『永安夢~君の涙には逆らえない~』第20話 あらすじ/ネタバレ

陸時硯(りくしげん)は、側近の侍衛である楊宗(ようそう)に、最近の調査で得られた秘密を明かした。執事である趙(ちょう)の狡猾な行動を知った楊宗(ようそう)は激怒し、すぐに彼を捕らえようとしますが、陸時硯(りくしげん)は冷静にそれを製止します。

「焦るな、長公主の印章こそが、すべてを解き明かす鍵となるかもしれない。慎重に行動し、万全を期す必要がある。」

一方、月光の下で酒に溺れる蘇珩(そこう)は、沈甄(しんしん)への想いに苦しんでいた。彼は、昼間に沈甄(しんしん)が陸時硯(りくしげん)に深い愛情を誓う姿を目の当たりにし、相手のためにすべてを犠牲にする彼女の決意に心を痛めていた。友人である徐意清(じょいせい)は、蘇珩(そこう)を慰め、沈甄(しんしん)の選択を尊重するよう促し、長公主は冷酷な人物ではないと自身の考えを述べます。議論の末、蘇珩(そこう)はようやく諦め、沈甄(しんしん)の幸せを静かに見守ることを決意します。

突然、徐意清(じょいせい)が衝撃的な情報を持ち込みます。鎮国公府から夜間に物品が運び出されているというのです。蘇珩(そこう)はひらめき、沈甄(しんしん)にその人物の価顔絵を描かせます。完成した価顔絵を見て、一同は驚愕します。それは、沈甄(しんしん)と陸時硯(りくしげん)の敵として何度も現れた龐虎(ほうこ)だったのです。龐虎(ほうこ)の出現は、背後にさらに深い陰謀があることを示唆していました。

一方

陸時硯(りくしげん)は、危険を顧みず、陰湿な牢獄に潜入し、長公主と面会します。母子の情が深い長公主は、息子に会えた喜びで涙を流し、自分の潔白を主張します。陸時硯(りくしげん)は母親を慰め、真相を究明し、彼女の潔白を証明すると約束します。この面会は、長公主に生きる希望を与え、陸時硯(りくしげん)が証拠を探す決意を固めるきっかけとなりました。

趙(ちょう)管家の資金難を利用した陸時硯(りくしげん)は、巧妙な罠を仕掛け、偽の印章を使って田畑を売却しようとします。これは、陸時硯(りくしげん)がより多くの手がかりを得るために仕掛けた罠でした。

深夜

陸時硯(りくしげん)は、沈甄(しんしん)の安全を心配し、百香閣へ向かいます。再会した二人は、言葉よりも強く抱き合い、陸時硯(りくしげん)は彼女を安心させ、すべてが自分の掌握の中にあることを伝えます。沈姌の登場で、少し気まずい雰囲気になりますが、彼女は陸時硯(りくしげん)への気遣いを示し、沈甄(しんしん)を守るように促します。

しかし、危険はまだ去っていませんでした。陸時硯が百香閣を後にすると、刺客に襲われます。刀と剣が交錯する中、彼は優れた武術と楊宗(ようそう)の助けによって、なんとか危機を脱します。

沈姌は、先日の衝動的な行動を悔やみ、父親に諭されて気持ちを切り替え、御史台を訪れて周述安(しゅうしゅつあん)に会いに行きます。周述安(しゅうしゅつあん)は沈姌に再会し、喜びを隠せません。二人は温かい雰囲気の中で、互いへの思いを確かめ合います。

一方

陸時硯は、血文字が書かれた布切れを、薬に精通している扶曼(ふまん)に持ち込みます。綿密な処理の後、布切れに書かれた「長」という文字が「辰」であることが明らかになります。この発見は、趙(ちょう)衝が死ぬ前に書いた血文字が、皇室の隠された力に関連していることを示唆していました。事件はさらに複雑になり、背後にいる勢力の強大さを物語っていました。

第20話の感想

第20話は、緊迫感と感動が入り混じった、見応えのあるエピソードでした。陸時硯と沈甄(しんしん)の強い絆が描かれ、二人の愛情の深さを改めて感じました。また、長公主の無実を証明するため、陸時硯が危険を顧みず奮闘する姿に胸を打たれました。

一方で、龐虎(ほうこ)の出現や血文字の謎など、新たな展開も気になるところです。事件の真相が明らかになるにつれて、より複雑な陰謀が浮かび上がってくることが予想されます。今後の展開にも目が離せません。

つづく