雪中悍刀行~徐鳳年(シュー・フォンニエン)、北椋王への道~ 第9話 あらすじ/ネタバレ

徐龍象(シュー・ロンシャン)の名声が高まるにつれて、京城的権力者たちは彼に接近しようとします。これはチャンスでもあり、罠でもあります。徐龍象(シュー・ロンシャン)が簡単に受け入れれば、権謀術数の渦に巻き込まれてしまうでしょう。しかし、拒否すれば、権力者たちを怒らせてしまい、余計なトラブルを招くことになります。

武当はかつては栄華を誇っていましたが、今では衰退しています。掌門の王重楼(ワン・チョンロウ)は、大黄庭功法で江湖に名を馳せていますが、一人では皇権に対抗することはできません。一方、龍虎山は皇室に寵愛されている天下第一門派であり、四大趙姓天師がおり、その勢力は他に類を見ません。

趙希摶(チャオ・シーチュアン)の到著は、徐龍象(シュー・ロンシャン)の未来に転機をもたらします。彼は率直に、龍虎山だけが徐龍象(シュー・ロンシャン)の安全を確保できると語り、今回の訪問が剣九黄と密接に関係していると明かします。皇室の機密に関わるため、趙希摶(チャオ・シーチュアン)は徐鳳年(シュー・フォンニエン)と单独で話し合いをします。その間、老魁(ラオ・クエイ)と姜泥(ジャン・ニー)は自発的に席を外します。老魁(ラオ・クエイ)は姜泥(ジャン・ニー)が徐鳳年(シュー・フォンニエン)に想いを寄せていることに気づき、目の前の人を大切にするようにと忠告します。しかし、二人は運命がすでに密接に結びついていることに気づいていません。

趙希摶(チャオ・シーチュアン)は徐鳳年(シュー・フォンニエン)に、龍虎山には趙姓の貴族が高僧として住んでいることを明かします。彼は生涯武道の極意を追求しており、武帝城の王仙芝を唯一のライバルと見なしています。老黃(ラオ・ホワン)は、この貴族の依頼を受けて、王仙芝の実力を試すために試合をすることになりました。その条件は、龍虎山が徐龍象(シュー・ロンシャン)を守るということです。そして、徐龍象(シュー・ロンシャン)は、並外れた武術の才能を持っていることから、趙希摶(チャオ・シーチュアン)は彼を後継者として育てようと考えています。

老黃(ラオ・ホワン)はすでに徐家への道を切り開いていましたが、徐鳳年(シュー・フォンニエン)は弟を家に連れ帰ることにこだわります。しかし、徐龍象(シュー・ロンシャン)は趙希摶(チャオ・シーチュアン)と一緒に龍虎山に行くことを希望し、徐鳳年(シュー・フォンニエン)はしぶしぶ承諾します。別れ際、徐鳳年(シュー・フォンニエン)は趙希摶(チャオ・シーチュアン)に弟を大切にするようにと念を押して、徐龍象(シュー・ロンシャン)の髪飾りを形見として渡します。

一行が出発しようとしたまさにその時、悲報が舞い込んできます。老黃(ラオ・ホワン)が武帝城で王仙芝との戦いで戦死したのです。手紙には、老黃(ラオ・ホワン)が試合の前夜、酒場で黄酒と牛肉を悠然と楽しんでいた様子が書かれており、まるで死を悟っていたかのように描かれています。試合当日、老黃(ラオ・ホワン)は五剣を駆使して王仙芝と百数十合を戦い抜き、最終的には剣九の技を繰り出します。勝利することはできませんでしたが、王仙芝に一目置かれることになります。老黃(ラオ・ホワン)は力尽きて亡くなり、剣匣と一曲の歌を残して、江湖の不朽の伝説となりました。

この知らせを受けた徐鳳年(シュー・フォンニエン)は悲しみに暮れ、趙希摶(チャオ・シーチュアン)に手紙を託して形見として残してほしいと懇願します。老魁(ラオ・クエイ)は知らせを聞いて老黃(ラオ・ホワン)の死を惜しみ、同時に彼の剣術の高さは江湖の人々の話題になっていると語ります。姜泥(ジャン・ニー)は、この出来事を通して徐鳳年(シュー・フォンニエン)の武術への決意をさらに固めます。彼女は、徐鳳年(シュー・フォンニエン)が強くなって、自分と週りの人々を守ってくれることを願っています。

徐鳳年(シュー・フォンニエン)は王仙芝から剣匣を取り戻すために、刀法を修練することを決意します。しかし、自分と王仙芝の実力差を痛感しているため、老魁(ラオ・クエイ)と洪洗象(ホン・シーシャン)に助けを求めます。老魁(ラオ・クエイ)の厳しい指導のもと、徐鳳年(シュー・フォンニエン)は刀法の練習を開始します。洪洗象(ホン・シーシャン)は、技だけでは勝てないと指摘し、内力と真気を高める必要があると助言します。徐鳳年は困難を恐れずに毎日練習に励み、滝を刀で断ち切ろうとさえします。怪我をしても諦めません。

洪洗象(ホン・シーシャン)の助けにより、徐鳳年は希望を見出します。彼は武当の基本的な剣法を組み合わせながら、徐々に刀法の真髄を理解していきます。夜が更けても、徐鳳年と姜泥(ジャン・ニー)は昔のことを語り合い、老黃(ラオ・ホワン)の教えと陪伴を思い出し、武術を学ぶ決意をさらに固めます。彼は、強くなることだけが、愛する人を守る唯一の方法だと知っています。

第9話の感想

第9話は、徐鳳年と徐龍象(シュー・ロンシャン)の兄弟の絆、老黃(ラオ・ホワン)の壮絶な最期、そして徐鳳年の新たな決意が描かれた感動的なエピソードでした。

徐龍象(シュー・ロンシャン)は、その武術の才能ゆえに権力者たちの争いに巻き込まれそうになります。しかし、趙希摶(チャオ・シーチュアン)の登場によって龍虎山への道が開かれ、新たな未来が切り開かれます。

一方、老黃(ラオ・ホワン)は王仙芝との戦いで命を落とします。しかし、その最期は壮絶であり、江湖に語り継がれる伝説となりました。老黃(ラオ・ホワン)の死は徐鳳年に大きな衝撃を与え、彼の武術への決意をさらに固めます。

徐鳳年は、王仙芝から剣匣を取り戻すために刀法の修練を開始します。老魁(ラオ・クエイ)と洪洗象(ホン・シーシャン)の指導を受けながら、彼は著実に力を付けていきます。

つづく