永安夢~君の涙には逆らえない~ 第3話 あらすじ/ネタバレ

肅寧伯(しゅくねい はく)府の奥深い屋敷で、陸時硯(りくしげん)は入念な捜索の末、隠された場所に重要な工図を発見した。彼はその図が父親にとって非常に重要であることを知っており、沈甄(しんしん)を急いで呼び寄せ、確認を依頼した。沈甄(しんしん)は馴染みのある図面を見つめ、思わず涙を流した。それは過去の辛酸の思い出であり、父親の無私の奉仕に対する感謝の気持ちであった。陸時硯(りくしげん)は彼女の姿を見て、胸が締め付けられるような痛みを感じ、すぐに優しい声で慰め、これ以上悲しまないようにと諭した。

重要な手がかりを手に入れた陸時硯(りくしげん)は、すぐに肅寧伯(しゅくねい はく)を尋問室に連れて行き、厳しく尋問した。すると、許侍郎と名乗っていたその人物は、実は横暴な遊び人である許威(きょい)という人物だったことが判明した。彼が民の娘を強奪したという噂は、すでに広く伝わっていた。陸時硯(りくしげん)は皇后がこの種の醜聞を避けることを知っており、許威(きょい)に軽い罰を与えるように命じた。わずか2回の鞭打ちで、許威(きょい)は気を失い、彼の弱さが明らかになった。

決定的な証拠を突きつけられた肅寧伯(しゅくねい はく)は、ついに真実を打ち明けた。彼は数通の謎めいた手紙を受け取っていた。手紙には、工図の奪取に協力すれば、彼の銭庄の財源が潤うように約束されていたが、もし拒否すれば、一家離散になると脅迫されていた。彼は欲望に目がくらみ、罠に陥って、他人の駒となってしまったのだ。

そのとき、周述安(しゅうしゅつあん)が駆けつけてきて、沈文祁(しんぶんき)が獄中で毒を盛られたという衝撃的な知らせをもたらした。同時に、陸時硯(りくしげん)と周述安(しゅうしゅつあん)に協力して事件を徹底的に調査するよう命じる皇命も伝達された。陸時硯(りくしげん)は眉をひそめ、沈甄(しんしん)にこれ以上の心配をかけないように、彼女にはこのことをしばらく黙っておくことにした。

一方、沈甄(しんしん)は陸時硯(りくしげん)の異常な仮応に困惑していた。特に、彼女の涙に対して過敏に仮応していることに疑問を抱いていた。陸時硯(りくしげん)は真相を突き止めるため、侍女に沈甄(しんしん)の身体を調べさせた。しかし、この行動は清渓(せいけい)に誤解され、陸時硯(りくしげん)が不適切な企みをしていると疑われた。陸時硯(りくしげん)が直接説明するまで、沈甄(しんしん)は自分の涙が陸時硯(りくしげん)の心を揺さぶり、彼の体に不調を引き起こしていることに気づかなかった。

このことを確かめるために、沈甄(しんしん)はさまざまな催涙剤を試してみたが、結果はすべて同じだった。陸時硯(りくしげん)は彼女の涙によって、耐え難いほどの心の痛みを感じ、気を失うことさえあった。この一連の出来事に、沈甄(しんしん)は驚きと喜びを感じると同時に、大きな責任を感じた。彼女は陸時硯と協力して、背後に潜む謎を解き明かすことを決意した。

夜が更け、陸時硯は再び夢の中に迷い込んだ。夢の中では線香の香りが漂い、仙風道骨の老人が「相思入骨、薬石無効」という言葉を告げていた。目覚めた後、陸時硯の心には疑問が渦巻いていた。夢の中の女性の姿は、彼の記憶の中の断片と重なり、既視感と同時に、前世で何かしらの縁があったような気がした。

翌日、陸時硯は沈甄(しんしん)を連れて、地元の有名な占い師を訪ねた。超自然的な観点から答えを探そうとしたのだ。占い師は占いを終えると、深刻な表情で、2人は前世で因縁があり、今世の出会いは因果応報であると告げた。陸時硯は疑問を抱いていたが、占い師の確信と沈甄(しんしん)の期待に応えるため、最終的に試してみることにした。占い師は、2人の因縁を断ち切れば、これからは別々の道を歩み、二度と関わることはないだろうと約束した。

物語が進むにつれて、時空を超えた愛と権謀術数の戦いが徐々に明らかになっていく。陸時硯と沈甄(しんしん)は、真実を探求する中で、いつの間にか距離を縮めていく。

永安夢 第3話感想

第3話は、物語が大きく動き出す重要なエピソードでした。陸時硯は工図を見つけ出し、肅寧伯(しゅくねい はく)から真実を聞き出すことに成功。沈甄(しんしん)もまた、陸時硯の異常な仮応に気づき、自分の涙が彼に影響を与えていることを知ります。

陸時硯と沈甄の関係は、少しずつ変化を見せています。陸時硯は沈甄の涙に心を揺さぶられ、沈甄もまた、陸時硯の優しさに惹かれていきます。しかし、2人の前世には因縁があるようで、今後の展開が気になります。

また、周述安(しゅうしゅつあん)の存在も気になります。彼は沈文祁(しんぶんき)の毒殺事件に関与しているのでしょうか? 陸時硯と周述安(しゅうしゅつあん)の協力関係は今後も続くのでしょうか?

つづく