霜花(しもばな)の姫 ~香蜜が咲かせし愛~ 第44話 あらすじ/ネタバレ

固城王(こじょうおう)の軍勢に包囲された鎏英(りゅうえい)と暮辞(ぼじ)は、危機一髪のところで旭鳳(きょくほう)が現れ、炎の法術で敵を圧倒し救出される。固城王(こじょうおう)が私的な問題を理由に拒否すると、旭鳳(きょくほう)は天帝(てんてい)の命で魔尊(まそん)の不審死を調査し、誤殺を防ぐために来たと主張。3日の猶予を与え、卞城王(べんじょうおう)たちを連れて真相を究明する決意を示す。

魔尊(まそん)の死因を追及する旭鳳(きょくほう)は、当日の診断をした魔医(まくい)を呼び出す。魔医(まくい)は焱城王(えんじょうおう)の死因は絳珠草の中毒に価ているが、この毒は珍しいので判別が難しいと説明。鎏英(りゅうえい)は父王から絳珠草は魔音穀に自生し、万物が生育できず、猛毒で魔族を根絶するために7万年前に天火で焼かれたと聞いたことを思い出す。暮辞(ぼじ)は700年前に薬王(やくおう)の離川(りせん)がこの草を復活させようとして投獄され、出所後は行方が分からなくなったと付け加える。旭鳳(きょくほう)は離川(りせん)の行方を追うことにする。

一行は絳珠草が生育に極寒の環境を必要とする特性から、弥山へ向かう。暮辞(ぼじ)は山腹に奇妙な結界を発見し、中には寒気が漂い、絳珠草が密かに栽培されていることが判明。旭鳳(きょくほう)は怒り、法術で絳珠草を灰燼と化し、隠れていた離川(りせん)を引きずり出す。

一方、月下仙人は錦覓(きんべき)を慰めるために様々な奇書や面白い話を持ち込む。錦覓(きんべき)は神仙の内丹精元に興味を持ち、月下仙人はその重要性と秘密保持について丁寧に説明する。錦覓(きんべき)はそれを心に刻む。

固城王(こじょうおう)府に戻った旭鳳(きょくほう)は、絳珠草の件に加え、弥山で偶然発見した窮奇(きゅうき)の瘟針について言及する。窮奇(きゅうき)は天界に囚われているが、固城王(こじょうおう)は長年管理しており、瘟針を持っている可能性があると指摘。旭鳳(きょくほう)が去った後、固城王(こじょうおう)は離川(りせん)の抹殺を密命し、自ら天界へ向かう決意をする。

暮辞(ぼじ)の尸解天蚕毒が再発し、彼は瑠璃浄火で体内の天蚕を完全に消し去り、短いながらも自由な余生を得ることを旭鳳(きょくほう)に強く求める。鎏英(りゅうえい)は心痛しながらも涙ながらに同意する。旭鳳(きょくほう)は法術を施した後、暮辞(ぼじ)の体は今後徐々に弱っていくと鎏英(りゅうえい)に告げる。鎏英(りゅうえい)は決して離れないと誓い、そばにいることを約束する。

まもなく離川(りせん)が獄中で自殺したとの知らせが届き、旭鳳(きょくほう)と鎏英(りゅうえい)は現場を詳しく調べたが、手がかりは何も残されていなかった。旭鳳(きょくほう)は卞城王(べんじょうおう)に獄卒を厳しく取り調べることを提案する。その時、燎原君が突然現れ、天帝(てんてい)の命令として旭鳳(きょくほう)の功績を称え、天界に召還する。旭鳳は情報が漏れた理由がわからず、疑念を抱く。

天界に戻った旭鳳は、五方の兵権を返還されるだけでなく、天界の事により心を砕くようにと天帝(てんてい)から命じられる。この決定は鄺露(こうろ)に潤玉(じゅんぎょく)への同情を誘うが、潤玉(じゅんぎょく)は全体を優先し、天帝(てんてい)の決定に理解と敬意を示す。

錦覓(きんべき)を気にかけている旭鳳は花界に赴くが、長芳主(ちょうほうしゅ)に拒否される。錦覓(きんべき)は両親の墓前で、真相を明らかにし、水神(すいじん)と風神(ふうじん)の仇を討つと誓う。時は流れ、3年が経ち、潤玉(じゅんぎょく)の長年の準備による結婚式が近づき、錦覓(きんべき)の心は憂鬱でいっぱいになる。一方、潤玉(じゅんぎょく)は結婚式に政変を起こす計画を立てている。

結婚式の前夜、錦覓(きんべき)はついに旭鳳と出会い、青絲を贈って気持ちを伝え、結婚は避けられないと告げる。旭鳳は婚約を破棄し、錦覓(きんべき)を守ると誓う。一方、潤玉(じゅんぎょく)は自分が仕掛けた復讐の碁局に足を踏み入れる。

第44話の感想

第44話は、ストーリー展開が急展開を迎える重要な回でした。固城王(こじょうおう)との対立、魔尊(まそん)の死の真相、離川(りせん)の登場、暮辞(ぼじ)の決意、そして錦覓(きんべき)と旭鳳の再会など、見どころ満載の内容でした。

特に印象に残ったのは、暮辞(ぼじ)の決意と錦覓(きんべき)と旭鳳の再会シーンです。暮辞(ぼじ)は尸解天蚕毒に苦しみながらも、残された時間を大切に生きようと瑠璃浄火で毒を消し去ることを決意します。その姿は、とても勇敢で感動的でした。

また、錦覓(きんべき)と旭鳳の再会シーンは、切なくも美しいものでした。青絲を贈り合い、婚約を破棄して守ると誓う旭鳳の姿は、錦覓(きんべき)への強い愛情を感じさせました。

しかし、潤玉(じゅんぎょく)の闇躍も気になるところです。結婚式に政変を起こす計画を立てているという彼の行動は、今後の展開に大きな影響を与えることでしょう。

つづく