霜花(しもばな)の姫 ~香蜜が咲かせし愛~ 第41話 あらすじ/ネタバレ

奇鳶 (きえん)と穂禾(すいか)

奇鳶 (きえん)の体内の尸解天蚕の毒がますます悪化し、苦しむ彼のもとに、穂禾(すいか)が現れます。彼女の霊力で毒の蔓延は一時的に抑えられ、奇鳶 (きえん)は隠居して残りの人生を過ごしたいと願います。穂禾(すいか)は条件を出し、彼女のために滅霊箭(めいれいせん)をもう一本作れば、天蚕の毒を完全に解き、自由を与えると約束します。穂禾(すいか)は、帝后(ていこう)から畢生の修行を受け継ぎ、瑠璃浄火を自在に操れるようになったことを内心で喜びます。

鳥族の危機

一方、鳥族では食糧不足による飢饉が発生し、穂禾(すいか)は対応に苦慮します。そこに、鳥族の長老である隠雀(いんじゅ)が現れ、食糧不足の原因と彼女の指導力を問いただします。隠雀(いんじゅ)は他の長老たちを代表し、穂禾(すいか)に説明を求め、彼女が鳥族を守る力がないと主張します。穂禾(すいか)は軍令状を立て、3日以内に食糧問題を解決し、自分の能力と地位を証明すると宣言します。

天界の対応

天帝(てんてい)は五方天将(てんしょう)府の重責を潤玉(じゅんぎょく)に託し、彼は奏折を審査中に、穂禾(すいか)が天界に食糧援助を要請した奏章を発見します。しかし、潤玉(じゅんぎょく)はそれを無視し、火炉に投げ込んで燃やしてしまいます。

隠雀(いんじゅ)の策略

3日後、隠雀(いんじゅ)を含む長老たちが鳥族の大殿に集まり、穂禾(すいか)の対応を待ちます。しかし、穂禾(すいか)は天界から良い知らせをもたらすことができず、仕方なく大殿に入り、責任を魔界と関わりがあった隠雀(いんじゅ)長老に押し付けます。天界は隠雀(いんじゅ)の私的な交際によって鳥族に不信感を抱き、食糧の借用を拒否したと主張します。両者が言い争っている最中、夜神(潤玉(じゅんぎょく))が現れます。彼は食糧を持ってきて窮地を救うだけでなく、誤解を解き、内部分裂を両界の矛盾にすり替えたのは穂禾(すいか)の処理ミスだと指摘します。最終的に、隠雀(いんじゅ)長老は「功績」により新しい鳥族のリーダーに推挙され、穂禾(すいか)は隠雀(いんじゅ)がすでに潤玉(じゅんぎょく)と密かに結託していたことに気づきます。

暮辞(ぼじ)と鎏英(りゅうえい)

一方、鎏英(りゅうえい)は行方不明になった暮辞(ぼじ)を探し回りますが、暮辞(ぼじ)は魔界で苦しみながら新しい滅霊箭(めいれいせん)を自分の骨と血を使って作っていました。この力は幽冥の怒りを招き、鎏英(りゅうえい)は暮辞(ぼじ)が錦覓(きんべき)に不利になるのではないかと気づきます。穂禾は滅霊箭(めいれいせん)を手に入れた後、暮辞(ぼじ)を使って潤玉(じゅんぎょく)を排除しようとしますが、暮辞(ぼじ)は霊力が尽きたために拒否します。

彦佑(げんゆう)の忠告

彦佑(げんゆう)は鳥族の変動を知り、背後に潤玉(じゅんぎょく)の策略があると気づき、璇璣宮に行って忠告します。彼は潤玉(じゅんぎょく)が簌離(そり)と同じ轍を踏んで初心を失うことを心配しますが、潤玉(じゅんぎょく)はすでに権力の渦に飲み込まれ、抜け出すことができません。

穂禾の企み

穂禾と奇鳶 (きえん)は璇璣宮に潜入し、錦覓(きんべき)に危害を加えようとしますが、薬を届けに来た錦覓(きんべき)と遭遇します。穂禾は計画を変更し、奇鳶 (きえん)に錦覓(きんべき)を射殺するよう命じますが、奇鳶 (きえん)は心の葛藤から実行できません。穂禾は仕方なく自ら手を下そうとしますが、奇鳶 (きえん)の滅霊箭(めいれいせん)が向けられます。その瞬間、旭鳳(きょくほう)が現れ、穂禾を救いますが、穂禾は奇鳶 (きえん)と一緒に逃げ出してしまいます。旭鳳(きょくほう)は穂禾に、錦覓(きんべき)を傷つければ容赦しないと警告します。

旭鳳(きょくほう)と潤玉(じゅんぎょく)

旭鳳(きょくほう)は錦覓(きんべき)に会おうとしますが、潤玉(じゅんぎょく)に阻まれます。潤玉(じゅんぎょく)は旭鳳(きょくほう)に、天后(てんこう)と穂禾が彼のために錦覓(きんべき)を傷つけたことを伝え、錦覓(きんべき)の安全を守るために彼女から離れるよう求めます。

暮辞(ぼじ)と鎏英(りゅうえい)の再会

暮辞(ぼじ)は目を覚ますと、卞城王(べんじょうおう)府にいることに気づきます。鎏英(りゅうえい)が彼のそばで看病していました。彼は鎏英(りゅうえい)にすべてを打ち明け、彼女の友人たちを傷つけるつもりはなかったことを伝えます。鎏英(りゅうえい)は目の前の暮辞(ぼじ)を見て、心が安堵します。彼女は自分が深く愛する暮辞(ぼじ)が戻ってきたことを知っていました。

第41話の感想

第41話は、霜花(しもばな)の姫の物語が大きく動き出す重要なエピソードでした。多くのキャラクターがそれぞれの思惑を抱え、物語は複雑さを増しています。

まず、奇鳶 (きえん)と穂禾の関係に大きな変化がありました。奇鳶 (きえん)は穂禾に利用され、滅霊箭(めいれいせん)を作るために苦しめられます。しかし、彼は最終的に穂禾に仮旗を翻し、錦覓(きんべき)を守ろうとします。穂禾は権力を手に入れるために手段を選ばず、その冷酷さが際立っていました。

一方、鳥族では新たなリーダーが誕生しました。隠雀(いんじゅ)は潤玉(じゅんぎょく)と手を組み、穂禾を陥れてリーダーの座を手に入れました。しかし、彼の真の目的はまだ明らかになっていません。

天界では、潤玉が権力の闇に飲み込まれつつあります。彼は天后(てんこう)と穂禾の企みに気づきながらも、彼女たちを阻止することができません。彼の葛藤は今後どのように描かれていくのでしょうか。

また、暮辞(ぼじ)と鎏英(りゅうえい)の再会も感動的でした。暮辞(ぼじ)は自分の過ちを認め、鎏英(りゅうえい)に心を開きます。二人の関係が今後どのように発展していくのか楽しみです。

つづく