千紫万華~重紫(ちょうし)に捧ぐ不滅の愛~ 第27話 あらすじ/ネタバレ

亡月(ぼうげつ)によって枷鎖が解き放たれた重紫(ちょうし)は、過去の記憶が押し寄せ、感情が崩壊。燕真珠(えんしんじゅ)と亡月(ぼうげつ)を責める重紫(ちょうし)だが、燕真珠(えんしんじゅ)の魔尊への忠誠と重紫(ちょうし)への愛情は本物だった。命を落とす直前、燕真珠(えんしんじゅ)は重紫(ちょうし)に法器を託し、二界を自由に行き来できるようにする。

亡月(ぼうげつ)の慰めと治療により、魂魄が修復された重紫(ちょうし)は、魔宮に戻ることを決意。逃げるためではなく、向き合うためだ。玉虚子(ぎょくきょし)は南華(なんか)に救援を求め、氷牢へ向かうが、燕真珠(えんしんじゅ)は重紫(ちょうし)を守るために犠牲となり、残魂と魔丹を残すのみ。司馬妙元(しばみょうげん)の死はさらに悲惨で、閔雲中(ぴんうんちゅう)は弟子を殺した重紫(ちょうし)への復讐を誓い、秦珂(しんか)は静かに妙元の目を閉じる。

洛音凡(らくいんはん)の突然の出現は、氷牢の静寂を破る。3年ぶりの再会だが、重紫(ちょうし)はかつての純真さを失い、傷だらけで冷たくよそよそしい。洛音凡(らくいんはん)は抱きしめようとするが、重紫(ちょうし)は動じない。師弟の亀裂は深まり、重紫(ちょうし)は洛音凡(らくいんはん)に、なぜ自分を殺さなかったのかと絶望と憎しみをぶつける。

南華(なんか)の弟子たちが重紫(ちょうし)を取り囲み、洛音凡(らくいんはん)の呼びかけは空虚に響く。重紫は言葉ではなく行動を求めるが、洛音凡(らくいんはん)の躊躇に心を痛める。狂風が吹き荒れ、煞気が立ち上る中、重紫は剣を手に魔道に堕ち、亡月(ぼうげつ)と共に洛音凡(らくいんはん)に問いかける。愛と憎しみが交錯する複雑な感情は、鋭い刃となり、心を突き刺す。

重紫の変化に心を痛める洛音凡(らくいんはん)は、彼女を忘れたことはないと告白するが、もはや取り返しがつかない。信頼を失った重紫は、亡月(ぼうげつ)と共に去り、洛音凡(らくいんはん)は心痛と欲毒の発作で倒れる。

魔神殿に戻った重紫は、立場が変わっても気性は収まらず、魔族内部の勢力を激怒させる。衝突が迫る中、雪衣の男が天から降りてきて、仮面を脱ぐと、仙門で重紫を常に守っていた慕玉(ぼぎょく)師叔の正体は、魔尊の左護法天之邪(あまのじゃく)だった。天之邪(あまのじゃく)の出現は、仙門に100年間潜伏していた秘密を明らかにするだけでなく、重紫に母親水姬(すいき)の悲惨な過去と、慕玉(ぼぎょく)の魔尊逆輪(ぎゃくりん)への執念を悟らせる。

各派の仙尊は南華(なんか)に集まり、洛音凡(らくいんはん)の失職に強い不満を表明し、説明を求める。洛音凡(らくいんはん)は沈黙し、秦珂(しんか)の心配も無視して席を立つ。一方、卓昊(たくこう)は必死に重紫を探すが、執念を捨てて前を向くように冷たい忠告を残すのみ。

このエピソードは、重紫の運命の転換点であるだけでなく、洛音凡(らくいんはん)との師弟関係の完全な決裂でもある。未来は未知数で、荊棘に満ちているが、重紫は進むしかない。

第27話の感想

第27話は、重紫の運命が大きく変わる衝撃的なエピソードでした。亡月(ぼうげつ)によって過去の記憶が蘇り、燕真珠(えんしんじゅ)の死、洛音凡(らくいんはん)への絶望、そして魔道への堕落と、怒涛の展開に心を揺さぶられました。

特に印象的だったのは、重紫と洛音凡の決裂シーンです。かつては深い絆で結ばれていた2人でしたが、すれ違いと誤解が積み重なり、ついに修復不可能な関係になってしまいました。洛音凡の苦悩と重紫の怒りは、見ていて胸が締め付けられるほどでした。

また、天之邪(あまのじゃく)の正体が明らかになったことも大きな驚きでした。慕玉(ぼぎょく)師叔として重紫を陰ながら見守っていた彼が、実は魔尊の左護法だったとは...。彼の真の目的は何なのか、今後の展開が気になります。

つづく