将夜 冥王の子

ストーリー

永夜の到来が告げられ、世界は未曾有の危機に瀕している。この危機を救えるのは、伝説の“冥王の子”だけ。辺境の町で兵卒として働く寧缺(ねい・けつ)は、強い意志と持ち前の才覚で数々の試練を乗り越え、修行の道を歩み始める。やがて、冤罪で命を落とした家族の名誉を回復し、唐国の守護者へと成長を遂げる。

しかし、寧缺(ねい・けつ)と幼馴染の桑桑(そうそう)こそが、人々から恐れられる“冥王の子”であることが明らかになる。野心家たちの策略により、桑桑(そうそう)は命を狙われる立場に。寧缺(ねい・けつ)は心優しい桑桑(そうそう)を守り抜くため、共に苦難を乗り越え、流浪の旅に出る。互いに支え合いながら、過酷な運命に立ち向かう二人。

そんな中、野心家は唐国滅亡を企て、諸国を巻き込んだ連合軍を結成し侵攻を開始する。寧缺(ねい・けつ)は国を守るため、私怨を捨てて唐国の民を率い、決死の抵抗を試みる。仲間たちと共に民衆の力を結集し、故郷を守るという強い決意を胸に、唐国に伝わる驚神大陣を再起動させる。そして、圧倒的な敵軍を打ち破り、世界に平和と安寧を取り戻す。戦い終えた寧缺(ねい・けつ)は、愛する桑桑(そうそう)を探す旅へと再び歩み出す。

『将夜 ~冥王の子』の前編となる『将夜 戦乱の帝国』

各話あらすじ(全43話)

  • 39 - 43
  • 36 - 40
  • 31 - 35
  • 26 - 30
  • 21 - 25
  • 16 - 20
  • 11 - 15
  • 6 - 10
  • 1 - 5

43話(最終回)

第四十三話は、寧缺(ねい・けつ)が天女(てんにょ)の機嫌を取ろうと、料理を作ったり、皿洗いをしたり、雪かきをしたりと、様々な努力をする様子を描いています。しかし、天女は終始彼に冷たく、寧缺に更なる重労働を課すことさえありました。

そんな中、寧缺は桑桑(そうそう)との思い出を振り返り、桑桑(そうそう)を救い出す決意をより一層強くします。

そしてついに、天女は寧缺が経験した全てが、夫子(ふうし)を天に誘い出すための、自分が仕組んだ計略であったことを明かします。真実を知った寧缺は絶望し、桑桑と共に死のうとさえ考えます。

しかし、天女は寧缺を救い、彼と共に人間界へ行き、生活を体験することを決意します。

最後は、寧缺と桑桑が人間界に戻り、再び幸せな日々を送る様子が描かれます。物語は、二人が大きな黒い馬車に乗り、あてのない旅に出るシーンで幕を閉じます。

42話

第四十二話は、寧缺(ねい・けつ)が天女(てんにょ)に酷く打ちのめされた後も、彼女を西陵(せいりょう)に連れ帰ることを諦めず、ついには自分の女だとまで言い放ち、結果として天女に修為を廃されてしまう様子を描いています。

一方、葉紅魚(よう・こうぎょ)は熊初墨がかつて自分を辱めたことを知り、復讐に乗り出しますが、陳某に阻まれてしまいます。

幽閣に閉じ込められた寧缺は、桑桑(そうそう)が光明の輝きで傷を癒してくれることに。天女は、何明池(か・めいち)の処刑を命じ、唐小棠と陳皮皮の追跡も中止させます。

寧缺は天女に仕えることを強いられますが、天女の足にある痣を見て、彼女が桑桑(そうそう)であることに気づきます。この事実に桑桑はひどく動揺します。

幽閣の中で、寧缺は桑桑との甘い思い出を振り返り、桑桑は永遠に彼と共にいることを誓います。

41話

第四十一話では、酒飲みと屠殺者は天女(てんにょ)の命を受け桃山へ向かう途中、朝小樹と李慢慢(り・まんまん)に阻まれ、激しい戦いを繰り広げます。最後は、朝小樹が自らの修為を捨てて反撃し、屠殺者を倒してしまいます。この事態を目の当たりにした天女は、熊初墨をはじめとする神官たちに寧缺(ねい・けつ)への攻撃を命じます。しかし、桑桑(そうそう)が密かに助けたおかげで、寧缺は反撃に成功します。柳白は天女に挑戦しますが敗北し、消滅させられてしまいます。

