千紫万華~重紫(ちょうし)に捧ぐ不滅の愛~ 第30話 あらすじ/ネタバレ
妖王金螭(きんち)は龍裔でありながら邪仙となり、赤焰山に潜伏し、悪行を繰り返していた。仙界は金螭(きんち)を討伐するため、各派仙尊が集結する。南華(なんか)派は招かれなかったが、昆侖派が金螭(きんち)討伐を請け負う。虞度(ぐど)仙尊は弟子秦珂(しんか)を率いて出陣する。
赤焰山は荒涼とした土地で、金螭(きんち)の洞窟は容易に見つかった。秦珂(しんか)と卓昊(たくこう)は、無辜の民を巻き込まないように、玉虚子(ぎょくきょし)の洞窟爆破作戦を阻止しようとする。最終的に玉虚子(ぎょくきょし)は法術で杏枝仙樹で洞窟を封鎖し、金螭(きんち)を誘い出す。重紫(ちょうし)と慕玉(ぼぎょく)は遠くから様子を見ていた。金螭(きんち)はたった一人で仙界と戦い、余裕を見せていた。
玉虚子(ぎょくきょし)は狡猾にも、金螭(きんち)の白女(はくじょ)への愛情を利用して白女(はくじょ)を重傷させ、金螭(きんち)を屈服させようとする。重紫(ちょうし)はそれを目撃し、怒りから金螭(きんち)を助けることを決意する。卓昊(たくこう)と秦珂(しんか)は重紫(ちょうし)を説得しようとするが、玉虚子(ぎょくきょし)の奇襲を受け、卓昊(たくこう)は重紫(ちょうし)を守るために重傷を負う。その瞬間、洛音凡(らくいんはん)が現れ、仙界に撤退を命じ、重紫(ちょうし)と対峙する。
かつて師弟だった2人の関係は、誤解と怨恨が絡み合い、複雑なものになっていた。洛音凡(らくいんはん)は重紫(ちょうし)に成峰(せいほう)を殺したのかと問うが、重紫(ちょうし)は沈黙し、すべてを認めたかのように振る舞う。重紫(ちょうし)は星璨法杖を返還し、洛音凡(らくいんはん)との縁を切ることを誓う。洛音凡(らくいんはん)は怒りと悲しみから重紫(ちょうし)を南華(なんか)に連れ戻そうとするが、重紫(ちょうし)は激しく抵抗し、剣を抜く。
洛音凡(らくいんはん)は重紫(ちょうし)の攻撃に仮撃せず、ただ避けるだけだった。慕玉(ぼぎょく)はそれを察し、介入して膠著状態を打破する。洛音凡(らくいんはん)は感情の起伏から噬心毒を発症し、苦しむ。重紫(ちょうし)は不忍ながらも、慕玉(ぼぎょく)と共に去る。
金螭(きんち)夫婦は最終的に魔界に帰順し、亡月(ぼうげつ)は金螭(きんち)を金螭(きんち)王に封じ、地位を授ける。白女(はくじょ)は仙魔の争いに加わることを望まないが、魔界が唯一の居場所であることを理解している。金螭は、状況が安定すれば、2人の自由を勝ち取ると約束する。一方、重紫(ちょうし)は功績により亡月(ぼうげつ)より天魔令を授かり、2人は近日中に結婚式を挙げることになり、重紫(ちょうし)は紫后に封じられる。
人間界では、若い女性が魔族の襲撃を受ける事件が頻発していた。秦珂(しんか)と聴雪(ちょうせつ)は調査の結果、魔族が女性の清気を集めて鎏虹珠を作り、紫后への贈り物として献上していることを突き止める。聴雪(ちょうせつ)は洛音凡(らくいんはん)にこの情報をわざと漏らし、彼に行動を起こさせる。
結婚式が近づくにつれ、魔界は六界に広く喜帖を送り、知らせを伝える。亡月(ぼうげつ)は水月城に自ら赴き、重紫(ちょうし)に水姬(すいき)がかつて著ていた嫁衣を贈り、水姬(すいき)が魔后になれなかったことへの遺憾の意と、重紫(ちょうし)が真の魔后になることを認めたことを伝える。重紫(ちょうし)は嫁衣を見つめ、複雑な気持ちになる。洛音凡(らくいんはん)の怒りと悲しみが聞こえてくるようだ。
卓昊(たくこう)は結婚式のことを知り、魔宮に急ぐが、無情にも門前払いされる。重紫(ちょうし)は卓昊(たくこう)と密会し、2人はもう不可能だと断言し、これ以上関わるなと警告する。慕玉(ぼぎょく)が突然卓昊(たくこう)を攻撃し、重紫(ちょうし)は彼を守るために慕玉(ぼぎょく)を傷つけ、厳しく警告して去る。卓昊(たくこう)は重紫(ちょうし)の決意した姿を見て、心が折れ、絶望する。
第30話感想
第30話は、重紫(ちょうし)と洛音凡(らくいんはん)の関係に大きな変化をもたらす重要なエピソードでした。金螭討伐という大きな事件を背景に、二人の間に深い溝ができてしまったことが明らかになりました。
重紫(ちょうし)は金螭を助けるために仙界と対峙し、洛音凡(らくいんはん)は重紫(ちょうし)を連れ戻そうとします。しかし、二人の間に誤解と怨恨が積み重なり、もはや修復不可能なまでに関係が悪化してしまいました。
洛音凡(らくいんはん)は重紫を愛しているにもかかわらず、その愛ゆえに彼女を苦しめてしまうという矛盾に陥っています。一方、重紫も洛音凡(らくいんはん)への愛と憎しみが入り混じった複雑な感情を抱えています。
つづく