あらすじ
第二十一話は、瓔珞(えいらく)が花火見物で持ち場を離れた隙に、乾清宮(けんしんきゅう)の舎利子(しゃりし)が納蘭淳雪(ならんじゅんせつ)に盗まれるという事件から始まります。瓔珞は宴の席で、手品を披露する機会を利用し、納蘭淳雪の盗みを白日の下に晒しました。そして、見事舎利子を取り戻します。この一件で、納蘭淳雪と瓔珞の間に確執が生まれます。
一方、瓔珞と明玉(めいぎょく)は皇后(こうごう)の寵愛を取り戻すため、皇后が洛神(らくしん)の姿で皇帝(こうてい)の前に現れるよう手助けをします。皇帝は皇后の美しさに心を奪われます。
しかし、納蘭淳雪は諦めません。高貴妃(こうきひ)と手を組み、太后(たいこう)を利用して瓔珞を排除し、皇后に罪を着せようと企みます。ところが、瓔珞は持ち前の機転で納蘭淳雪の陰謀を阻止し、皇后を守り抜きます。そして、高貴妃までも窮地に追い込むのでした。
ネタバレ
乾清宮の警備が堅いと思い込んだ珍珠は、花火を見に行ってしまい、その隙に舎利子が盗まれてしまう。罰を恐れた明玉は珍珠を問い詰めると、怪しい人影を見たと納蘭淳雪を疑う。明玉は直接淳雪に詰め寄ろうとするが、証拠がないと無駄だと魏瓔珞に止められ、まずは舎利子を探すことに。瓔珞は傅恒に乾清宮の封鎖を依頼する。
舎利子を盗んだ淳雪は高貴妃に成功を報告。一方、瓔珞は皇后に宴会の最後の出し物を頼むよう明玉に指示。訳が分からぬまま皇后は皇帝に願い出る。宴で瓔珞は手品を披露するが、それは舎利子の在り処を暴くためのものだった。空中から仏塔を出すが、舎利子がないと騒ぎになり、瓔珞は淳雪の体に舎利子を仕込んだと宣言し、見事取り出す。観客は手品の一部だと思い込むが、淳雪だけは計画の失敗を知る。
瓔珞は淳雪に褒美を要求し、淳雪は高貴妃の怒りを買う。宴後、淳雪は瓔珞を問い詰め、明玉にも侮辱を浴びせる。明玉が仮論しようとするのを瓔珞は製止し、二人の仲は少し改善する。皇后が洛神賦の絵を献上しなかった理由を尋ねる明玉に、皇后は軽薄に見えるからだと答える。明玉は皇后が洛神に扮すれば皇帝の心を掴めると提案し、瓔珞は既に衣装を用意していた。
洛神に扮した皇后は美しく、皇帝の目を惹く。明玉は皇帝が長春宮の前を通る時に流れ星が落ちたという噂を流させ、皇帝を誘導する。絵画のような皇后の舞に皇帝は喜び、その夜を長春宮で過ごす。侍寝の機会を得ていた淳雪はそれを失う。
皇后の計略を知った淳雪は高貴妃に怒りをぶつけるが、高貴妃は芝居を歌いながら皮肉を言う。高貴妃の 不快感を察した淳雪は謝罪し、太后を利用して瓔珞を排除し、皇后の面目を潰す策を提案する。
太后と庭園を散策する皇后に、高貴妃はわざと褒め言葉を並べ、太后の歓心を買う。太后は皇后的賢徳を褒め、淳雪が舎利子発見に貢献したと聞き、淳雪を召し出し、好印象を抱く。淳雪は太后を延禧宮に誘うが、そこで宮女が転落死する事件が起こる。高貴妃は芝蘭を調査に送るが明玉に阻まれ、瓔珞が先に現場に到著する。
太后が原因を尋ねると、淳雪は宮女が洛神の姿を真価て落ちたと仄めかす。瓔珞は宮女が真価ていたのは楊貴妃で、高貴妃が宮中で芝居を歌っていたからだと仮論する。高貴妃は否定するが、瓔珞は譲らない。淳雪が高貴妃を庇う中、瓔珞は皇后の無実を証明すると宣言し、宮女の顔の覆いを外し、楊貴妃の扮装であることを明らかにする。一同は驚き、太后は怒って宮殿に戻る。高貴妃の陰謀は再び瓔珞に阻まれ、瓔珞への憎しみは深まる。
第21話の感想
第21話は、魏瓔珞の機転と策略が際立つ回でした。舎利子盗難事件を逆手に取り、まるで手品のような巧妙な方法で納蘭淳雪の罪を暴き、高貴妃の陰謀を阻止する姿は圧巻でした。一見、単純な魔術に見せかけて、実は綿密に計算された計画だったことが分かります。特に、淳雪の体に舎利子を仕込むという大胆な発想と、それを成功させる実行力には驚かされました。
また、皇后のために洛神の衣装を用意し、皇帝の心を掴むための演出を仕掛けるなど、瓔珞の忠誠心と献身的な姿勢も印象的でした。明玉との関係も少しずつ改善していく様子が描かれており、二人の今後の関係性の変化にも期待が高まります。
一方、高貴妃と淳雪の共謀は、瓔珞の知略によってことごとく失敗に終わります。高貴妃の怒りと焦りは増すばかりで、瓔珞への憎悪がさらに深まる様子が見て取れました。二人の対立は今後ますます激化していくことが予想され、物語の展開から目が離せません。
つづく