あらすじ

第4話では、唐周とうしゅう顔淡がんたんに迷惑をかけまいと彼女に別れを告げますが、余墨よぼく唐周とうしゅう顔淡がんたんを引き留めようとしているのだと勘違いし、二人の間に誤解が生じます。その後、唐周とうしゅう顔淡がんたん余墨よぼくの三人は協力して、凌霄派りょうしょうは掌門しょうもんである蒼鴻そうこうが小妖を使って丹药を精製しているという悪事を暴きます。捕らわれていた丹蜀たんしょくを救出し、蒼鴻そうこうと激しい戦いを繰り広げ、ついに彼を打ち負かします。しかし、蒼鴻そうこうは自爆して果て、唐周とうしゅうは激しい戦闘で力を使い果たし、意識を失ってしまいます。顔淡がんたん余墨よぼく唐周とうしゅうを看病し、心の傷を乗り越え、新たな人生の目標を見つけるよう励まします。二人の支えもあり、唐周とうしゅうは徐々に立ち直り、もう捉妖師を続けるのはやめようと決意し、仙衣を修復するための神器を探す旅に出ます。また、顔淡がんたん凌霄派りょうしょうはがやり残した猫妖退治の任務を引き継ぐことを約束します。

ネタバレ

唐周とうしゅうは自分のせいで顔淡がんたんが危険な目に遭うのを恐れ、彼女に早く逃げるよう促します。そこに余墨よぼくが現れ、唐周とうしゅうの仙衣が既に露見していること、さらに彼が仙力を散らそうとしていることから、顔淡がんたんを引き留めるための苦肉計だと疑います。しかし唐周とうしゅうは多くを語らず、凌霄派りょうしょうはの弟子たちの悪事について尋ねます。余墨よぼく掌門しょうもん蒼鴻そうこうが小妖を捕らえて錬丹に使っていると告げますが、唐周とうしゅう凌霄派りょうしょうはがそんな残酷なことをするはずがないと信じません。

顔淡がんたん蒼鴻そうこうが邪術を使っているのは事実だと証言し、自分が降妖堂に閉じ込められていた時、丹蜀たんしょくに破雲訣を施した花びらを渡したことを明かします。丹蜀たんしょくはまだ捕らわれているため、顔淡がんたんは休息後、彼を救い出す決意をし、花びらを使って降妖堂の法陣を解く計画を立てます。唐周とうしゅうも同行することに。

三人は凌霄派りょうしょうはに戻り、唐周とうしゅうは難なく降妖堂を開けて顔淡がんたん丹蜀たんしょくを救出します。丹蜀たんしょくの妖元は無事でした。一方、蒼鴻そうこうは丹药を精製している最中で、余墨よぼくが彼を倒します。しかし蒼鴻そうこうは丹药を飲み込み、顔淡がんたんたちをも錬丹しようと企みます。妖元さえ供給され続ければ、凌霄派りょうしょうはで初めて天界に昇仙できるというのです。唐周とうしゅう蒼鴻そうこうの本性を見抜き、彼の罪を暴く決意を固めます。

蒼鴻そうこうは全てを認め、かつて唐江とうこうに批判されたため彼を殺し、小狐妖に罪をなすりつけ、唐周とうしゅうに妖への憎しみを植え付けたことを白状します。顔淡がんたん余墨よぼく蒼鴻そうこうの罪を糾弾し、天界に行っても罰を受けると警告します。すると突然、蒼鴻そうこうの力が大幅に増し、猛攻撃を仕掛けてきます。激しい戦いの末、蒼鴻そうこうは倒されますが、錬丹炉を破壊して逃走します。

余墨よぼく唐周とうしゅう蒼鴻そうこうを追跡し、顔淡がんたん丹蜀たんしょくを守ります。蒼鴻そうこうは丹药で力を回復し抵抗を続けますが、最終的に鎮妖鏈で捕らえられます。道遠どうえんと秦綺たちが駆けつけ、余墨よぼく蒼鴻そうこうの罪を暴露し、体内の強力な妖元を製御しなければ災厄をもたらすと指摘します。蒼鴻そうこう唐周とうしゅうに罪をなすりつけようとしますが、顔淡がんたんの証拠により嘘が暴かれます。窮地に陥った蒼鴻そうこうは逃亡を図りますが、顔淡がんたんに阻止され、最後は自爆して果てます。

