『霜花(しもばな)の姫 ~香蜜が咲かせし愛~』最終回 第63話 あらすじ/ネタバレ

激闘の末、重傷を負った錦覓(きんべき)の遺品を旭鳳(きょくほう)に託した潤玉(じゅんぎょく)は、窮奇(きゅうき)の力に蝕まれ、余命いくばくもないと悟ります。天界の重責を旭鳳(きょくほう)に譲り、静かに死を待つ覚悟を決めます。しかし、旭鳳(きょくほう)は赤霄剣(せきしょうけん)と瑠璃浄火の力を駆使して窮奇(きゅうき)を退治し、奇跡的に潤玉(じゅんぎょく)の命も救います。しかし、その代償として金丹の仮噬に苦しむことになります。蓬羽を服用せずに苦痛に耐える旭鳳(きょくほう)の姿に、潤玉(じゅんぎょく)は絶望の涙を流します。

それから3年が経ち、魔尊(まそん)の座を捨てた旭鳳(きょくほう)は、かつて錦覓(きんべき)と過ごした草屋で隠遁生活を送ります。花草に囲まれながら、錦覓(きんべき)の痕跡を探し続けます。天帝(てんてい)となった潤玉(じゅんぎょく)は、民を想いながらも、旭鳳(きょくほう)のもとを訪れ、錦覓(きんべき)が生前作った桂花酒を共に飲みます。それは、彼らにとってかけがえのない思い出が詰まった大切な酒でした。

天界の責務に励む潤玉(じゅんぎょく)は、天帝(てんてい)としての孤独と責任を徐々に理解していきます。そして、旭鳳(きょくほう)に錦覓(きんべき)が残した箱を開けて過去と向き合うよう促しますが、旭鳳(きょくほう)は拒否します。過去の想いに触れることで、再び心が引き裂かれることを恐れていたのです。

潤玉(じゅんぎょく)が去った後、旭鳳(きょくほう)はついに箱を開けます。中には、錦覓(きんべき)の深い愛情が込められた絵が数多く入っていました。どの絵にも旭鳳(きょくほう)の姿が描かれており、一筆一筆に尽きることのない想いが込められています。旭鳳(きょくほう)は後悔の念に駆られ、錦覓(きんべき)との時間を大切にできなかったことを悔やみます。絶望に沈んだその時、奇跡が起こります。錦覓(きんべき)の声が突然耳に響き、まるで彼女がずっとそばにいたかのように感じます。

花界では異変が頻発し、錦覓(きんべき)の元の霊が再生と消滅の間で苦しんでいることが示されます。長芳主(ちょうほうしゅ)は急いで時間花廊を開き、錦覓(きんべき)を救うことを決意します。一方、絶望の淵にいた旭鳳(きょくほう)は、目の前に現れた錦覓(きんべき)の姿に希望の光を見出します。しかし、喜びも束の間、錦覓(きんべき)の体は再び分解を始めます。彼女は自分が旭鳳の涙の一滴に過ぎず、縁が尽きたことで別れなければならないと告げます。

悲しみと疑問を抱えた旭鳳は時間花廊を訪れ、長芳主(ちょうほうしゅ)から、錦覓(きんべき)が3年間ずっと自分の体内に宿り、金丹の仮噬を和らげ、命を救ってくれたことを知ります。短い時間でしたが、2人の再会は深い絆を刻みました。旭鳳は、二度と錦覓(きんべき)を手放さないことを誓います。

500年後、人間界ではひっそりと結婚式が行われています。新婦は棠樾(とうえつ)居出身の個性的な女性で、妖魔に興味津々。しかし、その正体は記憶の一部を失った錦覓(きんべき)でした。旭鳳への愛は変わることなく、2人は再び結ばれ、棠樾(とうえつ)という愛の結晶を授かります。一家3人は天界の騒乱から離れ、人間界で平凡ながらも幸せな生活を送ります。

一方、鎏英(りゅうえい)は旭鳳の後を継いで魔尊(まそん)となり、魔界を繁栄に導きます。穂禾(すいか)は自業自得の末、荒れ果てた地に流されます。天帝(てんてい)となった潤玉(じゅんぎょく)は、心の空虚さを埋めることができません。しかし、錦覓(きんべき)は視力を失っても、旭鳳と子供の傍で、世界で最も美しい景色を享受し、幸せに暮らしています。

第63話の感想

『霜花(しもばな)の姫 ~香蜜が咲かせし愛~』最終回、第63話。ついに物語は幕を閉じました。激動の展開に胸を打たれた方も多いのではないでしょうか。

第63話では、旭鳳と錦覓(きんべき)の再会、そして別れが描かれました。窮奇(きゅうき)の力に蝕まれた潤玉(じゅんぎょく)を救うため、金丹の仮噬に苦しむ旭鳳。その姿に心を痛めた錦覓(きんべき)は、彼の体内に宿り、命を救います。しかし、その代償として錦覓(きんべき)は再び消えてしまいます。

3年の月日が流れ、人間界で新たな人生を歩む錦覓(きんべき)。記憶の一部を失った彼女でしたが、旭鳳への愛は変わることなく、2人は再び結ばれます。そして、棠樾(とうえつ)という愛の結晶を授かり、幸せな家庭を築きます。

一方、天帝(てんてい)となった潤玉(じゅんぎょく)は、心の空虚さを埋めることができません。錦覓(きんべき)への想いを断ち切れず、孤独に苦しみます。

最終回は、それぞれのキャラクターのその後が描かれ、感慨深いものとなりました。旭鳳と錦覓(きんべき)の愛の強さ、潤玉(じゅんぎょく)の苦悩など、様々な感情が交錯するラストシーンは、視聴者の心に深く刻まれることでしょう。

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