天女は寧缺の周りの者の安全を脅かしながら彼を屈服させようとしますが、寧缺は不屈の精神で抵抗を続けます。そしてついに、桑桑(そうそう)が天女の体内に囚われていることを発見します。寧缺は桑桑を解放するように天女を説得しようと試み、桑桑への深い愛情を伝えます。しかし、天女は人間界の気を手放すことを拒み、寧缺の要求を退けます。こうして、両者の対立はさらに激化していくのでした。

40話

第四十話では、囚われた陳皮皮を救うため、寧缺(ねい・けつ)は葉紅魚(よう・こうぎょ)に助けを求めるも断られてしまいます。葉青もまた陳皮皮の窮地に自ら危険を冒そうとしますが、柳白に止められます。一方、幽閉された陳皮皮は自害を図りますが、天女(てんにょ)に阻まれ、二度と命を粗末にするなと脅されます。

桑桑(そうそう)は天女と対話し、寧缺との愛の物語を語ることで天女の心を動かそうと試みます。すると、天女は人間らしい感情に僅かながら触れるのでした。

光明会の最中、拷問を受ける陳皮皮のもとへ唐小棠が駆けつけ、二人は脱出を試みます。しかし、葉紅魚の樊籠陣に捕らえられてしまいます。絶体絶命のその時、隆慶が現れ熊初墨を人質に取り、陳皮皮と唐小棠を救出します。ところが、熊初墨はその隙に唐小棠を神壇から突き落とします。

寧缺が姿を現し陳皮皮を守り、桃山を滅ぼすと宣言します。天女は直ちに屠夫と酒徒(しゅと)に寧缺の討伐を命じますが、李慢慢(り・まんまん)と朝小樹が現れ、二人を阻みます。

39話

第三十九話は、桑桑(そうそう)を救うため、寧缺(ねい・けつ)が天女(てんにょ)に立ち向かう物語です。怒りに燃える天女は寧缺を崖から突き落としますが、彼は不屈の精神力で光明殿(こうめいでん)へ這い上がります。寧缺は陳皮皮に書院(しょいん)の昊天に対する計画を打ち明け、協力を要請します。一方、熊初墨は陳皮皮を囮に寧缺と書院の面々を一網打尽にしようと企みます。寧缺は酸っぱくて辛い麺片湯を作ることで、天女が桑桑(そうそう)の化身であることを確信します。朝小樹は宋国を訪れ、酒徒(しゅと)と屠夫の助力を得ようとします。隆慶は知守観へ向かい、陳某は天女の昇天を阻止するため、陳皮皮を救出するよう隆慶に命じます。最後に、陳某は天女の昇天を阻止する真の目的、すなわち天女を抹殺することであることを明かします。

38話

第三十八話では、寧缺(ねい・けつ)が西陵(せいりょう)に対抗するため、水面下で各勢力を集結させ、表では都城死守の構えを見せる様子が描かれています。君陌(くんはく)や李慢慢(り・まんまん)を始めとする書院(しょいん)の面々は次々とこれに応じ、朝小樹は敵の信用を得るため自ら修為を捨てます。一方、熊初墨は天女(てんにょ)の帰還に乗じて唐国へ侵攻する計画を立て、知守観観主の陳某を無理やり渡引使に仕立て上げようとしますが、天女は最終的に陳皮皮を渡引使に指名します。寧缺は変装して西陵神殿に潜入し、天女の計画を阻止しようと試み、同時に桑桑(そうそう)を探します。桑桑(そうそう)は寧缺への想いが募り、天女によって気絶させられ、隠されてしまいます。光明殿(こうめいでん)に近づいた寧缺は天女に崖から突き落とされますが、二人の運命は再び交錯し、書院と西陵の全面対決の幕が切って落とされます。

37話

第三十七話は、主に葉紅魚(よう・こうぎょ)と寧缺(ねい・けつ)の交渉後、莫山山(ばく・さんさん)との別れを描いています。二人は天道に対する解釈の違いから対立し、莫山山は西陵(せいりょう)の戦争開始は天道に背くものだと主張する一方、葉紅魚は唐国が光明の正道を冒涜したと考えていました。

その後、隆慶は陸晨迦との関係修復を試みますが、拒絶されてしまいます。

一方、寧缺は莫山山と初めて出会った場所で別れを告げ、桑桑(そうそう)への想いを募らせ、毎日酒に溺れる日々を送っていました。そんな中、桑桑(そうそう)は幼い少女の姿で人間界に現れ、天女(てんにょ)と対立します。

天女は西陵に戻り、熊初墨を改めて掌教(しょうきょう)に任命します。

寧缺は何度も桑桑の夢を見て、彼女を探すため、そして唐国に災いをもたらす天女の昇天を阻止するため、西陵へ向かうことを決意します。出発前、書院(しょいん)の师兄師姐たちに別れを告げ、君陌(くんはく)と李慢慢(り・まんまん)の理解と支持を得ます。

