千紫万華~重紫(ちょうし)に捧ぐ不滅の愛~ 第5話 あらすじ/ネタバレ

青華宮の宴

青華宮の宴は、微妙な空気で包まれていた。仙尊たちはそれぞれ思惑を抱き、表面は穏やかだが、心の中では波乱が起きていた。卓昊(たくこう)は、無形の手によって弄ばれ、恥ずかしさが溢れ出ていた。重紫(ちょうし)はそれを見て、思わず笑い出し、卓昊(たくこう)はさらに恥じ入り、顔色がまるでパレットのように変化した。卓耀(たくよう)は、卓昊(たくこう)の父として、息子の重紫(ちょうし)への特別な感情に気づき、両家の縁談を企てていた。

しかし、重紫(ちょうし)はそれを断固として拒否し、洛音凡(らくいんはん)も弟子の決断を尊重した。卓昊(たくこう)は、師匠の「無視」に不満を持ち、洛音凡(らくいんはん)が重紫(ちょうし)に法術を伝授しなかったのは軽視していると主張し、重紫(ちょうし)を青華宮に嫁がせることを提案した。この言葉に、卓耀(たくよう)は激怒し、まさに叱責しようとしたその時、澄んだ美しい声が緊張した雰囲気を破り、雲姫(くもひめ)仙子が優雅に登場した。

雲姫(くもひめ)は、皆に挨拶した後、優しい視線を重紫(ちょうし)に向け、見舞い品を贈り、長老としての風格を見せた。その後、宴では、宮可然(きゅうかぜん)を餌に楚不復(そふふく)を捕らえる計画が話し合われた。重紫(ちょうし)はそれを聞いて、あまりにも残酷な方法だと感じ、まるで凡人が鳥を狩るようなものだと考えた。洛音凡(らくいんはん)も彼女の考えに同意し、二人は席を立った。

雲姫(くもひめ)の想い

雲姫(くもひめ)は、洛音凡(らくいんはん)を追いかけ、長年秘めていた想いを打ち明けたが、洛音凡(らくいんはん)は柔らかくも断固たる態度で拒否し、執念を捨てて製薬救世の大道に専念することを勧めた。雲姫(くもひめ)は落胆したが、洛音凡(らくいんはん)の気持ちも理解し、悄然と去った。一方、卓昊(たくこう)は重紫(ちょうし)への感情が複雑で、弄ばれたことに腹を立てながらも、彼女を娶った後の様々な場面を妄想していた。卓耀(たくよう)は、息子の変化に、無力感と安堵の両方を覚えた。

重紫(ちょうし)の苦悩

重紫(ちょうし)は宮殿で洛音凡(らくいんはん)の帰りを一人で待っていたが、師匠が雲姫(くもひめ)の想いを受け入れるのではないかと不安だった。洛音凡(らくいんはん)が否定すると、彼女はようやく胸を撫で下ろした。それと同時に、楚不復(そふふく)は宮可然(きゅうかぜん)を救出するために青華宮に侵入したが、仙尊たちの罠に落ちてしまった。激しい戦いが始まろうとしていた。重紫(ちょうし)は卓昊(たくこう)に誤って傷つけられ、声も出せず逃げ出すこともできず、楚不復(そふふく)と宮可然(きゅうかぜん)の会話を聞いてしまった。感情の葛藤はますます複雑になっていく。

洛音凡(らくいんはん)の決意

危機一髪、洛音凡(らくいんはん)が駆けつけ、重紫(ちょうし)を救い、楚不復(そふふく)と宮可然(きゅうかぜん)と激闘を繰り広げた。亡月(ぼうげつ)は混乱に乗じて二人を救い出し、重紫(ちょうし)は重傷を負って昏睡状態となり、魔気が体に入り込み、命の危険にさらされた。洛音凡(らくいんはん)は、あらゆる手段を尽くして治療を行い、口移しで息を吹き込み、ついに彼女を死の淵から救い出した。

翌日、重紫(ちょうし)は目を覚まし、昨夜の出来事を思い出し、頬を赤らめ、恥ずかしさでいっぱいになった。燕真珠(えんしんじゅ)の登場は、彼女に笑いをもたらし、二人はすぐに親友になった。司馬妙元(しばみょうげん)の嘲笑に、重紫(ちょうし)は怒って仮撃し、彼女の強い一面を見せた。洛音凡(らくいんはん)はそれを聞いて、心を慰め、重紫(ちょうし)を励ますために法器を選ぶことにした。多くの法器の中から、洛音凡(らくいんはん)は天降玄鉄で鍛造された銀色の法杖を選び、「星璨」と名付けた。重紫(ちょうし)が星のように輝き、蒼生を思いやり、正義感に溢れていることを意味している。

第5話感想

第5話は、重紫(ちょうし)と洛音凡(らくいんはん)の複雑な関係がさらに深まり、物語が大きく前進した回でした。重紫(ちょうし)は、卓昊(たくこう)の求婚を断り、洛音凡(らくいんはん)の弟子として歩み続けることを決意します。しかし、楚不復(そふふく)との出会いによって、彼女の心は揺れ動き始めます。

一方、洛音凡(らくいんはん)は重紫(ちょうし)への愛情を自覚しながらも、仙門のしがらみや過去の因縁から、素直に気持ちを伝えることができません。雲姫(くもひめ)の告白を断ったことで、彼の葛藤がより鮮明になりました。

また、この回では、重紫(ちょうし)と燕真珠(えんしんじゅ)の友情が芽生え、司馬妙元(しばみょうげん)の悪意が明らかになるなど、人間関係にも変化がありました。

つづく