霜花(しもばな)の姫 ~香蜜が咲かせし愛~ 第32話 あらすじ/ネタバレ

悲しみに暮れる潤玉(じゅんぎょく)、水神(すいじん)の説得

悲しみに暮れる潤玉(じゅんぎょく)は、水族の高位の法術を使い、皇后を製圧します。嵐は収まりつつあるように見えましたが、水神(すいじん)の登場も事態を完全に沈静化させることはできませんでした。怒りが収まらない潤玉(じゅんぎょく)は、説明を求めます。水神(すいじん)は、私怨のために無辜の水族を犠牲にするべきではないと、潤玉(じゅんぎょく)を説得します。理性と感情の葛藤の中で、潤玉(じゅんぎょく)は涙を流しながら、復讐を諦めることを選びます。

簌離(そり)の思い出、天帝(てんてい)の叱責

彦佑(げんゆう)は、簌離(そり)の思い出と願いが込められた夜明珠を潤玉(じゅんぎょく)に渡します。その小さな珠は、過去の扉を開く鍵となり、潤玉(じゅんぎょく)は再び母の愛と期待を感じ、涙を流します。鄺露(こうろ)と小泥鰍(こどじょう)は、潤玉(じゅんぎょく)の姿を見て心を痛めますが、ただ見守ることしかできません。

水神(すいじん)は、洞庭湖の事件を天帝(てんてい)に報告しますが、厳しく叱責されます。簌離(そり)を庇護しただけでなく、かつて簌離(そり)を救ったことも問題視されます。水神(すいじん)は、水族の同胞を救うためにやむを得ず助けたと弁明し、簌離(そり)の後の過ちには心を痛めていると訴えます。天帝(てんてい)の冷酷な態度に、水神(すいじん)は天帝(てんてい)の薄情さと皇后の冷酷さを指摘し、潤玉(じゅんぎょく)の立場を正しく認識し、事態を適切に処理するよう警告します。

天后(てんこう)の怒りと奇鳶 (きえん)の悲劇

潤玉(じゅんぎょく)の仮抗に怒りを燃やす天后(てんこう)は、彦佑(げんゆう)が滅霊剣を奪い、旭鳳(きょくほう)を傷つけようとしているのではないかと疑います。そこで、奇鳶 (きえん)に滅霊箭(めいれいせん)を取り戻し、錦覓(きんべき)を殺すよう密命を下します。天后(てんこう)は、錦覓(きんべき)を殺した後、奇鳶 (きえん)の毒を解き、鎏英(りゅうえい)との仲を認めることを約束して、奇鳶 (きえん)を説得します。しかし、運命のいたずらで、短期間の再会を果たした2人は再び離れ離れになることになります。奇鳶 (きえん)は尸解天蚕の毒が発症し、鎏英(りゅうえい)のもとを去らざるを得ず、深い後悔と悲しみを残します。

旭鳳(きょくほう)と錦覓(きんべき)の変わっていく気持ち

一方、旭鳳(きょくほう)と錦覓(きんべき)の気持ちにも変化が訪れます。出徴前に、旭鳳(きょくほう)は錦覓(きんべき)と将碁を指しながら、帰ってきたら必ず娶り、安穩な未来を約束します。しかし、錦覓(きんべき)は体内の毒素が爆発して突然倒れてしまいます。潤玉(じゅんぎょく)が駆けつけて、錦覓(きんべき)を救います。潤玉(じゅんぎょく)は、錦覓(きんべき)が劫難に遭っていることを知っていますが、錦覓(きんべき)が苦しむのを見たくありません。錦覓(きんべき)は、旭鳳(きょくほう)の安全を願うばかりです。

戦場の緊張、穂禾(すいか)の登場

戦場は緊張状態にあり、旭鳳(きょくほう)は巧みな戦術を駆使します。そんな中、穂禾(すいか)が突然戦場に現れ、戦況はさらに複雑になります。穂禾(すいか)は優れた謀略で旭鳳(きょくほう)の信頼を得ますが、彦佑(げんゆう)の誤解から2人の間に溝が生まれます。穂禾(すいか)の粘り強さと愛情に、旭鳳(きょくほう)は心を動かされますが、苦悩することになります。

聖医族(せいいざく)では、錦覓(きんべき)は自分が毒を盛られた真相を知ります。羌活(きょうかつ)の謝罪を受け入れ、残された時間で本当の自分として生きようと決意します。一連の出来事と選択によって、登場人物の運命はさらに複雑になり、今後の展開に大きな伏線が張られます。

第32話 感想

第32話は、悲しみと怒り、そして希望が交錯する、非常に感情的なエピソードでした。

潤玉の悲しみと怒りは、見ていて胸が痛くなるほどでした。水神(すいじん)の説得によって復讐を諦めたものの、彼の心の傷は癒えていません。彦佑(げんゆう)から夜明珠を受け取ったシーンは、涙なしには見られませんでした。

一方、天后(てんこう)の冷酷さと残忍さは、改めて恐ろしさを感じさせました。奇鳶 (きえん)を操り、錦覓(きんべき)を殺そうとする姿は、まさに悪そのものでした。奇鳶 (きえん)と鎏英(りゅうえい)の別れも、非常に切ないものでした。

旭鳳(きょくほう)と錦覓(きんべき)の恋の行方も気になるところです。旭鳳(きょくほう)は錦覓(きんべき)を娶ることを約束しましたが、錦覓(きんべき)は毒によって命を落とす運命にあります。2人の幸せな未来は、果たして訪れるのでしょうか?

つづく