千紫万華~重紫(ちょうし)に捧ぐ不滅の愛~ 第3話 あらすじ/ネタバレ

紫竹峰での修行と秦珂(しんか)との出会い

紫竹峰で日々書道を練習する重紫(ちょうし)は、法術への憧れを募らせていました。そんなある日、秦珂(しんか)と出会い、他の弟子との実力の差を痛感します。秦珂(しんか)は意気揚々と法器である八荒剣を披露し、重紫(ちょうし)を連れて御剣飛行を体験させます。二人は雲海を抜け、南華(なんか)主峰下の仙果林に降り立ちます。

仙果林には、神界からの賜物とされる絳珠果が実っており、修練者の霊力を高める効果があるとされています。しかし、これは貴賓のみが享受できるものであり、一般の弟子には手が届きません。

好奇心から思わず絳珠果を摘んでしまった重紫(ちょうし)は、警備の弟子に見つかってしまいます。秦珂(しんか)は重紫(ちょうし)を連れて逃げようとしますが、途中で司馬妙元(しばみょうげん)と遭遇してしまいます。責められる重紫(ちょうし)は、逆上して煞気を発してしまいます。緊迫する場面に、慕玉(ぼぎょく)が現れ、その知恵で事態を収拾し、重紫(ちょうし)を罰から救います。

祖師殿と洛音凡(らくいんはん)の優しさ

慕玉(ぼぎょく)は重紫(ちょうし)を厳かな祖師殿へと案内します。殿内には祖師たちの肖像が飾られており、威厳と慈悲が感じられます。中央には天魔令が浮かび、幽玄な赤黒い光を放っており、重紫(ちょうし)は恐怖を感じてしまいます。

洛音凡(らくいんはん)は重紫(ちょうし)の行動を咎めるどころか、彼女の境遇を憐れみ、絳珠果を使って丹药を錬成することを決意します。そして、外では争いを避け、自分の身を守ることを諭します。

夜になると、重紫(ちょうし)は悪夢にうなされ、天魔令の影に怯えます。翌日、虞度(ぐど)が訪ねてきて、弟子を取ることを洛音凡(らくいんはん)に提案しますが、洛音凡(らくいんはん)は重紫(ちょうし)が唯一の弟子であり、他の者は代えられないと断言します。

重紫(ちょうし)を慰めるため、洛音凡(らくいんはん)は熙春楼の糕点を持参します。師弟の情の深さは感動的です。

彫刻と楚不復(そふふく)の消息

重紫(ちょうし)は師匠にサプライズをしようと、竹林に忍び込んで木像を彫刻しようとしますが、神獣の狻猊(さんげい)に驚かされてしまいます。一連の騒動の後、重紫(ちょうし)は自分の衝動を悟り、煞気を抑えることに成功します。洛音凡(らくいんはん)は重紫(ちょうし)の成長を喜び、木像を修復します。その際、重紫(ちょうし)が楚不復(そふふく)に会ったことを知ります。

楚不復(そふふく)の消息を得た洛音凡(らくいんはん)は、重紫(ちょうし)を連れて盤海鎮へと向かいます。3年の歳月が流れ、盤海鎮は様変わりしていましたが、重紫(ちょうし)は記憶の中の小豆子(あずき)を見つけることができず、落胆します。洛音凡(らくいんはん)は重紫(ちょうし)を熙春楼に連れて行き、酒で憂さを晴らそうとします。

酒に酔った重紫(ちょうし)は、隣の席の騒ぎに気が付きます。富豪の息子が女性を虐待しており、重紫(ちょうし)は義憤に駆られて助けようとします。洛音凡(らくいんはん)は闇に助け、息子は銀を置いて逃走します。重紫(ちょうし)は救った女性が昔の友人である小虫子(こむし)であることに気づきます。

楚不復(そふふく)の突然の出現により、平穏は破られます。洛音凡(らくいんはん)は重紫(ちょうし)にその場に残るように指示しますが、重紫は楚不復(そふふく)の後を追いかけてしまい、誤って攻撃されそうになります。重紫はなんとか正体を明かします。洛音凡(らくいんはん)は楚不復(そふふく)と対峙し、執念を捨てるように要求しますが、楚不復(そふふく)は宮可然(きゅうかぜん)を連れ去ろうとします。

青華宮での戦い

楚不復(そふふく)の脅威に対抗するため、仙門は青華宮に罠を仕掛けます。洛音凡(らくいんはん)は南華(なんか)を代表して祝賀に訪れますが、実際は罠を仕掛けるためです。重紫は師匠の身を案じて重華宮までついていきますが、そこで閔雲中(ぴんうんちゅう)が重紫を四方炉に送ろうとしていることを聞いてしまいます。洛音凡(らくいんはん)は猛仮対し、重紫に護身術を直接教えることを決意します。洛音凡(らくいんはん)は重紫の本質が善良であると信じています。

洛音凡(らくいんはん)は祝賀の品として仙丹を選び、重紫にも修為を向上させるための丹药を用意します。重紫は感激し、師弟は心を通わせ、未来の挑戦と希望に期待します。一方、楚不復(そふふく)と亡月(ぼうげつ)の因縁は、この旅にさらなる伏線を残します。

第3話の感想

第3話は、重紫の成長と師弟の絆が描かれた感動的なエピソードでした。

重紫は、法術への憧れを募らせながらも、自分の力の無さを痛感します。しかし、秦珂(しんか)との出会いで御剣飛行を体験し、洛音凡(らくいんはん)からの励ましを受け、少しずつ成長していきます。

洛音凡(らくいんはん)は、重紫の才能を信じ、彼女を全力でサポートします。絳珠果の件で重紫が叱責されそうになったときも、彼女を庇い、自ら丹药を錬成します。また、重紫が四方炉に送られそうになったときも、仮対し、彼女に護身術を教えます。洛音凡(らくいんはん)の深い愛情と信頼が感じられるシーンでした。

一方、楚不復(そふふく)の登場は、物語に新たな波紋を投げかけます。彼の執念と宮可然(きゅうかぜん)への想いは、重紫と洛音凡(らくいんはん)の関係に大きな影響を与えそうです。

つづく