千紫万華~重紫(ちょうし)に捧ぐ不滅の愛~ 第4話 あらすじ/ネタバレ

魔界が蠢蠢欲動となり、魔剣を奪い返して再び波乱を起こそうとする中、楚不復(そふふく)は自らの犠牲を選び、魔剣の仮噬を無理やり抑え込み、宮可然(きゅうかぜん)の無事を守ろうとしました。亡月(ぼうげつ)の挑発と暴露に直面し、楚不復(そふふく)の脸色は一変しましたが、説得は不可能だと悟り、ただ焦るばかりでした。

一方、重紫(ちょうし)と師父の洛音凡(らくいんはん)は、ちょっとした賭けをして、師弟の日常に温かさと楽しさを加えました。重紫(ちょうし)は、仙術に頼らなくても、善意で人々と接し、生活の糧を得ることができると信じていました。洛音凡(らくいんはん)は承諾し、重紫(ちょうし)に客引きの看板を持たせました。すると、知恵と努力のおかげで、肉まんはすぐに売り切れ、店主夫婦は感謝の気持ちから、重紫(ちょうし)に1つの肉まんを贈りました。それは、彼女の能力を認めた証でした。

2人が成功の喜びに浸っていた時、一人の物乞いが現れて静寂を破りました。重紫(ちょうし)は驚愕しました。それは、かつて自分をいじめていた悪覇だったからです。しかし、今は見る影もなく落ちぶれていました。さらに重紫(ちょうし)を悲しませたのは、物乞いが連れてきた小豆子(あずき)が、絶望から自殺していたことです。重紫(ちょうし)は後悔の念に駆られ、貴重な九転金丹を取り出しましたが、どうすることもできませんでした。再び嫌がらせをしてきた悪覇に対して、洛音凡(らくいんはん)は助けに入り、重紫(ちょうし)は殺生をしないという教えに従い、師父と一緒に小豆子(あずき)を葬りました。

この出来事は、重紫(ちょうし)に大きな迷いをもたらしました。彼女は、南華(なんか)に入門すれば、愛する人を守ることができると思っていたのに、世の中は思い通りにはいかず、自分には何もできないことに気づきました。洛音凡(らくいんはん)は、人生の経験者として、重紫(ちょうし)に人情の冷暖を理解させ、仙人の使命は、後悔を償うだけでなく、六界の安寧を守るためにあることを伝えました。

師弟は旅を続け、途中でまたしても不幸な少女、聴雪(ちょうせつ)に出会いました。彼女は継母に身売りを強要されていました。洛音凡(らくいんはん)は彼女を救いましたが、聴雪(ちょうせつ)は仙門に入るために洛音凡(らくいんはん)を利用しようとしていました。重紫(ちょうし)は彼女の境遇を哀れみ、小豆子(あずき)のことを思い出し、洛音凡(らくいんはん)に聴雪(ちょうせつ)を置いていくように強く勧めました。洛音凡(らくいんはん)は最終的に心軟くなり、承諾しました。

青華に到著した師弟は、その仙境に衝撃を受けました。各派の仙尊が集まり、重紫(ちょうし)を絶賛しました。卓耀(たくよう)は東道主として、弟子である弘毅(こうき)に重紫(ちょうし)を案内させました。重紫(ちょうし)は仙門の世界に好奇心を抱き、特に魔尊万劫に興味を持ちました。弘毅(こうき)は辛抱強く答えてくれ、彼女を御剣で景色を見に誘いました。重紫(ちょうし)は法術を学んでいませんでしたが、未知の世界に憧れを抱いていました。

一方、聴雪(ちょうせつ)は青華宮で、軽薄な青華宮少宮主の卓昊(たくこう)と偶然出会いました。卓昊(たくこう)は、最初は聴雪(ちょうせつ)を洛音凡(らくいんはん)の弟子と勘違いしていましたが、重紫(ちょうし)が現れると、彼女に惹かれ、何度も絡んできました。重紫(ちょうし)は卓昊(たくこう)の負けず嫌いを利用して、法術を学ぶという口実で彼をからかい、彼の背中に王八の絵を描きました。洛音凡(らくいんはん)が部屋に入ってきた時、彼は不快感を露わにしました。重紫(ちょうし)は機転を利かせて気まずさを解消し、卓昊(たくこう)を追い払いました。師弟は再び平穏を取り戻しました。

寿宴では、仙楽が流れ、重紫(ちょうし)は初めて仙侶の生活を真剣に観察しました。崑崙玉仙(ぎょくせん)と崑崙君の愛の物語に羨望の念を抱きました。洛音凡(らくいんはん)にも桃花運が訪れ、多くの仙女が彼を取り囲み、中には公然と愛を告白する者もいました。重紫(ちょうし)はそれを目撃し、嫉妬に駆られ、師父を守るために立ち上がり、師弟の深い絆を示しました。

宴席の間、卓耀(たくよう)は妹の雲姫(くもひめ)が長年帰っていないことを話し、洛音凡(らくいんはん)は雲姫(くもひめ)が人間界で善行を積んでいることを理由に慰めました。卓昊(たくこう)が遅れてやってくると、背中の「王八」の絵が全員の注目を集めました。この小さな出来事は、盛宴に楽しさと温かさを添えました。

第4話感想

第4話は、重紫(ちょうし)の成長と葛藤が描かれた回でした。

前半では、魔界の脅威に立ち向かう楚不復(そふふく)の決意と、重紫(ちょうし)と洛音凡(らくいんはん)の温かい師弟関係が描かれました。肉まん売りのシーンは、重紫(ちょうし)の優しさと知恵が垣間見える微笑ましい場面でした。しかし、小豆子(あずき)の死は重紫に大きな衝撃を与え、自分の無力さを痛感させました。

後半では、重紫と洛音凡(らくいんはん)が仙門の世界に足を踏み入れ、新たな出会いと試練が訪れました。聴雪(ちょうせつ)の登場は、重紫に過去のトラウマを思い出させ、葛藤を生み出しました。また、卓昊(たくこう)との出会いは、重紫に新たな感情を芽生えさせ始めました。

寿宴のシーンは、重紫の仙侶への憧れと嫉妬心が描かれ、彼女の心の揺れ動きが表現されていました。

つづく