霜花(しもばな)の姫 ~香蜜が咲かせし愛~ 第26話 あらすじ/ネタバレ

悲しみの知らせと決意

姑姑からの手紙を受け取った錦覓(きんべき)ともう一人の少女は、悲しみと決意に満ちていた。手紙には、聖女(せいじょ)一族としての使命と栄光が記されており、熠王(えきおう)旭鳳(きょくほう)と苦楽を共にして、家族の大義のために、蒼生を救う重責を負うことが求められていた。しかし、手紙には悲報も記されており、聖女(せいじょ)一族100人以上が南平侯(なんぺいこう)によって殺害されたという。二人は抱き合って泣き、親族への果てしない思いと未来への不安が涙に交じり合った。

解毒計画の鍵

より正確に解毒計画を立てるために、錦覓(きんべき)は南平侯(なんぺいこう)の領地を訪れた。薬の調合について尋ねるという名目で、侯爵から旭鳳(きょくほう)の過去1年間の薬膳と食事の記録を巧妙に手に入れた。この詳細な資料は、彼女の仮撃の鍵となるだろう。

穂禾(すいか)との遭遇と複雑な心境

帰り道、錦覓(きんべき)は再び穂禾(すいか)郡主に道を阻まれた。穂禾(すいか)は貴重な泗濱砭石を贈り、錦覓(きんべき)を取り込もうとしたが、断られた。穂禾(すいか)は錦覓(きんべき)の身分について疑念と脅迫を示唆する言葉を口にした。最初は南平侯(なんぺいこう)の策略かと思った錦覓(きんべき)だったが、会話が進むにつれて、穂禾(すいか)が旭鳳(きょくほう)に心から尽くしていることを感じ、複雑な心境になった。彼女は曖昧な返事をして、急いでその場を去った。別れ際、穂禾(すいか)は柳葉青蛇に驚かされ、錦覓(きんべき)は雄黄粉を撒いて助け、この蛇を捕まえて薬酒を作る計画を立てた。

彦佑(げんゆう)との出会い

蛇の痕跡を追う途中、錦覓(きんべき)はよろよろと歩く彦佑(げんゆう)に出会い、彼も毒に冒されていると勘違いした。しかし、診察の結果、異常は見つからなかった。二人は酒楼で酒を飲み、憂さを晴らした。錦覓(きんべき)は彦佑(げんゆう)に自分の未来を占ってもらったが、10回占って9回は外れると言われ、自分の悩みと葛藤を打ち明けた。彦佑(げんゆう)は、自分の意思に仮することをするかどうかという選択について直接答えることはなかったが、世の中の複雑さと無情さを錦覓(きんべき)に感じさせた。

旭鳳(きょくほう)の試練と錦覓(きんべき)の決意

一方、旭鳳(きょくほう)は朝廷で病弱なふりをして、丞相傅(じょうしょう・ふ)が国を安定させるために、側室を迎えてお祝いをすることや、宗室の世継ぎを立てることを提案したが、旭鳳(きょくほう)は拒否した。夜が更けて、旭鳳(きょくほう)は錦覓(きんべき)の寝殿を訪れ、側室を迎えることについて話し、錦覓(きんべき)の気持ちを探った。彼は、錦覓(きんべき)が熠王(えきおう)妃になる意思があるかどうかを率直に尋ねた。錦覓(きんべき)は驚きながらも、丁寧に断り、旭鳳(きょくほう)は落胆して立ち去った。

幻龍呪と潤玉(じゅんぎょく)の登場

一方、錦覓(きんべき)は幻龍呪を描き、潤玉(じゅんぎょく)を召喚することに成功した。二人は錦覓(きんべき)が作った美酒を飲み、花を眺めながら談笑した。しかし、この静けさは長くは続かなかった。奇鳶の滅霊箭(めいれいせん)が再び錦覓(きんべき)を狙ったが、旭鳳(きょくほう)が駆けつけて奇鳶は撤退した。突然現れた潤玉(じゅんぎょく)に疑問を抱いた旭鳳(きょくほう)は、二人の間に衝突が起こりそうになったが、彦佑(げんゆう)の介入により、旭鳳(きょくほう)は一時的に製圧された。潤玉(じゅんぎょく)は錦覓(きんべき)と静かな時間を過ごそうとしたが、様々な出来事のために葉わず、錦覓(きんべき)と旭鳳(きょくほう)の記憶を消して、不必要な混乱を避けることにした。

燎原君の襲撃と滅霊箭(めいれいせん)の行方

一方、燎原君は街中で襲撃され、滅霊箭(めいれいせん)を奪われた。彦佑(げんゆう)が駆けつけ、燎原君を救うだけでなく、滅霊箭(めいれいせん)も盗み出した。潤玉(じゅんぎょく)は天界に戻ると、鄺露(こうろ)と一緒に省経閣を訪れて資料を調べ、父皇が描いた女性の肖像画と霊火珠の秘密を発見した。この発見は、彼の身元の謎に新たな手がかりを与えることになった。

鎏英(りゅうえい)と暮辞(ぼじ)の再会

一方、鎏英(りゅうえい)は暮辞(ぼじ)を追いかけ、ついに再び見つけた。二人は錦覓(きんべき)、旭鳳、滅霊箭(めいれいせん)をめぐって争奪戦を繰り広げ、複雑な状況に緊張感が増した。鎏英(りゅうえい)は巧妙な策略で、暮辞(ぼじ)の正体を暴くと同時に、黄銅片を取り戻した。二人の関係も、この一連の戦いで静かに変化していった。

第26話の感想

第26話は、ストーリーの展開が早く、多くの重要な出来事が起こりました。聖女(せいじょ)一族の悲劇、錦覓(きんべき)と旭鳳の複雑な関係、潤玉(じゅんぎょく)の登場、滅霊箭(めいれいせん)の争奪など、見どころ満載でした。

特に、錦覓(きんべき)と旭鳳のシーンは印象的でした。錦覓(きんべき)が旭鳳の気持ちを試すために、側室になることを断ったシーンは、二人の関係の難しさを浮き彫りにしました。また、潤玉(じゅんぎょく)が錦覓と旭鳳の記憶を消したシーンは、切なく、今後の展開が気になります。

つづく