霜花(しもばな)の姫 ~香蜜が咲かせし愛~ 第48話 あらすじ/ネタバレ

急ぎ足音が響き渡る中、一行は披香殿へと駆け込む。殿内は重苦しい空気に包まれていた。披香殿主事は過去の過ちを悔い、遺書を残して自害した。しかし、錦覓(きんべき)はそこに疑問を抱く。死を決意した者がわざわざ遺書を残すのは不自然だと。彼女は潤玉(じゅんぎょく)に夢珠の色が改ざんできるかどうかを尋ねる。潤玉(じゅんぎょく)は孟陀経を使えば可能だと軽く答えるが、直接認めることはなかった。錦覓(きんべき)は自分が旭鳳(きょくほう)を誤解していたことに気づき、ショックで気を失ってしまう。

夢の中で錦覓(きんべき)は再び霜花(しもばな)と出会う。霜花(しもばな)の中に囚われていたのは、彼女の心の葛藤と愛だった。目を覚ました錦覓(きんべき)は涙が止まらない。彼女は自分が本当に愛しているのは鳳凰しかいないことを悟る。

一方、隠雀(いんじゅ)は穂禾(すいか)の動きを監視するため、雀霊(じゃくれい)を買収する。雀霊(じゃくれい)の報告によると、穂禾(すいか)は日中はいつも通りだが、夜になると外出することが多い。しかも、忘川にも足を踏み入れているという。隠雀(いんじゅ)は先帝が消滅する前に旭鳳(きょくほう)の魂魄を一部残していたのではないかと疑い、潤玉(じゅんぎょく)に相談する。偶然それを聞いた錦覓(きんべき)は希望の光を見出し、旭鳳(きょくほう)を探すため忘川へと向かう。

忘川の渡し守に旭鳳(きょくほう)の消息を尋ねるが、尊い存在である旭鳳(きょくほう)の魂魄がここにいるはずがないと言われる。それでも錦覓(きんべき)は諦めず、冷たい忘川に飛び込む。しかし、怨霊に捕らわれ、傷だらけになってしまう。

宮殿に戻った錦覓(きんべき)は、潤玉(じゅんぎょく)に旭鳳(きょくほう)の生死を改めて尋ねる。潤玉(じゅんぎょく)は彼女の心を掴もうと手を握るが、錦覓(きんべき)の心はすでに旭鳳に奪われていた。彼女は潤玉(じゅんぎょく)の手を振り払い、自分の心には旭鳳しかいないと告げる。

一方、穂禾(すいか)は鳥族の支配権を取り戻すため、魔界に助けを求める。魔尊(まそん)は条件として穂禾(すいか)との結婚を要求するが、拒否される。穂禾(すいか)は鳥族の混乱と魔界の冷たさに心を痛める。

魔尊(まそん)は卞城王(べんじょうおう)に接近し、六界統一の野心を打ち明ける。魔界最大の脅威は天界と内部の紛争だと指摘する。固城王(こじょうおう)は先帝との同盟を証明し、鎏英(りゅうえい)を味方につけようと画策する。しかし、鎏英(りゅうえい)と暮辞(ぼじ)は固城王(こじょうおう)の策略を疑い、争いから遠ざかろうとする。

飛鸞宮では、穂禾(すいか)は天帝(てんてい)の遺言を思い出し、旭鳳を蘇らせようと決意する。隠雀(いんじゅ)と潤玉が旭鳳の死を確認するため飛鸞宮に侵入すると、穂禾は飛鳥を使って旭鳳の幻影を作り出し、危機を回避する。

潤玉は自分の勢力を強化するため、魔界に赴き、卞城王(べんじょうおう)に旭鳳の魂魄を破壊することを提案する。しかし、卞城王(べんじょうおう)は旭鳳への恩義から拒否する。権力、忠誠、愛をめぐる戦いが六界を巻き込んでいく。

第48話の感想

第48話は、展開が早く、衝撃的な内容が多い回でした。特に印象的だったのは、錦覓(きんべき)が霜花(しもばな)の中で自分の心の葛藤と愛に気づくシーンと、忘川に飛び込んで旭鳳を探そうとするシーンです。錦覓(きんべき)の強い想いと、旭鳳への深い愛が伝わってくる感動的な場面でした。

また、隠雀(いんじゅ)と潤玉が旭鳳の死を確認するために飛鸞宮に侵入するシーンもハラハラドキドキしました。穂禾が飛鳥を使って旭鳳の幻影を作り出すという機転の利いた行動には、感心させられました。

魔界では、魔尊(まそん)が六界統一の野心を打ち明けるなど、今後の展開が気になる内容が盛りだくさんでした。固城王(こじょうおう)と鎏英(りゅうえい)の対立も、今後の見どころになりそうです。

つづく