霜花(しもばな)の姫 ~香蜜が咲かせし愛~ 第4話 あらすじ/ネタバレ
錦覓(きんべき)は、傍にいる目立たない寒鴉が実は天界の高貴な鳳凰である旭鳳(きょくほう)だと知り、その高慢な殿下からどうやって霊丹妙薬をもっともらえるか考えをめぐらせていました。月下仙人は、錦覓(きんべき)に軟化策や救命の恩をちらつかせるなど、様々なアイデアを提案します。しかし、旭鳳(きょくほう)は頑として首を縦に振りません。最終的に、月下仙人は「以柔克剛」という必殺技を繰り出し、これが功を奏します。旭鳳(きょくほう)はしぶしぶ錦覓(きんべき)を弟子として迎え入れ、洗塵殿で書童として仕えさせることにしました。
一方、不穏な企みを抱く人物が、花界の力を借りて潤玉(じゅんぎょく)と旭鳳(きょくほう)に対抗しようとしますが、長芳主(ちょうほうしゅ)に厳しく拒否されます。長芳主(ちょうほうしゅ)は、先花神(せんかしん)の遺訓を熟知しており、争いに巻き込まれることを望んでいません。また、錦覓(きんべき)の安否を心配し、これが彼女の運命の情劫ではないかと恐れています。しかし、玉蘭(ぎょくらん)芳主(ほうしゅ)は密かにその人物と取引をし、その条件の一つとして錦覓(きんべき)の正体と家柄を明かしてしまいます。
洗塵殿では、旭鳳(きょくほう)は錦覓(きんべき)の学習進度に不満を持っていました。特に、梵天呪を唱えたときには、49条中5条しか答えられず、旭鳳(きょくほう)は怒ってさらに数条の呪文を追加し、翌日卯の刻に確認することにしました。旭鳳(きょくほう)の厳しさに、錦覓(きんべき)は時々文句を言いますが、彼の忍耐強い指導の下、二人は毎日顔を合わせ、霊力を共に磨いていきます。
穂禾(すいか)公主は火神(かじん)殿を訪れ、丹药を使って錦覓(きんべき)を買収し、旭鳳(きょくほう)の気持ちを探ろうとします。錦覓(きんべき)は、なぜ旭鳳(きょくほう)が多くの仙女の心を掴むことができるのに、自分は姻縁殿でよく恋文を届けに行くことになるのか理解できません。穂禾(すいか)の熱意は旭鳳(きょくほう)の冷淡さに阻まれ、錦覓(きんべき)はおいしい料理に夢中になります。
ある日、錦覓(きんべき)は月下仙人を待っている間に月孛仙史(げつぼつせんし)に出会い、仙史は彼女を仙人だと勘違いします。錦覓(きんべき)は大喜びして、友好の証として赤い紐を贈ります。その後、錦覓(きんべき)は月下仙人に男性の気持ちを確認する方法を尋ねます。月下仙人は、錦覓(きんべき)が旭鳳(きょくほう)に心を寄せていると勘違いし、告白を助けるために本をプレゼントします。しかし、旭鳳(きょくほう)が錦覓(きんべき)の幻術をテストしたところ、彼女は全く進歩がなく、逆に本を機の脚代わりに使っているのがバレてしまいます。錦覓(きんべき)は、さらに貴重な本を見せようとしたところ、誤って旭鳳の腕の中に倒れ込んでしまいます。この場面を月下仙人が目撃し、誤解と笑いが生まれます。
一方、潤玉(じゅんぎょく)は月下仙人と出会い、いたずらっぽく赤い紐を彼の足に結びます。彼は、すでに婚約者がいるので、これ以上の赤い紐は必要ないと冗談を言います。婚約者の話になると、潤玉(じゅんぎょく)は少し落胆した様子を見せます。天帝(てんてい)が与えた婚約は風神(ふうじん)と洛霖(らくりん)の娘に関するものでしたが、二人は長年別居しており、結婚式は遥か先のことです。潤玉(じゅんぎょく)は結婚する気はないと打ち明けますが、月下仙人は偶然彼の腕に赤い紐があることに気づき、興味津々になります。錦覓(きんべき)が新しく入宮した仙童であることを知った潤玉(じゅんぎょく)は、心の中で喜びます。
錦覓(きんべき)の怠惰を懲らしめるため、旭鳳は法術を使って彼女を箸に変えたり、玉兔の横に白菜として置いたりして、苦しめました。7日後、月下仙人が助け出すまで、錦覓(きんべき)はひどい目に遭います。錦覓(きんべき)は腹を立てて姻縁府に引っ越すことにします。月下仙人は、天界が兵士を募集し、人材を選抜しようとしていることを明かします。しかし、方言の問題で旭鳳は頭を抱えていました。錦覓(きんべき)は、各地方言に精通していることから、旭鳳の得力な助手となり、人材選抜を成功させます。旭鳳も錦覓(きんべき)を見直します。
端午節の前夜、旭鳳は錦覓(きんべき)に栖梧宮で祝典を開催することを告げます。粽の中には霊力が込められており、賞品として贈られるとのことです。一方、鄺露(こうろ)は兵士の試験に合格し、璇璣宮七正殿に配属されますが、潤玉(じゅんぎょく)に帝后(ていこう)の監視者として送り込まれたと誤解されます。潤玉(じゅんぎょく)は彼女を試そうとしますが、鄺露(こうろ)は楽観的な態度で対応し、並外れた粘り強さと楽観性を示します。
第4話感想
第4話は、物語が大きく動き出す回となりました。錦覓(きんべき)と旭鳳の関係は、師弟関係という新たな段階に進み、二人の距離が縮まっていく様子が描かれました。また、新たな登場人物である穂禾(すいか)公主の登場や、玉蘭(ぎょくらん)芳主(ほうしゅ)の裏切りなど、今後の展開を予感させる重要な要素も登場しました。
特に印象的なシーンは、錦覓が旭鳳の腕の中に倒れ込む場面です。このシーンは、二人の関係に新たな進展をもたらす可能性を感じさせ、今後の展開が楽しみになりました。また、月下仙人が潤玉(じゅんぎょく)の腕に赤い紐があることに気づき、興味津々になる場面も印象的でした。このシーンは、潤玉(じゅんぎょく)と錦覓の間に何かしらの縁があることを示唆しており、今後の展開にも期待が高まります。
つづく