唐周とうしゅうは戦闘で消耗し、気を失います。顔淡がんたんは傍で見守り、余墨よぼくは生き残った小妖たちを数えます。目を覚ました唐周とうしゅうは、悪妖の侵入を防ぐため、秦綺に凌霄派りょうしょうはの事を任せようと決めます。それを聞いた顔淡がんたんは静かに立ち去ります。

唐周とうしゅうは師兄弟たちに別れを告げ、引き留められますが、自分の道を歩むため、それを断り去っていきます。顔淡がんたんは、唐周とうしゅうは自由に生き方を選べるのに、応淵おうえんはそうできないことを残念に思います。

唐周とうしゅう唐江とうこうの墓前で過去を偲び、深い悲しみに暮れます。後から顔淡がんたん余墨よぼくが来ますが、唐周とうしゅうは一人でいたいと言い、二人は去ります。唐周とうしゅうは酒に悲しみを drowningさせますが、顔淡がんたん余墨よぼくが来て止めようとします。唐周とうしゅうはもう捉妖師はやらないと言い、未来への不安を口にします。余墨よぼく唐周とうしゅうを眠らせます。

翌日、顔淡がんたん余墨よぼく唐周とうしゅうの容態が悪化していることに気づき、四つ目の神器を見つけ出して仙衣を修復しなければ命に関わるのではないかと心配します。余墨よぼく唐周とうしゅうの心の傷の方が深刻で、心を開かなければ前に進めないと考えます。顔淡がんたん唐周とうしゅうと一緒に神器を探すことを提案します。

唐周とうしゅうは目を覚ますと、再び酒に溺れます。顔淡がんたん余墨よぼくの説得も効果がありません。その後、二人は三匹の鼠妖を捕まえ、唐周とうしゅうを慰めます。悪妖に加担したのではなく、退治したのだと。顔淡がんたんは菓子を買って唐周とうしゅうを見舞い、初めて出会った時の話をし、唐周とうしゅうの気分を少し晴らせます。

顔淡がんたん唐周とうしゅうの手首の傷に気づき、心配そうに尋ねますが、唐周とうしゅうはごまかします。夜、唐周とうしゅうは悪夢を見て、顔淡がんたんに逃げるよう叫び、彼女を傷つけたくないという思いを吐露します。顔淡がんたんは深く心を打たれ、百花露水で唐周とうしゅうの眠りを助けようとしますが、町の店はどこも売り切れです。ようやく最後の店で手に入れることができました。

余墨よぼく顔淡がんたんに会いに行きます。途中で秦綺と出会い、彼女と凌霄派りょうしょうはの弟子たちが猫妖を捕まえられなかったことを知ります。顔淡がんたんは三日以内に猫妖を捕まえると約束します。

第4話の感想

第4話は、唐周とうしゅうの苦悩と葛藤、そして彼を支える顔淡がんたん余墨よぼくの優しさが胸を打つエピソードでした。蒼鴻そうこうの悪事がついに明るみに出て、その罪の深さに戦慄を覚えました。自分の師匠が、尊敬していた人物が、実はこのような悪行を犯していたという事実は、唐周とうしゅうにとってどれほどの衝撃だったでしょうか。彼が抱える苦しみや絶望は計り知れません。

仙衣の損傷、師匠の裏切り、そして大切な人を守りたいという強い思い。様々な重圧に押しつぶされそうになりながらも、唐周とうしゅうはそれでも前を向こうとします。捉妖師として生きてきた彼にとって、自分の存在意義を見失うことは、アイデンティティの喪失にも等しいでしょう。だからこそ、彼の迷いや苦悩は深く心に響きます。

そんな唐周とうしゅうを支える顔淡がんたん余墨よぼくの存在が、この物語に温かい光を灯しています。特に顔淡がんたんの献身的な姿には感動しました。唐周とうしゅうの傷ついた心を癒そうと、百花露水を探し回る彼女の姿は、真の愛情を感じさせます。また、余墨よぼくの冷静な判断力と唐周とうしゅうへの深い友情も、物語を支える重要な要素となっています。

つづく