霜花(しもばな)の姫 ~香蜜が咲かせし愛~ 第15話 あらすじ/ネタバレ

千年もの間、失恋の苦しみを味わってきた洛霖(らくりん)は、ついに自分の愛する人が、亡くなった花神と魂が通じ合い、錦覓(きんべき)という並外れた才能を持つ娘を一緒に育てたことに気づきました。錦覓(きんべき)の手を握りしめ、荘厳な九霄雲殿へと歩みを進めると、壮大なドラマの幕が静かに開きました。

殿内では、旭鳳(きょくほう)の指先が飛び跳ね、鳳首箜篌は六界に比類のない音色を奏で、その音色は梁に響き渡っていました。水神(すいじん)は突然、天帝(てんてい)に錦覓(きんべき)の体内に宿る、彼女のものではない霊力を収回するよう懇願し、錦覓(きんべき)が実際には花神の遺児であることを公表しました。この発表に一同は驚き、旭鳳(きょくほう)だけが内心で喜びを隠していました。天帝(てんてい)は錦覓(きんべき)の真の姿を問い詰め、水神(すいじん)は生年月日から、彼女が珍しい六瓣霜花(しもばな)であると推測しました。天帝(てんてい)はこれを聞き、錦覓(きんべき)の前に姿を現し、その場で霊力を収回しました。

錦覓(きんべき)は水神(すいじん)の娘であるため、天帝(てんてい)は彼女を温厚で穏やかな夜神 潤玉(じゅんぎょく)に嫁がせることにしました。旭鳳(きょくほう)は心を痛め、錦覓(きんべき)が何も言わないのを見て、彼女に贈った寰諦鳳翎を憤慨して取り上げ、返却を要求しました。潤玉(じゅんぎょく)が受け取ろうとした時、旭鳳(きょくほう)は名残惜しそうに、錦覓(きんべき)に与えたのはそれだけではないと言い、返すのであればすべて取り戻すと告げました。錦覓(きんべき)は旭鳳(きょくほう)が千年の霊力を取り戻そうとしていると誤解し、慌てて鳳翎を胸に抱きしめました。旭鳳(きょくほう)は仕方なく、翌日戌の刻に梓池畔で再会することを約束しました。

穂禾(すいか)は旭鳳(きょくほう)の気持ちを確かめようと、彼の身分を忘れず、軽率な行動を取らないように忠告しました。水神(すいじん)と風神(ふうじん)は昔を懐かしみ、風神(ふうじん)は梓芬(しふん)の遭遇に責任を感じ、復讐を望んでいましたが、水神(すいじん)は梓芬(しふん)が真実を隠したのは、二人の安寧を守るためだったと語りました。二人は過去を捨て、錦覓(きんべき)を全力で守ることを決意しました。

月老(げつろう)は、旭鳳(きょくほう)が一人で悲しんでいるのを見て、錦覓(きんべき)の結婚はまだ決まっておらず、転機があると励ましました。旭鳳(きょくほう)は錦覓(きんべき)への想いを独占し、誰とも共有したくないと考えていましたが、月老(げつろう)は錦覓(きんべき)の真意を探るように勧め、心が通じ合っていれば、誰も引き離すことはできないと助言しました。

情報によると、黒衣の人物が再び姿を現し、最終的には水神(すいじん)洛湘府に潜伏していることが判明しました。疑いの目は水神(すいじん)と鼠仙(そせん)に向けられました。旭鳳(きょくほう)は黒衣の人物が不和を招こうとしていることを見抜き、巧妙な策略を立て、追跡を中止して後退することで、敵をおびき寄せました。

鼠仙(そせん)は水神(すいじん)に謝罪し、不注意で錦覓(きんべき)の正体を漏らしてしまったことを告白しました。洛霖(らくりん)は逆に、娘を見つける手助けをしてくれたことに感謝しました。鼠仙(そせん)は碁局の続きを誘いましたが、洛霖(らくりん)は洞庭君(どうていくん)の真意を見抜き、丁重に断りました。

穂禾(すいか)は帝后(ていこう)に泣きつき、帝后(ていこう)は潤玉(じゅんぎょく)が旭鳳(きょくほう)に対抗するために結婚を申し込んだと推測し、穂禾(すいか)の結婚を急いで決めることで、彼の考えを断ち切ろうと決意しました。旭鳳(きょくほう)は強く仮対し、真の愛を守り、権力と愛を交換することを拒否しました。穂禾(すいか)はこれを聞いて心が傷つき、錦覓(きんべき)への憎しみをさらに募らせました。

洛霖(らくりん)の真実が明らかになり、天帝(てんてい)に対する態度が一変しました。天帝(てんてい)は理解を求め、知己の情を保ちたいと願いました。水神(すいじん)は梓芬(しふん)の遺誌に従い、復讐を諦めました。天帝(てんてい)は関係を改善するために潤玉(じゅんぎょく)と錦覓(きんべき)のために盛大な結婚式を挙げることを約束しましたが、彼の心の波乱は誰にも知られることはありませんでした。

第15話感想

第15話は、怒涛の展開と複雑な感情が交錯する、見応えのある回でした。洛霖(らくりん)が錦覓(きんべき)の父親であることが明らかになり、天界は騒然となりました。錦覓(きんべき)は六瓣霜花(しもばな)であることも判明し、さらなる波乱が予想されます。

旭鳳は錦覓(きんべき)への想いを募らせていますが、天帝(てんてい)の思惑によって潤玉(じゅんぎょく)との婚約が決まってしまいました。錦覓(きんべき)は何も言わずに受け入れたため、旭鳳は激怒し、鳳翎を返却するよう要求しました。しかし、錦覓(きんべき)は誤解して鳳翎を離さず、二人の関係はさらにこじれてしまいました。

一方、洛霖(らくりん)は錦覓(きんべき)の父親であることを認めた上で、天帝(てんてい)と水神(すいじん)に復讐を諦めるよう説得しました。天帝(てんてい)は洛霖(らくりん)の願いを聞き入れ、潤玉(じゅんぎょく)と錦覓(きんべき)の盛大な結婚式を挙げることを約束しました。しかし、天帝(てんてい)の心中は穏やかではなく、今後の展開が気になります。

つづく