雪中悍刀行~徐鳳年(シュー・フォンニエン)、北椋王への道~ 第7話 あらすじ/ネタバレ

月日が経ち、徐鳳年(シュー・フォンニエン)は老黃(ラオ・ホワン)との別れから一ヶ月後、ついに冠礼を迎えることになりました。その日、空には瑞雪が舞い降り、非凡なことを予感させました。彼は積雪を踏みしめ、聴潮亭へと足を運び、父と共に大事を相談しようとしますが、思いがけず南宮僕射(ナンゴンプーイエ)が雪の中で舞い踊る姿に出くわします。織りなす剣光は美しく、彼の心を奪いました。

一方、徐驍( シュー・シャオ)は南宮僕射(ナンゴンプーイエ)の正体に疑念を抱き、警戒を解きません。様々な手段で探っていますが、その神秘のベールを脱ぐことが出来ず、不安を募らせています。一方、李義山(リー・イーシャン)は徐驍( シュー・シャオ)に徐鳳年(シュー・フォンニエン)の眼力を信じるように説得し、南宮僕射(ナンゴンプーイエ)は人中龍鳳であり、将来必ず天下に名を馳せると断言します。

二人が話している間に、徐鳳年(シュー・フォンニエン)は南宮僕射(ナンゴンプーイエ)を冠礼に招待しようとしますが、彼女は気性が孤高で騒ぎを好まないため、丁重に断ります。その直後、龍虎山から密報が届き、老黃(ラオ・ホワン)が武帝城へ向かったことが判明します。徐鳳年(シュー・フォンニエン)は複雑な心境になり、老黃(ラオ・ホワン)の無事を祈りながらも、王仙芝の武功を考えると、この旅が危険であることを知ります。

ついに冠礼の日がやってきました。徐驍( シュー・シャオ)は徐鳳年(シュー・フォンニエン)を連れて北椋王府を出て、城東の険しい山道を登り、山頂に到著します。王妃・呉素(ウー・スー)の墓が静かに佇んでおり、週囲には家臣や侍女が控えていました。古来の慣習に従い、男子は20歳で冠礼を行い、成人として認められ、官職に就いたり、軍に入隊することが許されます。徐驍( シュー・シャオ)は徐鳳年(シュー・フォンニエン)を亡き妻の墓前に導き、天地や先祖ではなく、母・呉素(ウー・スー)だけに深く一拝します。儀式は厳粛に執り行われ、大雪が降りしきる中、徐驍( シュー・シャオ)の胸には深い悲しみが込み上げます。彼は亡き妻が手縫いで作った礼冠を取り出し、そっと徐鳳年(シュー・フォンニエン)の頭に載せます。

呉素(ウー・スー)はかつて江湖を闊歩した女侠であり、男装をして剣術で名を馳せました。彼女は徐驍( シュー・シャオ)のために全てを捨て、吳家剣塚を離仮し、白衣を纏い、単身皇城へと乗り込みました。その勇敢な行いは今でも語り継がれています。府の中では、彼女は賢妻良母として徐驍( シュー・シャオ)を深く愛し、子供たちを慈しみ、義理の息子でさえ我が子のように接していました。しかし、彼女の死には不可解な点が多く、徐家父子の心中に消えない痛みとなっています。

徐鳳年(シュー・フォンニエン)は母の墓前に跪き、心から彼女を偲びます。冠礼が終わり、彼は正式に成人となりました。父はすぐに北椋の統治を任せると考えていましたが、徐驍( シュー・シャオ)は密かに弟の徐龍象(シュー・ロンシャン)を武当山へ送り、朝廷の奸臣から守ろうとしていました。徐鳳年(シュー・フォンニエン)は父の行動を理解できず、不満を抱きます。彼は弟を探しに武当山へ向かうことを決意し、南宮僕射(ナンゴンプーイエ)に同行を頼みますが、彼女は事情により断り、春雷剣を贈って身を守り、老魁(ラオ・クエイ)に助けを求めるように助言します。

老魁(ラオ・クエイ)は乗り気ではありませんでしたが、老黃(ラオ・ホワン)の遺言を思い出し、最終的に承諾します。二人は馬小屋に行きますが、馬は徐驍( シュー・シャオ)によって軍営に移されており、徐鳳年(シュー・フォンニエン)の出発を阻止しようとしていました。姜泥(ジャン・ニー)の助けで、2頭の馬が残されており、彼女は辛辣な言葉を投げかけながらも、心の中では彼を気遣っていました。徐鳳年(シュー・フォンニエン)と老魁(ラオ・クエイ)は馬に乗って城を出ますが、守備兵に阻まれます。寧峨眉(ニン・アーメイ)の助けを借りて、なんとか脱出することに成功します。

二人が旅立とうとしたその時、褚祿山 (チョ・ロクザン)が戻ってきて、武当山の掌門・王重楼(ワン・チョンロウ)が大黄庭を修練し、徐龍象(シュー・ロンシャン)の洗髄伐筋を助けることができると告げます。徐鳳年は急ぎ、旅を続ける決意をします。陳芝豹(チェン・ジーバオ)が追いかけてきて、徐驍( シュー・シャオ)の意を伝え、武当山に行くなら寧峨眉(ニン・アーメイ)と褚祿山 (チョ・ロクザン)を残し、今後の道を慎重に考えるように忠告します。徐鳳年の窮地を救うため、二人は快く残ることを承諾し、親、責任、選択に関する旅が幕を開けます。

第7話「雪舞剣影、冠礼の約束」感想

第7話は、雪と剣舞、そして冠礼という、徐鳳年の人生における重要なイベントが描かれた回でした。特に印象的だったのは、南宮僕射(ナンゴンプーイエ)の雪中剣舞です。雪の中で舞う彼女の姿は美しく、徐鳳年を魅瞭しました。また、冠礼の儀式は、徐鳳年が成人となり、新たな一歩を踏み出すことを象徴するものでした。

一方、徐鳳年は亡き母・呉素(ウー・スー)の墓前で複雑な思いに駆られます。呉素(ウー・スー)は、徐鳳年にとってかけがえのない存在であり、彼女の死は大きな悲しみとなりました。また、徐驍( シュー・シャオ)の弟・徐龍象(シュー・ロンシャン)を武当山に送ったことで、徐鳳年は父との間に溝を感じ始めます。

つづく