千紫万華~重紫(ちょうし)に捧ぐ不滅の愛~ 第17話 あらすじ/ネタバレ

軽やかな仙女の姿に身を包んだ重紫(ちょうし)は、部屋の隅に置かれた古風な玉匣に視線を落とします。師匠である洛音凡(らくいんはん)からの特別な贈り物ではないかと心の中で推測します。洛音凡(らくいんはん)は姿を現し、丹田呼吸法を丁寧に教え、言葉を尽くして期待を込め、紫竹峰で勉学に励むように、初心を忘れないようにと説きます。重紫(ちょうし)の心には暖流が流れ、運命に導かれてこの良き師匠に出会えたことに感謝し、洛音凡(らくいんはん)に追随する決意を新たにします。

洛音凡(らくいんはん)が除魔のために山を下りている間、重紫(ちょうし)は師匠の教えに従って丹田呼吸法に励み、時には山で花や薬草を摘んで静かなひとときを過ごします。ある日、慕玉(ぼぎょく)と偶然出会い、意気投合し、慕玉(ぼぎょく)は重紫(ちょうし)を司馬妙元(しばみょうげん)に紹介します。しかし、初対面はうまくいきません。司馬妙元(しばみょうげん)は、重紫(ちょうし)が南華(なんか)に入門する前に審査を受けていないことに対し、偏見を持って難癖をつけます。そんな時、燕真珠(えんしんじゅ)が助けに入り、慕玉(ぼぎょく)も司馬妙元(しばみょうげん)に罰を与えて事態を収拾します。

司馬妙元(しばみょうげん)は、重紫(ちょうし)の存在が南華(なんか)の規律を乱していると考え、憤慨します。しかし、彼女の偏見は慕玉(ぼぎょく)に見抜かれていました。一方、聴雪(ちょうせつ)は雲姫(くもひめ)の様子がおかしいことに気づき、洛音凡(らくいんはん)が新しい弟子を迎え入れたことを知ります。慰めようとしますが、洛音凡(らくいんはん)本人が現れ、重紫(ちょうし)を全力で指導するため、雲姫(くもひめ)と一緒に人間界を旅することができなくなったと告げます。雲姫(くもひめ)は落胆しますが、洛音凡(らくいんはん)の決意を尊重し、重紫(ちょうし)の秘密を守ることを約束します。

しかし、重紫(ちょうし)は山中で足を踏み外し、捻挫してしまいます。ちょうど大雨が降り、孤立無援の状態に陥ります。幸いにも慕玉(ぼぎょく)が駆けつけ、手当てをしてくれました。雨が止んだ後、慕玉(ぼぎょく)は重紫(ちょうし)を祖師殿に連れて行き、初めて天魔令について語り、魔尊逆輪(ぎゃくりん)との伝説的な物語を伝えます。重紫(ちょうし)は天魔令を前に恐怖を感じ、逃げ出そうとしますが、うっかり触れてしまい、閔雲中(ぴんうんちゅう)の注意を引いてしまいます。閔雲中(ぴんうんちゅう)は、重紫(ちょうし)が並外れた存在であると判断し、祖師殿前で跪いて仮省するように命じます。慕玉(ぼぎょく)の懇願もむなしく、洛音凡(らくいんはん)が駆けつけて重紫(ちょうし)をその場から連れ出します。

閔雲中(ぴんうんちゅう)は、慕玉(ぼぎょく)に不満を抱き、重紫(ちょうし)がかつての人物に価ていると感じ、疑念を深めます。虞度(ぐど)は天機冊を使って重紫(ちょうし)の身元を調べ、清廉潔白であることを確認し、一部の疑念を払拭します。重華宮に戻った洛音凡(らくいんはん)は、重紫(ちょうし)の怪我を丁寧に調べ、優しい言葉で彼女の不安を和らげます。重紫(ちょうし)は洛音凡(らくいんはん)に夢の中まで付き添ってほしいと懇願し、洛音凡(らくいんはん)は黙って見守りますが、重紫(ちょうし)の夢の中の寝言に複雑な気持ちになります。

その夜、重紫(ちょうし)は祖師殿で夢を見ます。天魔令の影がちらつき、不気味な笑い声が耳に響きます。彼女は恐怖に震え、夢から覚めます。夢姬(ゆめひめ)は亡月(ぼうげつ)の重紫(ちょうし)に対する特別な扱いについて理解できませんが、亡月(ぼうげつ)は先を見拠え、聖剣がまだ南華(なんか)にあること、純粋な重紫(ちょうし)の体では大したことはできないと指摘します。同時に、煞異幻(さえんげん)は夢魘の計画が完成したことを報告し、重紫(ちょうし)の精神をさらに蝕むことを企みます。

翌日、洛音凡(らくいんはん)は重紫(ちょうし)と一緒に修行し、彼女の心がおちついていないことに気づきます。そこで、自身の経験を語って導きます。剣術の授業では、司馬妙元(しばみょうげん)が再び重紫を難癖をつけ、牧童(ぼくどう)との試合を命じます。しかし、重紫は煞気の影響を受けてコントロールを失い、牧童(ぼくどう)を傷つけてしまいます。洛音凡(らくいんはん)が駆けつけて事態を収拾しますが、司馬妙元(しばみょうげん)から叱責を受けます。秦珂(しんか)が重紫を擁護し、洛音凡(らくいんはん)は重紫に剣術を直接指導することを決意し、重紫への重視を示します。

司馬妙元(しばみょうげん)は納得できず、閔雲中(ぴんうんちゅう)に告げ口をし、閔雲中(ぴんうんちゅう)に対する重紫への疑念を強めます。秦珂(しんか)は引き続き重紫を擁護し、慕玉(ぼぎょく)の調査結果は明らかになったものの、閔雲中(ぴんうんちゅう)の疑念を完全に払拭することはできませんでした。彼は、重紫が魔族のスパイとして洛音凡(らくいんはん)に近づこうとしているのではないかと疑い、重紫が何か秘密を隠していると感じています。重紫の身分をめぐる闇流が、南華(なんか)に静かに渦巻いています。

第17話感想

第17話は、重紫と洛音凡(らくいんはん)の関係に大きな進展が見られた回でした。洛音凡(らくいんはん)は重紫に丹田呼吸法を教え、重紫は洛音凡(らくいんはん)に追随する決意を新たにします。二人の絆が深まる様子は、見ていてとても微笑ましかったです。

一方、重紫は南華(なんか)の規律に縛られず、自由奔放な性格が災いして、司馬妙元(しばみょうげん)との衝突が絶えませんでした。しかし、慕玉(ぼぎょく)や秦珂(しんか)などの助けもあり、なんとか乗り越えていきます。

つづく