霜花(しもばな)の姫 ~香蜜が咲かせし愛~ 第10話 あらすじ/ネタバレ

天界

天界では再び風雲が巻き起こる。穂禾(すいか)は旭鳳(きょくほう)が魔界で重傷を負ったことに不審を抱き、帝后(ていこう)は潤玉(じゅんぎょく)と魔界が結託しているのではないかと疑い、穂禾(すいか)に真相を突き止めるよう命じる。穂禾(すいか)は璇璣宮の新人・鄺露(こうろ)を買収して潤玉(じゅんぎょく)の動向を探ろうとするが、鄺露(こうろ)は潤玉(じゅんぎょく)に忠誠を誓っており、穂禾(すいか)の企みを報告する。潤玉(じゅんぎょく)は鄺露(こうろ)の忠誠心を高く評価し、鄺露(こうろ)は潤玉(じゅんぎょく)から魇獣(えんじゅう)のような信頼を得たいと願う。

一方、錦覓(きんべき)は長芳主(ちょうほうしゅ)が張った結界に閉じ込められ、苦悶の日々を送っていた。そこに潤玉(じゅんぎょく)が現れ、幻術で美しい流星を映し出し、錦覓(きんべき)に束の間の喜びを与える。自由を渇望する錦覓(きんべき)は潤玉(じゅんぎょく)に連れ出してくれるよう懇願し、潤玉(じゅんぎょく)はついに心を動かして神通力を使い、錦覓(きんべき)を自分の宮殿へと連れて行く。

魔界

魔界では固城王(こじょうおう)が天帝(てんてい)の裏切りを悟っていた。彼は万年前の天魔大戦を思い出し、天帝(てんてい)の帝位獲得に自分が助力したことを知る。窮奇(きゅうき)を失った固城王(こじょうおう)は焦らず、時機を待って再び仮撃する準備を進める。

天界

穂禾(すいか)は調査を続け、天后(てんこう)に旭鳳(きょくほう)の怪我は錦覓(きんべき)と関係があるかもしれないと報告する。天后(てんこう)は錦覓(きんべき)に興味を持ち、奇鳶 (きえん)を花界に派遣する。奇鳶 (きえん)は花界で長芳主(ちょうほうしゅ)が張った二重の結界を発見し、慎重に天宮に戻る。天后(てんこう)は錦覓(きんべき)に感謝するためと称して花界に入ろうとするが、長芳主(ちょうほうしゅ)は錦覓(きんべき)が思過中であることを理由に拒否する。疑いを強めた天后(てんこう)は強引に結界を破り、長芳主(ちょうほうしゅ)と共に錦覓(きんべき)の居所へ突入するが、錦覓(きんべき)の姿はなかった。

天界・人間界

錦覓(きんべき)は旭鳳(きょくほう)の安否を心配し、栖梧宮を訪れようとするが、潤玉(じゅんぎょく)に引き止められる。潤玉(じゅんぎょく)は錦覓(きんべき)の出現が不必要なトラブルを招くと懸念し、錦覓(きんべき)の不安を和らげるため天河へと連れて行く。満天の星を眺めながら、錦覓(きんべき)は孤独な潤玉(じゅんぎょく)の寂しさを感じ、彼を慰めるために曇花の花の種を贈る。二人は曇花が咲く時、一緒に鑑賞することを約束する。

一方、長芳主(ちょうほうしゅ)は錦覓(きんべき)を探して天界に侵入し、栖梧宮に迫る。旭鳳(きょくほう)は潔白を主張するが、錦覓(きんべき)を見つけ出すことを約束する。そこに天后(てんこう)が現れ、事態はさらに緊迫する。

潤玉(じゅんぎょく)は錦覓(きんべき)のために人間界に静かな隠れ家を用意し、陵光という名を与えて男装させる。錦覓(きんべき)は人間界で自由を満喫していると、友人の彦佑(げんゆう)と再会する。彦佑(げんゆう)は潤玉の助けで錦覓(きんべき)が水鏡から脱出したことを複雑な思いで聞く。

天界では天帝(てんてい)が洛霖(らくりん)府邸を訪れ、梓芬(しふん)との昔を懐かしむが、洛霖(らくりん)は淡々と対応する。天帝(てんてい)は洛霖(らくりん)に天后(てんこう)の疑い深い性格を注意し、風神(ふうじん)と共に天后(てんこう)の誕生日に出席して嫌疑を避けるよう求める。洛霖(らくりん)は利害を考慮し、最終的に承諾する。

錦覓(きんべき)をめぐる嵐は天界、魔界、人間界で静かに醸成され、錦覓(きんべき)と潤玉、旭鳳(きょくほう)の感情の葛藤もこの混乱の中で静かに育っていく。

第10話の感想

第10話は、物語が大きく動き出す重要なエピソードでした。天界、魔界、人間界のそれぞれの思惑が交錯し、緊張感が高まる展開が印象的です。

特に、錦覓(きんべき)が長芳主(ちょうほうしゅ)の結界に閉じ込められるシーンは、彼女の苦悶と潤玉の優しさが際立っていました。また、固城王(こじょうおう)の静かなる復讐計画や、天后(てんこう)の疑心闇鬼など、各キャラクターの思惑が垣間見えるシーンも多く、今後の展開が気になります。

一方、潤玉と錦覓(きんべき)の間に芽生え始めた淡い恋心も描かれており、物語に新たな彩りを添えています。曇花の花が咲く時、二人の関係がどのように変化するのか、注目です。

つづく