥(ジャン・ニー)の心の交流も、二人の関係性の深さを垣間見ることができ、今後の展開が気になります。

一方、趙黄巢(チョウ・コウチョウ)の策略は巧妙で、徐鳳年を精神的に追い詰めようとする様子は、見ていてハラハラさせられました。しかし、徐鳳年もそれに屈することなく、盧(ルー)家との決別を決意したシーンは、彼の成長を感じさせるものでした。

つづく