霜花(しもばな)の姫 ~香蜜が咲かせし愛~ 第56話 あらすじ/ネタバレ
九嬰洞での出来事の後、穂禾(すいか)は旭鳳(きょくほう)が自分を避けていることに気づき、自ら彼のもとを訪ねて、あの日のことを改めて説明しようとします。
一方、固城王(こじょうおう)は計略を巡らし、暮辞(ぼじ)を幽閉し、鎏英(りゅうえい)を彼のもとへ連れてきます。そして、滅霊箭(めいれいせん)を作るよう強要します。暮辞(ぼじ)が拒否すると、固城王(こじょうおう)は匕首で鎏英(りゅうえい)を刺し始めます。苦しむ鎏英(りゅうえい)の姿に耐えられず、暮辞(ぼじ)はついに固城王(こじょうおう)に屈してしまいます。
固城王(こじょうおう)が去った後、鎏英(りゅうえい)は徐々に姿を消し、固城王(こじょうおう)の手下へと変貌します。手下は固城王(こじょうおう)に、暮辞(ぼじ)の霊力が滅霊箭(めいれいせん)を作るのに十分でないと懸念を表明しますが、固城王(こじょうおう)は暮辞(ぼじ)が鎏英(りゅうえい)のために命を懸けてでも作り上げると確信します。
錦覓(きんべき)は旭鳳(きょくほう)に会いに行きますが、彼は相変わらず冷たい態度で接します。錦覓(きんべき)は誤解していたことを謝罪し、魘獣の夢で見た出来事をすべて打ち明けます。しかし、旭鳳(きょくほう)は錦覓(きんべき)の言葉を信じず、自分が魔尊(まそん)に即位したばかりの頃、錦覓(きんべき)と潤玉(じゅんぎょく)が再び自分を陥れようとしているのではないかと疑います。錦覓(きんべき)は涙ながらに自分の気持ちを訴えますが、旭鳳(きょくほう)は心を閉ざしたままです。彼は自分を救ってくれたのは穂禾(すいか)であり、何もない時に側にいてくれたのも穂禾(すいか)だと語り、錦覓(きんべき)を突き放して立ち去ります。
穂禾(すいか)は錦覓(きんべき)の苦しむ様子を見て満足げに微笑みます。錦覓(きんべき)は、真相を明らかにして旭鳳(きょくほう)の潔白を証明すると誓います。
六月六日は暮辞(ぼじ)と鎏英(りゅうえい)の結婚式の日です。鎏英(りゅうえい)は準備万端整えて彼を待ちますが、暮辞(ぼじ)は依然幽閉されたままです。彼は何度も滅霊箭(めいれいせん)を作ろうとしますが、霊力が足りず成功しません。固城王(こじょうおう)は暮辞(ぼじ)が霊力を使い果たしたのを見て、部下の霊力を彼に伝えます。そのおかげで暮辞(ぼじ)はついに滅霊箭(めいれいせん)を完成させます。
一方、花界では突然花がすべて消えてしまいます。錦覓(きんべき)は、かつて旭鳳(きょくほう)に渡した春華秋実のことを思い出し、彼が心を入れ替えたのではないかと考え、魔界へと急ぎます。しかし、旭鳳(きょくほう)が美景を幻出させていたのは、穂禾(すいか)の歓心を買うためであり、春華秋実を渡そうとしたのも、彼女へのプロポーズのためでした。
旭鳳(きょくほう)は春華秋実を錦覓(きんべき)に返します。彼は、錦覓(きんべき)が春華秋実を潤玉(じゅんぎょく)の帝位獲得のために渡したものだと勘違いしていました。錦覓(きんべき)は涙ながらに、自分が心から彼を愛していることを訴えますが、旭鳳(きょくほう)は臨終の際に錦覓(きんべき)が言った最後の言葉を思い出します。錦覓(きんべき)は、隕丹を飲んでいたために愛が分からなかったと説明しますが、旭鳳(きょくほう)は彼女の言葉を信じません。彼は、今後二度と愛を口にすれば殺すと脅します。
失意の錦覓(きんべき)のもとに潤玉(じゅんぎょく)が現れます。彼は、錦覓(きんべき)が旭鳳(きょくほう)を忘れることはできないとしても、もう元には戻れないと告げます。そして、旭鳳(きょくほう)を解放し、自分も解放するべきだと諭します。
穂禾(すいか)と旭鳳の結婚式は、魔界にとって千載一遇の慶事となります。彼女は六界に盛大に知らせ、月下仙人にも招待状を送ります。縁機仙子(えんきせんし)は、二人が結婚すると六界が大混乱に陥るという卦象を算出します。
第56話感想
錦覓(きんべき)と旭鳳の誤解はますます深まり、二人はすれ違いを続けています。旭鳳は穂禾(すいか)の言葉だけを信じ、錦覓(きんべき)の真意を理解しようとせず、錦覓(きんべき)は旭鳳の冷酷な態度に心を痛めています。
一方、暮辞(ぼじ)と鎏英(りゅうえい)は切ない運命に翻弄されています。固城王(こじょうおう)の策略によって、暮辞(ぼじ)は滅霊箭(めいれいせん)を作ることを余儀なくされ、鎏英(りゅうえい)は姿を消してしまいました。二人は結婚式を目前にしながら、悲しい別れを迎えることになりました。
また、月下仙人が六界大混乱の卦象を算出したことで、今後の展開がますます気になります。穂禾(すいか)と旭鳳の結婚式が、六界にどのような影響をもたらすのか、注目です。
つづく