霜花(しもばな)の姫 〜香蜜が咲かせし愛〜 第58話 あらすじ/ネタバレ

潤玉(じゅんぎょく)は錦覓(きんべき)との婚礼の準備に追われながらも、花界との友好を深めるため、芳主(ほうしゅ)たちを招待することを楽しみにしています。錦覓(きんべき)に喜帖の色を選ばせますが、彼女は色の区別がつかず、緑を選んでしまいます。この予期せぬ選択に、二人の心は微妙に揺れ動きます。

一方、鎏英(りゅうえい)は暮辞(ぼじ)の死を受け入れられず、部屋に閉じこもり、誰とも会おうとしません。水も飲まず、卞城王(べんじょうおう)は心配して旭鳳(きょくほう)に相談します。鎏英(りゅうえい)はようやく部屋から出て、衝撃的な事実を告げます。彼女は暮辞(ぼじ)の子を身ごもっており、その命を大切に守ると決意していました。そして、暮辞(ぼじ)の失踪は固城王(こじょうおう)と潤玉(じゅんぎょく)の陰謀によるものだと信じ、旭鳳(きょくほう)に真相の究明と復讐を依頼します。旭鳳(きょくほう)は彼女の願いを快諾します。

しかし、旭鳳(きょくほう)は金丹の仮噬で苦しみ始め、手が凍りついてしまいます。そこへ穂禾(すいか)が訪れ、彼の異変に気づきますが、旭鳳(きょくほう)は慌てて拒否します。その際に、穂禾(すいか)の耳に水係の凌波掌の傷跡があることに気づきます。穂禾(すいか)は錦覓(きんべき)の仕業だと嘘をつきますが、旭鳳(きょくほう)は疑念を抱きます。さらに、九嬰洞で瑠璃浄火の痕跡を発見し、穂禾(すいか)への疑いは深まります。

真実を確かめるため、旭鳳(きょくほう)は鎏英(りゅうえい)と共に策略を練ります。鎏英(りゅうえい)は暮辞(ぼじ)の仇を討つため、どんな危険も顧みません。彼女の決意に心を打たれた旭鳳(きょくほう)は、計画に同意します。

同じ頃、錦覓(きんべき)は魇獣(えんじゅう)の吐き出した夢珠によって夜中に目覚めます。夢の中では、旭鳳(きょくほう)との幸せな日々が蘇り、胸が張り裂けそうになります。その後、彼女は穂禾(すいか)が潤玉(じゅんぎょく)の寝宮に忍び込む姿を目撃し、後を追います。そこで、穂禾(すいか)が潤玉(じゅんぎょく)に金丹について問い詰める声を聞きます。なんと、金丹に細工を施したのは潤玉(じゅんぎょく)であり、旭鳳(きょくほう)の苦しみの原因は彼にあったのです。穂禾(すいか)の怒りと潤玉(じゅんぎょく)の冷酷さは、錦覓(きんべき)の心に深く刻まれます。

真実を知った錦覓(きんべき)は、潤玉(じゅんぎょく)の残忍さに絶望し、なぜ旭鳳(きょくほう)を利用したのかと問い詰めます。潤玉(じゅんぎょく)は彼女を引き留めようとしますが、錦覓(きんべき)は拒絶します。彼女は潤玉(じゅんぎょく)の策略と冷酷さを痛烈に批判し、別れを告げて龍鱗を置いて立ち去ります。

錦覓(きんべき)は行動を起こすことを決意し、太上老君(たいじょうろうくん)に金丹の真実を問いただします。太上老君(たいじょうろうくん)は渋々、金丹に白薇が混入されていたことを明かします。この極寒の物質が旭鳳(きょくほう)の仮噬を引き起こしていたのです。解毒するには蓬羽が必要ですが、蓬羽は特定の環境でしか生きられないため、入手は困難です。錦覓(きんべき)は蓬羽を探し出し、旭鳳を救う決意をします。そして、自分の犯した過ちを償うためにも、彼女は行動を起こします。

第58話の感想

第58話は、物語が大きく動き出す重要なエピソードでした。衝撃的な展開が続き、視聴者を釘付けにしたのではないでしょうか。

特に印象に残ったのは、錦覓(きんべき)が潤玉(じゅんぎょく)の真実を知ったシーンです。これまで潤玉(じゅんぎょく)を信頼し、愛していた錦覓(きんべき)が、彼の冷酷さや策略を知り、絶望する姿は胸を締め付けられる思いでした。また、鎏英(りゅうえい)の決意も感動的でした。彼女は暮辞(ぼじ)の死を乗り越え、彼の子供を産み育てることを決意し、旭鳳に協力を求めます。彼女の強い意誌と愛情は、見ている人を勇気づけてくれるでしょう。

一方で、旭鳳の苦しみも気がかりです。金丹の仮噬で苦しむ姿は、見ていて辛くなります。しかし、彼は決して諦めず、真相を明らかにしようとします。彼の強さと優しさは、錦覓(きんべき)や鎏英(りゅうえい)の心を動かし、物語を良い方向へと導いてくれるでしょう。

つづく