あらすじ

第18話は、愉貴人ゆきじんが産んだ第五皇子の健康状態をめぐり、後宮で巻き起こる様々な争いを描いています。

皇帝は江南の名医、葉天士ようてんしを呼び寄せ、第五皇子を診察させます。葉天士ようてんしは第五皇子が黄疸を患っているだけで、他の重い病気ではないと診断しました。これは以前、宮中の侍医が下した診断とは全く異なり、高貴妃こうきひを始めとする人々を窮地に陥れます。

続いて純妃じゅんひは、高貴妃こうきひ愉貴人ゆきじん親子を害そうと企んでいた陰謀を暴きます。証拠として、口封じのために殺された御膳房の料理人の遺体を見つけ出し、高貴妃こうきひの罪を決定的なものにしました。 この結果、高貴妃こうきひは皇帝の信頼を失い、儲秀ちょしゅう宮に閉じ込められてしまいます。

一方、魏瓔珞ぎえいらくは皇後の金印を勝手に使ったという濡れ衣を着せられ、明玉めいぎょくに責められます。しかし、彼女は機転を利かせて事実を明らかにし、皇帝の理解を得ることに成功します。

最後に、高貴妃こうきひの父、高斌こうひんは治水に功績があったため総督に昇進しますが、娘のために皇帝にとりなすことはせず、逆に後妻の娘を宮中に入れる計画を立てます。これに激怒した高貴妃こうきひは、「貴妃醉酒」の芝居を演じて皇帝の同情を買い、継母の娘の入宮を阻止することに成功します。

ネタバレ

紫禁城しきんじょうは第五皇子の黄疸で騒然としていました。皇帝は名医・葉天士ようてんしを呼び寄せ、診察の結果、第五皇子は新生児黄疸であり、治癒可能と診断されました。高貴妃こうきひは自分が第五皇子を危険に晒したことを悟り、皇帝に謝罪しました。

しかし、事態はこれで終わりませんでした。純妃じゅんひは亡くなった料理人を連れて現れ、高貴妃こうきひ愉貴人ゆきじんを毒殺しようとしたと告発しました。愉貴人ゆきじんが好んで甘いものを食べていたこと、そしてそれが新生児黄疸の原因になり得ることを葉天士ようてんしが指摘し、高貴妃こうきひの罪が明らかになりました。魏瓔珞ぎえいらくは、高貴妃こうきひが第五皇子を埋めようとしたことも暴露し、さらに料理人の遺体から見つかった血書の証拠により、高貴妃こうきひ儲秀ちょしゅう宮に謹慎処分となりました。

明玉めいぎょく魏瓔珞ぎえいらく皇后こうごう的印を勝手に使ったことを指摘しましたが、魏瓔珞ぎえいらく愉貴人ゆきじん母子を救うためだったと弁明し、事なきを得ました。

魏瓔珞ぎえいらくは第五皇子の黄疸は高貴妃こうきひだけの仕業ではないと疑い、真相を探ります。すると、純妃じゅんひが自ら全てを仕組んだ黒幕だと告白しました。高貴妃こうきひを失脚させるためなら、第五皇子の命さえ厭わないという純妃じゅんひの冷酷さに魏瓔珞ぎえいらくは驚愕します。

皇后こうごう愉貴人ゆきじんに第五皇子の世話を任せ、慈悲深い一面を見せます。一方、高貴妃こうきひの父・高斌こうひんは治水工事の功績で昇進しますが、高貴妃こうきひのためではなく、後妻の娘を宮廷に入れようとします。これに激怒した高貴妃こうきひは、後妻の娘の入宮を阻止しようと決意します。

高斌こうひんは都を去る前に高貴妃こうきひを訪ね、彼女は酒を飲みながら悲しみを訴えます。母の死後すぐに父が再婚したことに触れ、皇帝の同情を買いました。皇帝は後妻の娘を宮廷に入れないと約束します。

高貴妃こうきひは得意の芝居、「貴妃醉酒」を演じ、皇帝の関心を再び自分に向けさせます。この芝居を通して、家庭への不満を訴え、皇帝の同情と支持を得ることに成功しました。

第18話の感想

第18話は、後宮の権力争いの残酷さと複雑さを改めて見せつけられるエピソードでした。高貴妃こうきひの失脚は、一見すると魏瓔珞ぎえいらくの機転と正義感の勝利に見えますが、その裏には純妃じゅんひの冷酷な策略が隠されていました。第五皇子の命さえも駒として利用する純妃じゅんひの恐ろしさは、視聴者に大きな衝撃を与えたことでしょう。

特に印象的だったのは、純妃じゅんひの告白シーンです。高貴妃こうきひを陥れるためなら、皇子である第五皇子の命を危険に晒すことも厭わないという彼女の言葉は、後宮における生存競争の過酷さを物語っています。純妃じゅんひはこれまで穏やかで知的な印象を与えていましたが、この告白によって彼女の腹黒い本性が明らかになり、今後の展開がますます予測不可能になりました。

また、高貴妃こうきひの境遇にも同情を禁じ得ません。寵愛を失い、父からも見捨てられ、孤独と絶望に追い込まれる彼女の姿は、権力闘争の犠牲者の悲哀を象徴しています。酒に酔い、皇帝に本心を吐露するシーンは、彼女の心の脆さと弱さを浮き彫りにし、視聴者の共感を誘います。

つづく