霜花(しもばな)の姫 ~香蜜が咲かせし愛~ 第11話 あらすじ/ネタバレ

賑やかな笑い声の中、土地仙(とちせん)は顔を赤らめながら彦佑(げんゆう)と錦覓(きんべき)に仙家秘蔵の美酒を熱心に勧める。しかし、自慢の言葉を終える前に酔いつぶれて眠り込んでしまう。彦佑(げんゆう)はチャンスと捉え、錦覓(きんべき)に人間界の四大娯楽である「食べる、飲む、遊ぶ、楽しむ」を紹介する。好奇心を掻き立てられた錦覓(きんべき)は特に「遊ぶ」と「楽しむ」に興味津々となる。

彦佑(げんゆう)は錦覓(きんべき)を連れ、人間界の賑やかな街へと足を踏み入れる。最初の目的地は一見普通の布屋に見える店。だが、狭い通路を抜けた先には地下に広大な賭場が隠されていた。麻雀を初めて体験した錦覓(きんべき)は鋭い洞察力で賭場の主人を翻弄し、最終的には追い出されてしまう。麻雀には興味を失ったものの、「楽しむ」ことへの探求心はさらに強くなる。

続いて彦佑(げんゆう)は錦覓(きんべき)を煌びやかな劇場へと案内する。席に著くと、美しい二人の男性が近づき、隣に寄り添う。興味津々の錦覓(きんべき)は彼らの真価をするが、ぎこちない様子。その瞬間、旭鳳(きょくほう)が怒り心頭で劇場に乱入し、錦覓(きんべき)が男性と酒を酌み交わしている姿を見て激昂する。彼は彦佑(げんゆう)に栖梧宮への出入りを禁じ、潤玉(じゅんぎょく)の登場により事態はさらに複雑化。潤玉(じゅんぎょく)は彦佑(げんゆう)の行いを咎めつつ、錦覓(きんべき)は自分にとっての貴賓であり軽視すべきではないと宣言する。

旭鳳(きょくほう)は無理やり錦覓(きんべき)を連れ去ろうとするが、潤玉(じゅんぎょく)と彦佑が後を追う。一連の騒動の末、錦覓(きんべき)の失踪に気付いた旭鳳(きょくほう)は、潤玉(じゅんぎょく)が裏で糸を引いていたことを知る。潤玉(じゅんぎょく)が錦覓(きんべき)に特別に気をかけている様子を見て、旭鳳(きょくほう)の心には嫉妬心が芽生える。緊張した空気を察した錦覓は、花界に連れ戻されるのを避けるため、自ら醸造した桂花酒で二人を和ませようと提案する。

酒が進むにつれ、錦覓は巧みに本物の桂花酒を特製の強い酒にすり替える。そして、ついに旭鳳(きょくほう)と潤玉(じゅんぎょく)を酔い潰すことに成功する。彼女は隙をついて弔るされている彦佑を救出し、この貴重な機会を利用して、肉肉(ひにく)/羌活(きょうかつ)を救うために旭鳳(きょくほう)から千年の霊力を奪う計画を立てる。錦覓は酔った旭鳳を、劇場で見た男性の真価をして「からかう」が、旭鳳は関鍵的な瞬間に正気を取り戻し、手を止める。錦覓は一人取り残され、呆然とする。

その後、彦佑は錦覓の霊力への執著を条件に自由を手に入れる。彼は旭鳳に肉肉(ひにく)/羌活(きょうかつ)の悲惨な境遇と錦覓の誓いを伝え、旭鳳は錦覓への理解を深める。一方、潤玉は彦佑の言葉を聞き、錦覓の情の深さに敬意を表するとともに、彦佑の正体に更なる疑念を抱くのだった。

第11話の感想

第11話は、笑いあり、アクションあり、そして少しのロマンスもありと、盛りだくさんの内容でした。特に、錦覓が人間界で初めて「遊ぶ」と「楽しむ」ことを体験するシーンは、とても新鮮で面白かったです。麻雀に興じたり、劇場で男性と戯れたり、普段とは違う錦覓の姿を見ることができました。

一方で、旭鳳と潤玉の錦覓に対する想いが、より明確になってきたのも見どころでした。旭鳳は錦覓に嫉妬心を抱き、潤玉は錦覓の情の深さに感銘を受けます。二人が錦覓にどのような行動を起こしていくのか、今後の展開が気になります。

また、彦佑の正体についても、少しずつ明らかになってきました。彼は錦覓に対して特別な感情を持っているようで、彼女のために自由を手に入れ、さらには旭鳳から千年の霊力を奪おうとします。彼の真の目的は何なのか、今後のストーリーで明らかになるでしょう。

つづく