36話

第36話は、西陵(せいりょう)と大唐との緊迫した交渉の様子を描いています。寧缺(ねい・けつ)は7日間の交渉期限を設け、西陵軍の清河郡からの撤退、燕国による唐国戦没者の遺骸の返還などを要求しました。しかし、葉紅魚(よう・こうぎょ)は清河郡の独立と多額の賠償金など、厳しい条件を突きつけ、交渉は膠着状態に陥ります。

寧缺は酒徒(しゅと)とのやり取りの中で天女(てんにょ)の情報を得て、警戒心を強めます。大唐の安寧を守るため、夏天(か・てん)皇后は自害という道を選び、寧缺はそれを止めることができませんでした。李琥珀(こはく)は百官に大唐を守るよう呼びかけ、李沛言は条約に署名した後、自ら命を絶ちます。李漁は私怨を捨て、李琥珀と共に大唐を治めることを決意し、新たな年号を「正始」と定めました。

35話

第35話は、葉紅魚(よう・こうぎょ)が衆人環視の中で熊初墨の偽善と罪悪を暴き、ついに西陵(せいりょう)神殿と唐国の停戦へと導く物語です。熊初墨は、葉紅魚が唐国へ停戦交渉に向かうことを余儀なくされます。

一方、書院(しょいん)はかつての平穏を取り戻しますが、寧缺(ねい・けつ)は桑桑(そうそう)の不在に悲しみを募らせながらも、彼女の帰還を信じて疑いません。寧缺は朝小樹と再会し、互いに別れの思いを語り合い、李漁の将来についても話し合います。

天女(てんにょ)は寧缺の桑桑(そうそう)への想いを断ち切らせるため、屠夫と酒徒(しゅと)を使い、それぞれ寧缺と熊初墨に知らせを送ります。寧缺は大晦日の夜、莫山山(ばく・さんさん)と年越しをし、桑桑との思い出を振り返り、彼女への深い想いを吐露します。

桑桑もまた、天女に囚われながらも寧缺を想い続けていますが、天女は彼女に寧缺を忘れるよう迫ります。莫山山は心中穏やかではありませんが、寧缺の想いを求めず、ただ彼を想う気持ちを独り占めしたいと願うのでした。

34話

第三十四話は、寧缺(ねい・けつ)と陳某が朱雀(すざく)大通りで繰り広げた激闘を描いています。寧缺は幾度も打ちのめされながらも諦めず、ついには朝老爺と民衆の助けを得て、火鳳凰と驚神陣を駆使し陳某を封じ込めることに成功します。

時を同じくして、青峡の戦線から朗報が届きます。君陌(くんはく)たちは青峡を守り抜き、陳皮皮は陳某の遺体を携えて知守観へ戻り、葉紅魚(よう・こうぎょ)率いる連合軍は撤退。世界を巻き込んだ唐討伐計画は失敗に終わります。

都では、夏天(か・てん)と莫山山(ばく・さんさん)が帰還する唐軍を出迎えます。寧缺は重傷を負いながらも君陌(くんはく)たちを迎えに行きますが、そこで君陌が右腕を失っているのを目にし、胸を締め付けられるのでした。

33話

第三十三話は、葉紅魚(よう・こうぎょ)が傷ついた葉青に追いつき、休養を勧める場面から始まります。しかし葉青は君陌(くんはく)との戦いを後悔しておらず、葉紅魚に更なる精進を促し、一人で去っていきます。

一方、陳某は李慢慢(り・まんまん)を殺そうとしますが、陳皮皮が駆けつけ、父に李慢慢と余簾を助けるよう懇願し、自ら陳某と戦うことを申し出ます。陳皮皮は敗北しますが、寧缺(ねい・けつ)は義字符を理解し、驚神陣の修復を試みます。余簾たちは陳某を引き留め、寧缺に時間を稼ぎます。

柳白は君陌(くんはく)に挑戦し、激しい戦いを繰り広げます。君陌は片腕を失いますが、柳白に勝利します。寧缺は驚神陣が桑桑(そうそう)によって破壊されていることを発見し、驚神陣を修復するために都における桑桑(そうそう)の痕跡を断つ決意をします。そして、ついに修復に成功します。

