霜花(しもばな)の姫 ~香蜜が咲かせし愛~ 第47話 あらすじ/ネタバレ

月色に照らされた洞庭湖畔。月下仙人は、友である彦佑(げんゆう)を探しながら、心の中の寂しさと無力さを打ち明ける。天界は冷たく、かつての知己である縁機仙子(えんきせんし)も、錦覓(きんべき)と旭鳳(きょくほう)の塵世の因縁に巻き込まれ、潤玉(じゅんぎょく)によって人間界に罰として降ろされた。そして、錦覓(きんべき)については、月下仙人は失望を隠せない。彼女は冷酷で無情だと彼は考えている。二人はまた、先天帝(てんてい)が自らの元神を破壊した謎について困惑する。深い愛情の象徴である寰諦鳳翎も同時に消え、謎は深まるばかりだ。

彦佑(げんゆう)は、潤玉(じゅんぎょく)との複雑な関係を告白する。彼は簌離(そり)の養子だが、潤玉(じゅんぎょく)の謀仮計画については何も知らなかった。彼は錦覓(きんべき)のために弁解しようとするが、月下仙人の怒りを買ってしまい、彼は憤然と立ち去ってしまう。

一方、錦覓(きんべき)はかつて笑い声に満ち溢れていた栖梧宮を訪れる。しかし、そこには荒れ果てた宮殿と枯れ果てた鳳凰樹の姿があった。彼女は木を救おうとするが、どうすることもできず、涙を流す。錦覓(きんべき)は、旭鳳(きょくほう)を憎んでいるにもかかわらず、憎みきれない複雑な感情に苦しんでいた。

突然現れた月下仙人によって、錦覓(きんべき)の感情はついに爆発する。彼女は、旭鳳(きょくほう)が自分の父親を殺した仇敵であることを打ち明ける。しかし、月下仙人は自分の判断を信じ、真実は目に見えるものではなく、心で感じるものだと主張する。

瞭聴(りょうちょう)と飛絮(ひふ)は、旭鳳(きょくほう)の仇を討つために錦覓(きんべき)を闇殺しようと企てるが、月下仙人に厳しく止められる。彼は、そのような行為はさらなる災いをもたらすだけだと警告する。

璇璣宮に戻った錦覓(きんべき)は、潤玉(じゅんぎょく)が青い夢の中にいるのを目撃する。それは彼が錦覓(きんべき)のために隕丹を修復した時の光景だった。真実を知った錦覓(きんべき)は驚き、急いでその場を立ち去る。彼女は、自分が隕丹を吐き出した瞬間を思い出し、真相を追求することを決意する。

花界では、錦覓(きんべき)は長芳主(ちょうほうしゅ)にすべてを打ち明ける。長芳主(ちょうほうしゅ)は、隕丹が錦覓(きんべき)の体内にはないことを確認し、先花神(せんかしん)である梓芬(しふん)の苦心を語る。梓芬(しふん)は、錦覓(きんべき)に愛を持たず、一生無憂でいてほしいと願っていたのだ。しかし、錦覓(きんべき)は母親の好意を受け入れながらも、愛する権利を放棄することはできないと主張する。彼女は自分が犯した過ちの責任を取る決意をする。

荼姚(とよう)が臨淵台に囚われていることを知った錦覓(きんべき)は、勇気を出して会いに行く。罪を認めようとする彼女だったが、旭鳳(きょくほう)を誤解していたことを知る。真犯人は別の人物だったのだ。衝撃を受けた錦覓(きんべき)は急いで月下仙人の元へ駆けつけ、二人で披香殿に侵入する。しかし、そこには魘獣の噬夢巻宗が改ざんされていた。月下仙人は、背後に誰かがいて、夢が操作されている可能性があると推測する。

疑念を抱いた錦覓(きんべき)は潤玉(じゅんぎょく)のもとに戻り、魘獣の夢の件について問い詰める。潤玉(じゅんぎょく)は、水神(すいじん)の死を調査するために多くの夢を集めたが、天帝(てんてい)に封印される前に確認することはできなかったと主張する。そして、披香殿の主事を呼び出して対峙する。しかし、突然現れた鄺露(こうろ)は、主事が罪を認めて自殺したと発表する。明らかに、すべては潤玉(じゅんぎょく)の掌握下にあったのだ。

この夜、錦覓(きんべき)の心は疑惑と不安でいっぱいになる。彼女は自分が知っているすべてを疑い始め、真の黒幕がその神秘のベールを脱ぎ捨てようとしていることを感じていた。

第47話感想

第47話は、複雑な感情が交錯するドラマチックな展開を見せました。錦覓(きんべき)の複雑な心境や、月下仙人の鋭い洞察力、潤玉(じゅんぎょく)の策略など、見どころ満載でした。

特に印象的だったのは、錦覓(きんべき)が自分の父親を殺した仇敵である旭鳳(きょくほう)を憎みながらも、愛しているという複雑な感情に苦しむシーンです。また、月下仙人が真相を追い求める姿も印象的でした。

つづく