雪中悍刀行~徐鳳年(シュー・フォンニエン)、北椋王への道~ 第30話 あらすじ/ネタバレ

北椋王府の深い庭で、徐鳳年(シュー・フォンニエン)は趙希抟(チョウ・キデン)に弟弟の面倒を見てくれたことに感謝の意を表します。そして、話題を転じて、軒轅家のことを尋ねます。その意図は明らかで、軒轅家を北椋の傘下に入れようとしているのです。しかし、軒轅家の当主である軒轅大磐(ケンエン・タイバン)は、この計画にとって最大の難関でした。

趙希抟(チョウ・キデン)の詳しい説明によると、軒轅大磐(ケンエン・タイバン)は軒轅という名を持ちながらも、実は血筋は異なっており、かつては軒轅家の客人でした。その後、徽山に婿入りし、直係の子孫がいなかったため、その高い修為もあって、最終的に老祖宗として尊ばれるようになりました。彼は現在、双修の相手として軒轅青鋒(ケンエン・セイホウ)を選びましたが、それは軒轅家の直係血筋を断ち切り、自分の血筋を存続させようとするものでした。

真相を知った軒轅青鋒(ケンエン・セイホウ)は、絶望のあまり母親に助けを求めますが、母親もまた身動きが取れない状況であることがわかります。絶望の中、彼女は父親である軒轅敬城(ケンエン・ケイジョウ)に助けを求めますが、父親と母親の関係はすでに破綻していることに驚きを隠せません。軒轅敬城(ケンエン・ケイジョウ)は娘に軒轅大磐(ケンエン・タイバン)の陰謀を明かし、どんな犠牲を払っても彼女を守ると誓います。しかし、軒轅夫人の目には、軒轅敬城(ケンエン・ケイジョウ)の長年の忍耐は弱さとして映り、それは彼女に恨みを抱かせ、軒轅青鋒(ケンエン・セイホウ)も父親に対して複雑な感情を抱くことになります。

軒轅大磐(ケンエン・タイバン)の脅威に直面した軒轅青鋒(ケンエン・セイホウ)は逃げ出そうとしますが、二叔である軒轅敬意(ケンエン・ケイイ)に阻まれます。絶望に陥ったその時、袁庭山(エン・テイザン)が現れ、軒轅大磐(ケンエン・タイバン)の妾になるか、自分と結婚するかの二択を迫ります。袁庭山(エン・テイザン)の真の目的は、軒轅家の力を借りて問鼎閣に入り、武道の世界の頂点に立つことでした。彼の出現により、軒轅青鋒(ケンエン・セイホウ)はさらに深い絶望に陥ります。

一方、軒轅敬城(ケンエン・ケイジョウ)は家族内部の腐敗と醜さを目の当たりにし、先手を打つことを決意します。彼は無理やり陸地仙人境に突破し、問鼎閣が不在の隙をついて一人龍虎山に向かい、軒轅大磐(ケンエン・タイバン)の悪行を阻止しようとします。しかし、このことは徐鳳年(シュー・フォンニエン)たちには知らされていませんでした。

徐鳳年(シュー・フォンニエン)が軒轅敬城(ケンエン・ケイジョウ)から母親である呉素(ウー・スー)のことを聞かされると、怒りに駆られて刀を振るいます。しかし、軒轅敬城(ケンエン・ケイジョウ)は高い身法で攻撃をかわし、徐鳳年(シュー・フォンニエン)に対して自分の目的を説明します。それは、妻と娘の安全のために北椋に投降することでした。徐鳳年(シュー・フォンニエン)はこれが軒轅家を掌握する絶好の機会であると悟り、鳳字営を率いて山に駆けつけることを決意します。

一方、軒轅大磐(ケンエン・タイバン)から薬をもらった軒轅敬意(ケンエン・ケイイ)は力を増し、軒轅青鋒(ケンエン・セイホウ)に危害を加えようとします。しかし、その場に駆けつけた軒轅敬城(ケンエン・ケイジョウ)が指玄で指玄を破り、軒轅敬意(ケンエン・ケイイ)を簡単に倒します。これにより、軒轅青鋒(ケンエン・セイホウ)が徽山を継ぐ道が開かれました。軒轅夫人はこの光景を目の当たりにして、複雑な思いを抱き、軒轅敬城(ケンエン・ケイジョウ)に対する認識を改めます。

第30話の感想

第30話は、軒轅家の複雑な事情と、徐鳳年(シュー・フォンニエン)が北椋王への道を歩み始める様子が描かれた回でした。

特に印象に残ったシーンは、軒轅青鋒(ケンエン・セイホウ)が母親と父親の間に生じた溝を目の当たりにする場面です。軒轅青鋒(ケンエン・セイホウ)は、母親の苦しみと父親の葛藤を理解し、家族の絆の大切さを改めて実感したのではないでしょうか。

また、徐鳳年(シュー・フォンニエン)が軒轅敬城(ケンエン・ケイジョウ)の真意を知り、北椋に力を貸す決意をする場面も印象的でした。徐鳳年(シュー・フォンニエン)は、軒轅敬城(ケンエン・ケイジョウ)の能力と人柄を認め、北椋の未来にとって必要な人物であると判断したのでしょう。

つづく