その時、陳某が現れ寧缺を攻撃します。寧缺は義字符と終結の刀で抵抗しますが、重傷を負ってしまいます。最後は陳某が皇宮へと入って行くところで幕を閉じます。

32話

第三十二話は、寧缺(ねい・けつ)と莫山山(ばく・さんさん)が協力して驚神陣を修復する過程と、その中で遭遇する様々な困難を描いています。

寧缺は驚神陣の閉塞状況を莫山山に伝え、二人は共に閉塞の原因を探ります。ついに朱雀(すざく)大街の南端まで辿り着き、原因を突き止めます。莫山山は塊壘大陣を用いて修復を試みますが、残念ながら成功には至りません。

一方、君陌(くんはく)たちは范悦の助けを借りて外敵の侵入を防いでいます。葉青が君陌(くんはく)に挑戦状を叩きつけ、激しい戦いが繰り広げられますが、最後は葉青が敗走します。

陳某は都城に侵入し、余簾、莫山山、そして李慢慢(り・まんまん)と衝突します。その戦いの中で、陳某は圧倒的な力を見せつけます。

そして、君陌は戦闘で負傷し、四先生(しせんせい)が急いで彼の鎧を修復します。

31話

第三十一話は、主に君陌(くんはく)と葉紅魚(よう・こうぎょ)の戦場での対決、そして各勢力の動向を描いています。

君陌(くんはく)は葉紅魚の挑戦を受け、一時は樊籠大陣に閉じ込められてしまいますが、最終的には脱出し、仲間を救出することに成功します。

一方、隆慶は軍隊を率いて南下し、唐の都を攻めようとしていました。寧缺(ねい・けつ)と夏天(か・てん)は緊急に策を練ります。

そんな危機的状況の中、李慢慢(り・まんまん)が現れます。彼は琴の音で西陵(せいりょう)の騎兵を撃退し、葉紅魚、羅克敵と交戦します。

また、陳某は李慢慢を知守観まで追跡し、天書を取り戻そうとしますが、李慢慢に巧妙に逃げられてしまいます。

最後に、莫山山(ばく・さんさん)が都に到着し、寧缺と共に驚神陣の修復を行い、外敵の脅威に備えます。

30話

第三十話は、主に知守観での出来事を描いています。前観主の陳氏が唐の皇宮へ単身で侵入しようと企み、策略を巡らせます。

一方、書院(しょいん)では熊初墨と余簾が激戦を繰り広げます。余簾は自ら明宗最後の宗主であることを明かし、熊初墨を打ち破ります。その後、余簾は都へと向かい、寧缺(ねい・けつ)と合流。二人は陣眼杵の修復という難題に共に立ち向かいます。

西陵(せいりょう)の大軍が青峡に迫り、君陌(くんはく)率いる書院の弟子たちは勇敢に抵抗します。恐れを知らず、命を懸けて戦う彼らの姿が描かれます。書院は大きな圧力に晒されていますが、それでもなお信念を貫き、より激しい戦いに備えます。

29話

第二十九話は、大唐の衰退を嘆き悲しむ陳皮皮が、ついに知守観へ戻り祈りを捧げる場面から始まります。諸国の使者からの挑戦を受けた李琥珀(こはく)は、夏天(か・てん)的の支持と激励を受け、これに応じる決意を固めます。一方、書院(しょいん)に戻った寧缺(ねい・けつ)は、余簾たちと再会し、陳皮皮をはじめとする师兄たちの行方を知ります。余簾から驚神陣が損傷しており、早急に修復が必要だと告げられた寧缺は、李琥珀と夏天的に状況を報告し、驚神陣を起動させます。書院を守るため、李慢慢(り・まんまん)たちは熊初墨との激しい戦いを繰り広げます。激闘の末、李慢慢は木瓢を用いて七念(しちねん)に重傷を負わせ、陳某との無距での戦いを約束します。また、宋謙(そうけん)と八先生は棋盤を駆使して山石を操り熊初墨を攻撃しますが、成功には至りませんでした。

28話

第二十八話は、様々な出来事がめまぐるしく展開します。

まず、寧缺(ねい・けつ)が李漁を軟禁する場面から始まります。 隆慶を支援するため、崇明(すうめい)は兵を率いて駆けつけ、その際に李漁を見舞います。

一方、熊初墨は配下の葉紅魚(よう・こうぎょ)と羅克敵に青峡への攻撃を命じます。 大唐の将来を憂う程立雪の姿も描かれます。

また、桑桑(そうそう)と天女(てんにょ)の間で激しい言い争いが勃発。 陳皮皮は莫山山(ばく・さんさん)を救おうとしますが、失敗に終わります。 しかし、葉紅魚が窮地に陥った莫山山と陸晨迦を救出します。

