千紫万華~重紫(ちょうし)に捧ぐ不滅の愛~ 第16話 あらすじ/ネタバレ

文府の屋敷で、重紫(ちょうし)は偶然に帳簿を見つけた。二娘と文玉の浪費はまるで闇い雲のように彼女を不安にさせた。真相を確かめようと決意した矢先、文老爷が危篤状態に陥ったという衝撃的な知らせが届く。

臨終の床で、文老爷の知恵に満ちた目は重紫(ちょうし)の非凡さを見抜いたかのようだった。彼は遺言を残し、自分の身元の謎を必ず解き明かすようにと告げた。一代の家主は息を引き取った。

二夫人と文玉は悲しみに暮れながらも、陰謀を企てていた。文玉を嫡出の娘として呉家に嫁がせ、文府の財産を手に入れようとしていたのだ。霊堂では骨董品や書画が次々と運び出され、老執事の文伯(ぶんはく)は必死に阻止しようとするが、呉家の若旦那の残虐な仕打ちを受け、無実の侍女喜鵲(かささぎ)も巻き込まれてしまう。

この光景に、重紫(ちょうし)の体内に潜む邪気が暴走した。玉墜が地面に落ち、彼女は空中に浮き上がり、冷酷な目で周囲の人々を倒した。

文伯(ぶんはく)は機転を利かせ、玉墜を拾い上げ、重紫(ちょうし)を連れてその場から逃亡した。郊外の森で、二人は文老爷の棺を見送り、悲しみに暮れた。没落した文府を後にして、重紫(ちょうし)は南華(なんか)で修仙の道を歩むことを決意した。

山道は険しく、重紫(ちょうし)は様々な困難に遭遇した。仙門を見つけることはできなかったが、亡月(ぼうげつ)と再会を果たす。亡月(ぼうげつ)は東へ進むよう指示するが、重紫(ちょうし)は西へ進むことを決意した。すると、途中で妖魔に襲われ、命の危機に陥った。その時、洛音凡(らくいんはん)が神のごとく現れ、彼女を救い出し、静かな別荘で療養させた。

意識を取り戻した重紫(ちょうし)は、白衣に身を包んだ洛音凡(らくいんはん)と出会った。彼の超凡脱俗な姿は、彼女に親近感と温かさを与えた。洛音凡(らくいんはん)が憧れの南華(なんか)仙尊であることを知った重紫(ちょうし)は、弟子入りを懇願した。

しかし、雲姫(くもひめ)は重紫(ちょうし)の容姿に驚き、弟子入りを阻止しようとする。しかし、洛音凡(らくいんはん)は彼女の真の姿を法力で隠し、仮対を押し切って弟子として受け入れた。

雲姫(くもひめ)は納得できなかったが、受け入れるしかなかった。洛音凡(らくいんはん)は重紫(ちょうし)の未来に希望を抱いていた。彼は前途多難であることを知っていたが、万全の準備をしていた。夕暮れ時、師弟は手を取り合って木橋を渡り、南華(なんか)仙境へと足を踏み入れた。大広間で、洛音凡(らくいんはん)は重紫(ちょうし)を正式に弟子として発表し、彼女に「重紫(ちょうし)」という名前を与えた。この発表は閔雲中(ぴんうんちゅう)や虞度(ぐど)などの人々を驚かせたが、重紫(ちょうし)の真の姿を知ることはできなかった。

紫竹峰では、重紫(ちょうし)は洛音凡(らくいんはん)の心遣いで、温かみのある離れに住むことになった。部屋の隅々まで師匠の細やかな気遣いが感じられ、戸口の切り絵や新しい衣服は、彼女に家庭の温もりを感じさせた。

重紫(ちょうし)は、このような良き師匠を得ることができ、たとえ修仙の道が険しくても、恐れずに前進していくことを決意した。

一方、秦珂(しんか)は後山の閉関修炼の中で、重紫(ちょうし)の記憶を忘れることができなかった。司馬妙元(しばみょうげん)の来訪によって、洛音凡(らくいんはん)が弟子入りしたことを知った彼は、不満を感じながらも、修行への決意を新たに固めた。

南華(なんか)で新しい生活を始めた重紫(ちょうし)は、成長、愛、犠牲に満ちた伝説の物語の幕開けを告げた。

第16話の感想

第16話は、重紫(ちょうし)の新たな旅の始まりを告げる、波瀾万万のエピソードでした。文府での生活に疑問を抱き始めた重紫(ちょうし)は、衝撃的な真実と陰謀に直面します。怒りと悲しみに包まれた彼女は、仙門を探す旅に出発し、そこで亡月(ぼうげつ)や洛音凡(らくいんはん)と運命的な出会いを果たします。

洛音凡(らくいんはん)の弟子入りを希望する重紫(ちょうし)でしたが、雲姫(くもひめ)の仮対に遭います。しかし、洛音凡(らくいんはん)は重紫(ちょうし)の真の姿を見抜き、弟子として受け入れることを決意します。重紫(ちょうし)は紫竹峰で新しい生活を始め、洛音凡(らくいんはん)の温かい指導のもと、成長していくことでしょう。

一方、秦珂(しんか)は重紫の記憶に囚われ、修行に励みます。第16話は、重紫と秦珂(しんか)のそれぞれの決意を描き、今後の展開への期待を高める内容でした。

つづく