あらすじ

第66話は、皇帝が外出から帰還した際、宮中の異変に気付き、二番目の皇后こうごうが若さを保つために不正な手段を用いているのではないかと疑念を抱くところから始まります。 魏瓔珞ぎえいらくと皇帝は子供たちの教育方針をめぐり意見が対立し、その最中、皇帝は魏瓔珞ぎえいらくとふざけ合っている時に腰を痛めてしまいます。魏瓔珞ぎえいらくは第五皇子を皇太子に立てることを提案し、第十五皇子には伸び伸びと育ってほしいと願います。

ところが、第五皇子が新型の洋銃を披露した際、爆発事故が発生し、第五皇子は重傷を負ってしまいます。魏瓔珞ぎえいらくは第五皇子が何者かに襲われたのではないかと疑い、調査を進める中で、鳥銃に安全上の問題がある可能性に気付きます。意識を取り戻した第五皇子は、兄弟を巻き込みたくないという思いから、真相を口にすることはありませんでした。

この事件により、第四皇子に疑いの目が向けられ、二番目の皇后こうごうもまた渦中に巻き込まれていきます。 最終的に、第四皇子は皇帝に二番目の皇后こうごうこそが黒幕だと密告し、二番目の皇后こうごうと第四皇子の間に深い溝ができてしまうのでした。

ネタバレ

皇帝は外出時に異臭を感じ、二番目の皇后こうごうの若返りの秘術ではないかと疑うが、李総管には何も言わないようにと命じる。夜、皇帝は瓔珞えいらくに子供の教育について意見するが、瓔珞えいらくは皇子たちの負担を気遣い、自由に育てたいと主張。意見が対立し口論になるが、最後は皇帝が折れる。瓔珞えいらくは第十五皇子を皇太子にするよう提案し、第五皇子は第十五皇子の学業を手伝うと申し出る。瓔珞えいらくは不安を感じながらも承諾する。

第四皇子は二番目の皇后こうごうを見舞うが、珍児ちんじに拒否される。珍児ちんじが第十二皇子の勉強を見てやっているのを見て、二番目の皇后こうごうの愛情が自分に向いていないことを改めて悟り、怒りと不満を募らせる。袁春望えんしゅんぼうの策略により、第四皇子は第五皇子に恥をかかせようと企てる。

皇帝の前で第五皇子は新式銃を披露するが、銃が暴発し重傷を負う。遠くで袁春望えんしゅんぼうがほくそ笑む。侍医は後遺症が残ると診断。皇帝は悲嘆にくれる。

瓔珞えいらくは事故ではないと睨み、鳥銃営で調査を開始。傅恒ふこうに銃の使い方を教わるが、納得できない。二番目の皇后こうごうが見舞いに訪れ、瓔珞えいらくはそれとなく第五皇子が陥れられた可能性を示唆する。第五皇子は意識を取り戻し、瓔珞えいらくに事故に見せかけた闇殺だと告白するが、犯人の詮索は止めるよう頼む。

二番目の皇后こうごうは皇帝に事故だと説明するが、皇帝は疑念を抱き、皇子たちを宮中に留めるよう命じる。第四皇子は兵器庫への侵入が発覚することを恐れる。珍児ちんじは毒入りの元宵を第四皇子に渡し、皇位を争う者を排除するよう促す。第四皇子は二番目の皇后こうごうに絶望する。

二番目の皇后こうごう袁春望えんしゅんぼうの関与を知り問い詰めるが、袁春望えんしゅんぼうは第四皇子の関与も暴露する。傅恒ふこうは第四皇子の手先が兵器庫に侵入した証拠を皇帝に報告する。皇帝は激怒。袁春望えんしゅんぼうの策略によって追い詰められた第四皇子は、保身のため二番目の皇后こうごうが新式銃に細工をしたと皇帝に嘘をつく。

第66話の感想

第66話は、瓔珞えいらくの息子である第五皇子の銃の暴発事故を中心に、宮廷内の権力争いが激化する様子を描いています。第五皇子の負傷は事故ではなく、何者かによる意図的な犯行であることが示唆され、サスペンスフルな展開に息を呑みました。瓔珞えいらくは母親として息子の無事を願いながらも、冷静に事件の真相を探ろうとする姿が印象的です。

一方、二番目の皇后こうごうは表向きは冷静さを保っていますが、その内面には様々な思惑が渦巻いていることが感じられます。袁春望えんしゅんぼうの闇躍により、第四皇子と二番目の皇后こうごう、そして第五皇子の関係はさらに複雑化し、宮廷内の緊張感は高まるばかりです。

特に印象的だったのは、第四皇子の苦悩です。二番目の皇后こうごうの愛情を渇望しながらも、その期待は裏切られ続け、袁春望えんしゅんぼうの策略に嵌められてしまいます。彼の取る行動は間違っているとはいえ、その心情には同情を禁じ得ません。

第五皇子の勇敢さにも心を打たれました。闇殺未遂という恐ろしい経験をしながらも、兄弟を守るために真相を隠そうとする姿は、幼いながらも皇族としての責任感を感じさせます。

つづく