永安夢~君の涙には逆らえない~ 第12話 あらすじ/ネタバレ

陸時硯(りくしげん)の計画に従い、沈甄(しんしん)たちは埃っぽい陸路を進み、陸時硯(りくしげん)は水路で迂回して、約束の秘密の場所で再会することを目指しました。別れ際、扶曼(ふまん)と沈甄(しんしん)は深々とお互いの健康を祈り、山高き水遠き、それぞれの旅路に幸あれと願いを込めて、別々の道を歩み始めました。

しかし、陸時硯(りくしげん)の帰路は平坦ではありませんでした。趙(ちょう)衝と帳房先生を捕らえれば、無事に網を閉じられると思っていた矢先、趙(ちょう)衝の手下・龐虎(ほうこ)が急追してきて、激しい戦いの後、陸時硯(りくしげん)は矢を受けて川に落ちてしまい、生死の境をさまよいます。一方、沈甄(しんしん)はようやく陸時硯(りくしげん)の手下と合流しますが、趙(ちょう)衝二人しか連れておらず、陸時硯(りくしげん)の姿が見えず、焦燥に駆られます。そんな中、陸時硯(りくしげん)が事前に手配していた手紙が役立ち、地元の官兵が駆けつけ、沈甄(しんしん)たちを追っ手から救出しました。

川に落ちた陸時硯(りくしげん)は、生死の境をさまよう中で、不思議な夢の世界に迷い込みます。その夢の中で、彼は沈甄(しんしん)と前世から続く深い縁があることに気づきます。沈甄(しんしん)は質素な服を著て、仏前で熱心に祈りを捧げており、その姿は陸時硯(りくしげん)の心を強く揺さぶります。これは天命の縁かもしれないと悟った陸時硯(りくしげん)は、傷の痛みを堪えながら必死に奮闘し、ついに冷たい川から這い上がり、生還を果たします。

一方、陸時硯(りくしげん)の失踪を知った沈甄(しんしん)は、涙が止まりません。しかし、無事に帰還した陸時硯(りくしげん)の姿を見て、今度は喜びの涙を流します。陸時硯は身体が弱っているにもかかわらず、沈甄(しんしん)を気遣い、これ以上泣かないようにと声をかけます。

同じ頃、沈姌の家庭にも波紋が広がっていました。彼女は周述安(しゅうしゅつあん)に、家族の新入りに対する疑念、特に蘭児(らんじ)の身元について打ち明けます。周述安(しゅうしゅつあん)は警戒感を抱き、密かに調査を開始し、李棣(りてい)と側室の沈氏が離縁していない証拠を突き止め、沈姌の離縁を認めるよう働きかけます。沈姌は李棣(りてい)の罪が必ず暴かれることを悟り、離縁は急務だと考えていました。

沈姌の離縁要求に対し、李棣(りてい)は表面上は拒否しますが、内心は慌てふためきます。側室との離縁状も出せず、側室が妊娠していることも知って、窮地に陥ります。周述安(しゅうしゅつあん)は適切なタイミングで圧力をかけ、重罪をちらつかせて、李棣(りてい)を現実に向き合わせます。李棣(りてい)は蘭児(らんじ)に助けを求めますが、冷たくあしらわれてしまいます。蘭児(らんじ)は宮中で誰も彼の私事に幹渉しないと言い切り、側室を排除するしかないと言い放ちます。この冷酷なやり取りを沈姌が聞いてしまい、複雑な思いに駆られます。

陸時硯が怪我から回復すると、沈甄(しんしん)は献身的に看病し、二人は親密な関係を築いていきます。陸時硯は昏睡状態の中で何度も沈甄(しんしん)を夢に見、その深い愛情と未練に現実と夢の区別がつかなくなります。ある日、沈甄(しんしん)が薬を飲ませていると、陸時硯は夢の中のキスを思い出したように錯覚し、心がざわつきます。沈甄(しんしん)に尋ねようとした瞬間、部下が突然部屋に入ってきてしまい、気まずい雰囲気の中、二人はこの話題を避けることにします。

趙(ちょう)衝が目的地に送られると、陸時硯は尋問を開始します。趙(ちょう)衝はすべての罪を李棣(りてい)に押し付けようとしますが、陸時硯は動じません。陸時硯は趙(ちょう)衝に、一介の駒として、目の前のものを大切にするべきだと忠告します。権謀術数と感情が交錯する中で、陸時硯と沈甄の関係はますます微妙になっていきます。二人は何も言いませんが、互いの気持ちは言葉にせずに伝わっています。

第12話感想

第12話は、ハラハラドキドキの展開と感動的なシーンが盛りだくさんの回でした。特に、陸時硯が川に落ちて生死の境をさまようシーンは、手に汗握る緊迫感がありました。また、沈甄の涙ながらの訴えや、陸時硯の沈甄への深い愛情など、胸を打つ場面も多く、視聴者の心を揺さぶりました。

また、沈姌の離縁問題も大きな進展を見せました。周述安(しゅうしゅつあん)の活躍により、李棣(りてい)の罪が明らかになり、沈姌は離縁への道を切り開くことができました。しかし、蘭児(らんじ)の冷酷な態度など、まだまだ問題は山積みです。

陸時硯と沈甄の関係も、一歩前進しました。夢の中で前世からの縁を感じた陸時硯は、沈甄への想いを強く意識するようになります。しかし、まだ二人の関係は曖昧なままで、今後の展開が気になります。

つづく