千紫万華~重紫(ちょうし)に捧ぐ不滅の愛~ 第24話 あらすじ/ネタバレ

雲姫(くもひめ)の死から始まる混乱

雲姫(くもひめ)の訃報が六界に広がると、南華(なんか)派では真実と誤解が渦巻く嵐が静かに吹き荒れ始めました。亡月(ぼうげつ)は冷ややかに事態の推移を見守り、雲姫(くもひめ)の遺体は静かに南華(なんか)派に横たわっていました。青華宮主・卓耀(たくよう)は焦燥に駆られ、急いで駆けつけます。

閔雲中(ぴんうんちゅう)と虞度(ぐど)はひそかに協議し、雲姫(くもひめ)の死には多くの疑念を抱き、背後に内通者がいるのではないかと推測します。この事件は両派の友情だけでなく、南華(なんか)と青華の関係を氷点下にまで冷え込ませ、前例のない気まずさが両派を覆います。

重紫(ちょうし)への疑い

聴雪(ちょうせつ)は意図的に噂を広め、重紫(ちょうし)を犯人だと指弾します。これを聞いた卓耀(たくよう)は激怒し、重紫(ちょうし)に命で償わせることを誓います。虞度(ぐど)は疑念を抱きますが、卓耀(たくよう)の興奮状態では説得は困難でした。

事態を収拾するため、閔雲中(ぴんうんちゅう)は弟子たちを率いて玉晨峰へ向かい、重紫(ちょうし)の靴に付著した泥を発見し、疑惑はさらに深まります。慕玉(ぼぎょく)は、真相が明らかになるまで重紫(ちょうし)を拘束することを提案します。

洛音凡(らくいんはん)の決意

洛音凡(らくいんはん)は責任の重さを自覚し、重紫(ちょうし)の潔白を証明する大役を積極的に引き受けます。彼は、確たる証拠がなければ重紫(ちょうし)の無実を証明できないことを知っていました。

その頃、司馬妙元(しばみょうげん)は閔雲中(ぴんうんちゅう)に洛音凡(らくいんはん)と重紫(ちょうし)の関係が並外れていることを密告し、閔雲中(ぴんうんちゅう)は顔色を変え、これが倫理の限界を超えていることに気づきます。もしこれが明るみに出れば、南華(なんか)の面目は丸つぶれになり、洛音凡(らくいんはん)の名誉も失墜することになります。

真相への手がかり

卓昊(たくこう)は悲しみに暮れながら駆けつけ、洛音凡(らくいんはん)が雲姫(くもひめ)と重紫(ちょうし)を守れなかったことに不満を漏らします。しかし、彼は依然重紫(ちょうし)の本質は善良であると信じ、闵素秋(びんそしゅう)が聴雪(ちょうせつ)に唆されて重紫(ちょうし)を中傷した行為を否定します。

洛音凡(らくいんはん)は術を使い、卓昊(たくこう)を仙獄へ導き、天目を通して重紫(ちょうし)体内の封印と黒気を見せます。二人は驚き、真相を突き止めるために手を組むことを決意します。

調査の結果、洛音凡(らくいんはん)と卓昊(たくこう)は玉晨峰に漂う黒気が魔族に由来することを突き止め、犯人が夢で人を惑わすことに長けていることから、煞異幻(さえんげん)が容疑者であると推定します。

洛音凡(らくいんはん)は重紫(ちょうし)を訪ね、事件当夜に自分が雲姫(くもひめ)を殺害した夢を見たことを確認します。重紫(ちょうし)は涙を流し、洛音凡(らくいんはん)と一緒に紫竹峰に戻り、争いを避けたいと願います。洛音凡(らくいんはん)は心を痛め、必ず彼女の潔白を証明すると誓います。

重紫(ちょうし)の危機

秦珂(しんか)は仙尊の命令に背くことも、重紫(ちょうし)が被害を受けることもできず、卓昊(たくこう)に助けを求めます。卓昊(たくこう)は調査の進展を卓耀(たくよう)に報告しますが、卓耀(たくよう)は冷淡な仮応を示し、重紫(ちょうし)は魔族と通じており、許されるべきではないと主張します。

閔雲中(ぴんうんちゅう)は仕方なく、重紫(ちょうし)を六界碑に連行します。慕玉(ぼぎょく)は急いで洛音凡(らくいんはん)に知らせ、秦珂(しんか)は卓耀(たくよう)の外出禁止を解除し、燕真珠(えんしんじゅ)も同行することにしました。

六界碑での戦い

六界碑では、重紫(ちょうし)のどんな弁明も無駄に終わり、閔雲中(ぴんうんちゅう)は怒りを爆発させ、重紫(ちょうし)に重傷を負わせます。卓昊(たくこう)、秦珂(しんか)らが駆けつけますが、閔雲中(ぴんうんちゅう)の攻勢を止めることはできず、重紫(ちょうし)は命を落としかけます。

その時、洛音凡(らくいんはん)が現れ、強力な法力で重紫(ちょうし)を守り、閔雲中(ぴんうんちゅう)、卓耀(たくよう)と対峙します。卓昊(たくこう)は青華宮の名義で処罰することを提案しますが、実際には洛音凡(らくいんはん)と事前に打ち合わせしており、重紫(ちょうし)の命を守りつつ青華の面目を保つことを目的としています。

卓昊(たくこう)は必殺技である「海の炎」を繰り出しますが、殺意はなく、星河はきらめき、まるで暮春の柳絮、夏の夜の蛍のように美しくも哀愁を帯びています。洛音凡(らくいんはん)は身を挺して重紫の身代わりとなり、事後には愛弟子を重傷させた行為を厳しく糾弾し、剣を構えて閔雲中(ぴんうんちゅう)を阻止します。

卓耀(たくよう)はこれ以上の南華(なんか)の内紛には関わりたくないとして立ち去ります。閔雲中(ぴんうんちゅう)は洛音凡(らくいんはん)に説明するため、翌日六合殿で重紫の正式な裁判を行うことを発表し、正義と真実を問う戦いが幕を開けようとしています。

第24話の感想

第24話は、雲姫(くもひめ)の死をきっかけに、南華(なんか)派と青華宮の関係が大きく揺れ動くストーリーでした。重紫への疑惑、洛音凡(らくいんはん)の決意、卓昊(たくこう)の葛藤など、様々な登場人物の思いが交錯し、緊張感あふれる展開が続きました。

特に印象に残ったのは、洛音凡(らくいんはん)が重紫の潔白を証明するために奮闘する姿です。彼は重紫を信じる気持ちと、南華(なんか)派の立場との板挟みになりながらも、真相を突き止めるために尽力します。また、卓昊(たくこう)も重紫の無実を信じ、洛音凡(らくいんはん)と共に真相を追う姿は、二人の友情の深さを物語っていました。

一方で、閔雲中(ぴんうんちゅう)や卓耀(たくよう)は、重紫への疑念を捨てきれず、冷酷な態度を取る場面もありました。しかし、彼らの心の奥底には、重紫を救いたいという思いが隠されているように感じられました。

つづく