霜花(しもばな)の姫 ~香蜜が咲かせし愛~ 第49話 あらすじ/ネタバレ

魔界の卞城王(べんじょうおう)府に、潤玉(じゅんぎょく)が単身で乗り込んだ。目的は卞城王(べんじょうおう)との共謀であり、条件は旭鳳(きょくほう)の元の魂を集めることへの協力だった。彼は鎏英(りゅうえい)を「妹」と呼び、情に訴えかける。しかし、卞城王(べんじょうおう)が躊躇していると、鎏英(りゅうえい)が姿を現す。彼女は旭鳳(きょくほう)の卞城王(べんじょうおう)府への恩義を知っており、潤玉(じゅんぎょく)の行為を許せず、弑逆の罪を糾弾し、犯人を明らかにするよう迫る。鎏英(りゅうえい)の猛仮対に、潤玉(じゅんぎょく)は憤然と立ち去る。去り際に、旭鳳(きょくほう)を天界の仮逆者と貶め、自分の失敗の言い訳とした。

一方、錦覓(きんべき)は旭鳳(きょくほう)を失った悲しみに沈んでいた。忘川河畔で、渡し守の老人は彼女の情に打たれ、秘密を明かす。不死鳥である鳳凰は七魄八魂を持ち、そのうちの一つは涅槃のために存在するという。錦覓(きんべき)がその魂を見つけ、太上老君(たいじょうろうくん)の九転金丹と共に使えば、旭鳳(きょくほう)を救えるかもしれない。

希望が湧き上がった錦覓(きんべき)は仙界に戻り、兜率宮で金丹を求める。太上老君(たいじょうろうくん)は、錦覓(きんべき)が先の水神(すいじん)を復活させるためだと勘違いし、不可能だと告げる。しかし、錦覓(きんべき)が真意を明かすと、老君は困った表情を浮かべる。金丹はあるものの、重要な薬引である上神廉晁(れんちょう)の玄穹之光が足りないという。廉晁(れんちょう)は既に亡くなっており、玄穹之光は手に入らないように思われた。

その頃、潤玉(じゅんぎょく)もこの問題から目を離していなかった。彼は窮奇(きゅうき)をどのようにして服従させたのかを思い出す。先代の天帝(てんてい)は窮奇(きゅうき)を完全に消滅させず、太巳仙人(たいしせんにん)に封印を施し、省経閣に幽閉していたのだ。この事実は、より深い陰謀を闇示していた。

夜が更け、錦覓(きんべき)は寝宮に戻ると、潤玉(じゅんぎょく)が待っていた。彼の問いに、錦覓(きんべき)は言葉を濁し、金丹は自衛のためだと答える。しかし、心の苦しみは眠りを妨げ、花界で一人涙を流す。そんな彼女のもとに、月下仙人が現れ、一筋の光が差し込む。廉晁(れんちょう)は本当に死んだのではなく、月下仙人が密かに救い出し、忘川の下に隠し、千年を経て目覚めたというのだ。

3人は危険な蛇山への旅に出ることにする。そこは仙魔ともに避ける禁地であり、霊力は製限され、危険が潜んでいる。険しい山道、毒虫の猛攻、彼らは肉体だけで戦うしかない。錦覓(きんべき)は毒蛇に噛まれるが、毒を振り払い、廉晁(れんちょう)を見つけ、旭鳳(きょくほう)を救うことを誓う。

苦難の末、錦覓(きんべき)は蛇山の頂上にたどり著き、千年眠っていた上神と対面する。廉晁(れんちょう)は世の中の変化を聞き、複雑な思いに駆られる。特に荼姚(とよう)が囚われ、太微(たいび)が亡くなったことを知り、感慨深げだ。彼は荼姚(とよう)との過去の情や、自分が陥れられたことを振り返り、怒りと諦観が入り混じる。しかし、錦覓(きんべき)の来訪は、旭鳳を復活させる可能性を示し、世界とのつながりを再認識させる。

一方、隠雀(いんじゅ)の手下は錦覓(きんべき)の行方を突き止め、潤玉(じゅんぎょく)と隠雀(いんじゅ)に報告する。潤玉は、錦覓(きんべき)が九転金丹の薬引を求めていることを悟る。

第49話感想

第49話は、怒涛の展開と感動的なシーンが満載でした。特に、錦覓が旭鳳を救うために蛇山に赴くシーンは、彼女の強い意誌と決意を感じさせ、感動的でした。また、廉晁(れんちょう)の復活は、今後の展開に大きな影響を与えるでしょう。

潤玉の企みも明らかになり、ますます目が離せなくなりました。彼は旭鳳を陥れ、天界を掌握しようとしているようです。しかし、錦覓や仲間たちの活躍で、彼の野望は阻止されるのでしょうか。

つづく