霜花(しもばな)の姫 ~香蜜が咲かせし愛~ 第55話 あらすじ/ネタバレ

魔界に侵入者がいると魔侍が穂禾(すいか)に報告。侵入者は錦覓(きんべき)だった。老胡(ろうこ)の観塵鏡のおかげで、広くて深い九婴洞の入り口を見つけることができた。入り口の結界は至陽の火か至陰の水でしか破ることができず、しかも一炷香の時間しか持たない。錦覓(きんべき)は急いで洞窟内を探し始める。

老胡(ろうこ)の指示に従い、九婴壁を見つけた錦覓(きんべき)。伝説によると、九婴壁の赤い瞳孔こそが内丹の真の所在だという。色を識別できなくなった錦覓(きんべき)は、九婴が内丹を全力で守っているはずだと考え、最も仮応が大きいものが内丹だと判断。結果、見事に内丹を見つけることに成功した。

脱出に成功した錦覓(きんべき)だったが、穂禾(すいか)に阻まれる。瑠璃浄火で錦覓(きんべき)を殺そうとする穂禾(すいか)を見て、錦覓(きんべき)は自分が殺された父の仇であることに気づく。穂禾(すいか)は先水神(すいじん)を殺害したことを認め、錦覓(きんべき)が金丹を使って旭鳳(きょくほう)を助けたことも知っていることを明かす。しかし、旭鳳(きょくほう)には永遠に知られることはないだろうと告げる。

怒った錦覓(きんべき)は洛霖(らくりん)の仇を討つため穂禾(すいか)を殺そうとするが、ちょうどその場に旭鳳(きょくほう)が現れる。穂禾(すいか)はすぐに瑠璃浄火をしまい、錦覓(きんべき)に怪我をさせたふりをする。旭鳳(きょくほう)は錦覓(きんべき)を止め、穂禾(すいか)に少しの傷でも負わせたら骨まで砕いてしまうと警告する。

九婴の内丹を手に入れた錦覓(きんべき)は老胡(ろうこ)との連絡を絶ってしまう。心配した老胡(ろうこ)のもとに潤玉(じゅんぎょく)が訪れ、錦覓(きんべき)が魔界に潜入したことを伝える。錦覓(きんべき)は旭鳳(きょくほう)に、穂禾(すいか)が瑠璃浄火を使っており、旭鳳(きょくほう)を陥れ先水神(すいじん)を殺害した犯人であることを告げる。しかし、真実を信じようとしない旭鳳(きょくほう)は、錦覓(きんべき)が潤玉(じゅんぎょく)に唆されて魔界に侵入したと考える。錦覓(きんべき)に最後のチャンスを与え、魔界から去るように言うが、錦覓(きんべき)は父を殺した穂禾(すいか)を殺すことにこだわる。穂禾(すいか)に近づこうとする錦覓(きんべき)は、旭鳳(きょくほう)に一撃で吹き飛ばされてしまう。

口から血を流しながらも立ち上がり、再び穂禾(すいか)に歩み寄る錦覓(きんべき)。止めようとする旭鳳(きょくほう)だったが、寰諦鳳翎が錦覓(きんべき)を守ってしまう。鳳翎が言うことを聞かなくなったことに気づいた旭鳳(きょくほう)は、鳳翎を回収する。錦覓(きんべき)は泣きながら旭鳳(きょくほう)に信じてもらうよう懇願するが、潤玉(じゅんぎょく)が到著し、錦覓(きんべき)を連れ去ってしまう。

九婴の内丹は赤いはずなのに、錦覓(きんべき)が持ち帰ったのは緑色だった。老胡(ろうこ)が理由を尋ねると、錦覓(きんべき)はうまく答えられない。老胡(ろうこ)は錦覓が色を識別できなくなったのではないかと推測する。錦覓は蒼穹之光を手に入れたことを老胡(ろうこ)に打ち明け、老胡(ろうこ)は錦覓を哀れんで涙を流す。

月下仙人を含む仲間たちを集めた彦佑(げんゆう)は、穂禾(すいか)が瑠璃浄火を使って自分を重傷を負わせたことを報告する。魔界で穂禾と対峙した彦佑(げんゆう)は、手柄を横取りした穂禾を責め、旭鳳(きょくほう)に真実を話すよう脅迫した。怒った穂禾は彦佑(げんゆう)を殺そうとするが、煞気香灰を使って辛くも逃げることに成功する。彦佑(げんゆう)はさらに、列仙班に昇進したばかりの頃のことを話す。当時、穂禾は祁姚仙子(きようせんし)と天帝(てんてい)が密かに通じ合っていることに気づき、帝后(ていこう)の機嫌を損ねないように彦佑(げんゆう)と祁姚仙子(きようせんし)を陥れる罠を仕掛けた。その結果、天后(てんこう)の信頼を得て鳥族のリーダーにまで上り詰めたという。

第55話の感想

第55話は、衝撃的な展開が続く回でした。錦覓が九嬰の内丹を手に入れたものの、色が緑色だったことが判明し、老胡(ろうこ)は錦覓が色を識別できなくなったのではないかと推測します。また、彦佑(げんゆう)が穂禾の悪事を暴露し、穂禾が過去に犯した罪が明らかになります。

特に印象に残ったのは、錦覓と旭鳳の決裂シーンです。錦覓が穂禾を殺そうとするのを旭鳳が阻止し、錦覓を強く叱責する場面は、二人の関係が修復不可能なほど悪化してしまったことを感じさせます。錦覓が泣きながら旭鳳に信じてもらおうとする姿は、見ていて胸が痛くなるほど切なかったです。

また、彦佑(げんゆう)が穂禾の悪事を暴露したことで、穂禾の真の姿が明らかになりました。これまで、穂禾は正義感の強いキャラクターとして描かれていましたが、実は狡猾で残忍な一面を持っていたことが判明します。彦佑(げんゆう)の証言によって、穂禾の悪事が暴かれ、彼女の真の姿が明らかになったことは、今後の展開に大きな影響を与えるでしょう。

つづく