あらすじ
第二十四話は、顔淡と唐周たちが娘娘の墓を探検する物語です。墓の中では、貴妃の怨霊が生み出した迷魂陣に遭遇し、斉牛、靳紅綿、秦明陽たちは幻覚に陥り、互いに攻撃し始めます。
唐周と顔淡は陣の影響を受けず、協力して脱出路を探し、コウモリの助けを借りてようやく生門を見つけ、脱出に成功します。
さらに、彼らは沈家の秘密も発見します。沈湘君は邪気に取り憑かれているようで、沈老爷は夜な夜な夢遊病のように亡き妻のための儀式を行っている様子です。
沈家の問題解決に尽力する中で、唐周は沈老爷から持ちかけられた縁談を断ります。この物語は、困難に勇敢に立ち向かう彼らの精神と、人間の貪欲さや身勝手さへの反省を描いています。
ネタバレ
第24話、顔淡と唐周一行は娘娘の墓に到著。顔淡が墓碑の埃を払うと、不吉な文字が。秦明陽は脅しだと墓穴へ突入、皆も続く。墓穴の中は冷え冷えとして、顔淡は唐周にぴったりくっつく。斉家三兄弟は彼女を励まし、奥へ進む。広々とした墓所には石像の侍女が並んでいた。
突如、斉牛が豹変し、兄弟の斉虎、斉豹を襲う。靳紅棉と秦明陽も争い始める。混乱の中、唐周は墓所の邪気と侍女像による「錯魂陣」に気付く。この陣は心を乱すが、妖には無効、だから顔淡は無事だった。唐周は顔淡に目を覆わせ、陣の影響を防ぎつつ、破解を試みる。
戦闘中、靳紅棉は貴妃の姿に変身し、侵入者を皆殺しにすると宣言。唐周は貴妃が自分を殺した君主を恨むはずだと指摘するが、貴妃は宝物を守ろうとする。唐周を守るため、顔淡は彼を石像から遠ざける。錯魂陣の影響を避ける事が鍵だと悟った唐周は、顔淡と共に脱出路を探す。道中、錯乱した秦明陽に遭遇。唐周は苦しむ彼を止めようとするが、顔淡は気絶させる事を選択する。
二人は貴妃の肖像画が描かれた壁に辿り著く。顔淡は唐周が再び惑わされるのを防ぎ、唐周は八卦陣を発見。突如現れた秦明陽が八卦陣を発動させ、二人は新たな罠に落ちる。顔淡はコウモリを使い、生路を見出し脱出に成功。秦明陽の欲が結果的に彼らを助けたと顔淡は考え、唐周は世の無常を嘆く。
墓の外へ出ると、顔淡は困惑。唐周は貴妃の怨霊が陣の一部で、墓に宝物はなく、全て仕組まれた事だと推測する。その時、沈家の娘、沈湘君が奇妙な行動を見せる。母親は唐周に妖怪退治を依頼、顔淡も協力する事に。唐周は顔淡との婚約を理由に沈老爷の縁談を断り、依頼を引き受ける。
夜、泣き声を聞いた顔淡は唐周を起こす。覆面の黒衣の男に襲われるが、撃退に成功。顔淡は唐周の怪我を心配し、唐周は夢で見た謎の女性を思い出す。その後、夢遊病の沈老爷が奇妙な儀式を行っているのを発見。顔淡は唐周に蓮の花びらを護符として渡す。
翌日、二人は沈老爷に昨夜の事を尋ねると、亡き妻・小怡の儀式だと知る。そして、娘の湘君が邪気に憑かれている可能性を告げられる。調査に向かうと、井戸の傍で二つの死体を発見。一つは靳紅棉で、遺体の腐敗の速さから邪術を使った事が分かる。唐周は沈家を助ける事を決意する。
このエピソードでは、顔淡と唐周は墓所の危険だけでなく、沈家の秘密にも直面し、困難に立ち向かう勇気を示すと共に、人間の貪欲さと身勝手さも描かれている。
第24話の感想
第24話は、息もつかせぬ展開で、顔淡と唐周の絆がより深まるエピソードでした。墓の中でのハラハラドキドキのシーンは、手に汗握る緊張感。特に、錯魂陣に惑わされる仲間たちの中で、冷静に状況を分析し、解決策を見出す唐周の聡明さが際立っていました。顔淡もまた、唐周を支え、危険から守ろうとする健気な姿が印象的。二人の信頼関係が、困難な状況を乗り越える力になっていることがよく伝わってきました。
一方、秦明陽の豹変ぶりには驚かされました。錯魂陣の影響とはいえ、ここまで凶暴になってしまうとは…。彼の心の弱さが露呈したと同時に、人間の脆さも感じさせる場面でした。また、靳紅棉の最期も衝撃的。貴妃の姿で現れ、宝物を守ろうとする執念は、哀れみさえ感じさせます。彼女が生前に抱えていたであろう苦悩や無念を想像すると、胸が締め付けられるようでした。
墓の外での出来事も、不穏な空気が漂っています。沈家の奇妙な状況、そして謎の黒衣の男の襲撃…。新たな謎が提示され、今後の展開がますます気になります。沈湘君に憑りついた邪気の正体は何なのか、そして黒衣の男の目的は何なのか。唐周と顔淡が、これらの謎をどのように解き明かしていくのか、期待が高まります。
つづく