千紫万華~重紫(ちょうし)に捧ぐ不滅の愛~ 第21話 あらすじ/ネタバレ
重紫(ちょうし)は秦珂(しんか)の前に立ち、目を固く見つめる。洛音凡(らくいんはん)の真意を知りたいが、自分が姉の影に過ぎないのではないかと不安になる。洛音凡(らくいんはん)は重紫(ちょうし)の不安を察し、彼女は自分にとって唯一の弟子であり、師弟の絆は偶然ではなく運命だと優しく告げる。燕真珠(えんしんじゅ)は傍で重紫(ちょうし)を慰め、彼女の不屈な精神が昔の自分と価ていると思う。
天山派の盛会が近づき、各派の仙尊とその弟子が集まる。燕真珠(えんしんじゅ)は重紫(ちょうし)を連れて会場に入るが、入り口で洛音凡(らくいんはん)と遭遇する。師弟が現れると、会場の視線は一気に彼らに集中する。秦珂(しんか)は重紫(ちょうし)を見つめ、閔雲中(ぴんうんちゅう)と卓耀(たくよう)は洛音凡(らくいんはん)と雲姫(くもひめ)の縁談を進めようと、彼らを同じ席に配置する。
卓耀(たくよう)は洛音凡(らくいんはん)と雲姫(くもひめ)の婚約を決めようと提案し、他の仙尊も賛同する。しかし雲姫(くもひめ)は、魔を退治することが第一であり、私情は考えていないと断言する。重紫(ちょうし)は複雑な気持ちでそれを聞き、さらに驚いたことに、藍掌教(らんしょうきょう)は重紫(ちょうし)を首席弟子の月喬(げつきょう)に嫁がせることを提案する。
秦珂(しんか)はすぐに仮対し、結婚は当事者の意思を尊重すべきだと主張する。その時、卓昊(たくこう)が突然乱入し、重紫(ちょうし)は自分の婚約者だと宣言する。彼の言葉に会場は騒然となる。閔雲中(ぴんうんちゅう)は卓昊(たくこう)を叱責し、秦珂(しんか)も事態を収拾しようと説得する。
誤解が深まっていることを知った重紫(ちょうし)は慌てて席を離れ、梅林に逃げる。卓昊(たくこう)は彼女を追いかけ、なぜ自分の気持ちを踏みにじるのかと問いただす。重紫(ちょうし)は、卓昊(たくこう)の心は姉にあり、自分は巻き込まれただけだと仮論する。言い争いの末、卓昊(たくこう)は重紫(ちょうし)の手を離し、涙を浮かべながらも笑顔で別れを告げる。
夜になり、重紫(ちょうし)は梅林を歩いていると、雪に覆われた黒い石板を発見する。そこには「師父、水仙、生生世世」と刻まれており、彼女は運命の闇示を感じて考え込む。宴会に戻った重紫(ちょうし)は、夜遅くまで思いにふけり、宴は散会する。
翌日、卓昊(たくこう)は姿を消し、東君の娘である織姫(おりひめ)が青華宮に現れて大騒ぎになる。織姫(おりひめ)は卓昊(たくこう)の浮気を責め、説明を求める。この騒動で卓耀(たくよう)は面目を失うが、闵素秋(びんそしゅう)が彼女の知恵と優しさで織姫(おりひめ)の怒りを鎮め、両家の縁談は継続される。
仙門大会は盛大に開催され、7日後に各派は続々と帰路につく。月喬(げつきょう)は重紫(ちょうし)に想いを寄せるが、拒否される。その頃、塗州で氷魔が暴れ始めたという知らせが届く。閔雲中(ぴんうんちゅう)は洛音凡(らくいんはん)と雲姫(くもひめ)を派遣することを提案するが、洛音凡(らくいんはん)は重紫(ちょうし)を連れて先に塗州に向かうことを決意する。雲姫(くもひめ)は落胆するが、塗州で合流することを約束する。
師弟は廃墟となった月老廟を訪れ、重紫(ちょうし)は上上签を引いて、師父と一生一緒にいることを祈願する。塗州に到著すると、海生(かいせい)が弟子たちを率いて心魔(しんま)の襲撃に抵抗しているのを目にする。洛音凡(らくいんはん)は海生(かいせい)の独創的な法術を高く評価し、山を開いて一派を立てることを勧め、蒼生を支えるという意味で「扶生」という名を授ける。
一方、秦珂(しんか)が重紫(ちょうし)の香囊を隠していたことで、司馬妙元(しばみょうげん)は嫉妬心を抱き、重紫(ちょうし)への憎悪を強める。雲姫(くもひめ)は氷魔との戦いで、重紫(ちょうし)が寒氷の気を浴びてしまう。重紫(ちょうし)は怪我をして寒さに弱いので、洛音凡(らくいんはん)は雲姫(くもひめ)の医廬に連れて行くしかない。塗州の民は嗜心毒に苦しみ、欲望が横行して理性を失っている。師弟の旅はさらに困難なものとなる。
千紫万華 第21話 感想
第21話は、重紫(ちょうし)と洛音凡(らくいんはん)の師弟関係に大きな進展があった回でした。重紫(ちょうし)は洛音凡(らくいんはん)の真意を確かめようとしますが、不安と期待が入り混じった複雑な心境が描かれていました。洛音凡(らくいんはん)は重紫(ちょうし)を唯一の弟子と認め、運命の絆を強調する言葉は、重紫の心に大きな希望を与えたことでしょう。
一方、卓昊(たくこう)の登場は波乱を巻き起こしました。重紫への一方的な思いをぶつける姿は、彼の心の葛藤を浮き彫りにしています。また、雲姫(くもひめ)との婚約問題も絡み合い、重紫の恋模様はますます複雑になってきました。
後半では、塗州での氷魔との戦いが描かれました。海生(かいせい)の活躍や洛音凡(らくいんはん)の指導など、見どころ満載の展開でした。また、重紫が寒氷の気を浴びてしまったことで、洛音凡(らくいんはん)との関係に新たな試練が訪れる予感がします。
つづく