熊初墨は陳皮皮に対し、書院(しょいん)にある陣眼杵を持ち帰るよう脅迫。 陳某は現状を分析し、自ら書院へ赴き、李慢慢(り・まんまん)に会うことを決意します。 そして、陳皮皮は父である熊初墨に唐国を許すよう懇願しますが、厳しい叱責を受けるのでした。

27話

第二十七話は、寧缺(ねい・けつ)と李漁、そして李琿圓の間の緊迫した対峙を描いています。寧缺は李漁に李琿圓の居所を問い詰め、大唐の更なる災いを避けるため、李琿圓に退位を迫ります。李漁は夏天(か・てん)的の魔宗聖女という身分を暴露し、寧缺の決断を揺るがしにかかります。

交渉の最中、李琿圓は密かに毒を盛りますが、寧缺は見破ります。寧缺はこの機に李琿圓の本性を暴き、ついに朝廷で李琿圓を処刑します。この事態に李漁は気を失ってしまいます。

その後、李琥珀(こはく)が順調に即位し、新たな大唐皇帝となります。幾つかの反対意見もありましたが、多くの支持を得て、民衆に受け入れられました。

夏天は皇宮に戻り、李仲易を偲び、沈んだ気持ちになりますが、李琥珀に父の志を継ぎ、国をよく治めるように励まします。

26話

第二十六話は、唐の宮廷内における権力闘争の激化を描いています。李漁は、李琿圓が軽率にも徐崇山(じょすうざん)を殺害し、許世(きょ・せい)将軍の行踪を漏らして死に至らしめたことに対し、厳しく追及しました。両者の対立は深まり、李漁は自らの命を賭して李琿圓を冷静にさせようとします。李漁は、何明池(か・めいち)が陰謀の黒幕ではないかと疑い、彼の忠誠心を試すため、北疆の戦場へ送ることを決めます。

一方、寧缺(ねい・けつ)は夏天(か・てん)、李琥珀(こはく)、そして渭城の民を護衛し、都へ向かっていました。道中、様々な妨害に遭いますが、最終的には無事に都へ到着します。都に到着した寧缺は、李漁と直接対峙し、彼女が遺詔を改竄した事実を暴き、李琿圓の罪を糾弾します。そして、唐は李家の私有物ではなく、天下人のものであると強く主張します。

25話

第二十五話では、夏の魔宗の功法により金帳王庭(きんちょうおうてい)の攻撃を凌ぎきり、寧缺(ねい・けつ)が駆けつけて息も絶え絶えの夏を救出する様子が描かれています。その後、寧缺は夏と李琥珀(こはく)を都に送り届けることを決意し、馬士襄と李仲易の遺体を無事に都に運ぶ方法を協議します。最終的に、夏は李仲易の遺体を火葬し、遺骨のみを都に持ち帰ることを提案します。馬士襄は渭城に残り、寧缺一行を見送ります。隆慶率いる金帳王庭の騎兵は渭城への攻撃を続け、馬士襄と残った民衆は必死に抵抗しますが、全滅し、馬士襄は戦死します。一方、都では李琿圓の無実の人々への虐殺が朝臣の不満を買い、徐崇山(じょすうざん)は李琿圓の暗殺を試みますが失敗し、何明池(か・めいち)に殺されます。このことを知った李漁は、李琿圓を直接問い詰め、事態はさらに緊迫します。

24話

第二十四話では、李沛言が何明池(か・めいち)との約束が果たされなかったことに激怒し、剣を抜いて詰め寄るも、最後は落胆してしまいます。そこへ徐崇山(じょすうざん)が現れ、沛言を連れ去ります。

一方、隆慶は燕軍と金帳王庭(きんちょうおうてい)の騎兵を率いて唐国北東部に猛攻を仕掛け、都へと迫ります。李漁はすぐさま防衛策を練り直し、兵力を配置し、さらに朝小樹の願いを聞き入れ、驍騎営(ぎょうきえい)を率いて前線へ向かわせることを許可します。楊二喜は家族の反対を押し切り、参戦を決意します。

清河郡で謀反が起き、許世(きょ・せい)が命を落とします。この知らせに李漁は動揺し、書院(しょいん)からの支援を切望します。

苦労の末、渭城に戻った寧缺(ねい・けつ)は、渭城が金帳王庭の騎兵に包囲され、既に数日、食糧が尽きかけていることを知ります。夏月は包囲網突破を決意し、鎧を身につけ敵陣深くへと切り込んでいきます。

23話

第二十三話では、冼植朗(せんしょくろう)率いる唐の重甲玄騎が崇明(すうめい)と隆慶の挟撃を受け、全軍壊滅、冼植朗も戦死した様子が描かれました。華山岳(かざんがく)がその知らせを伝え、李珲円(こんえん)は怒りに燃え、復讐を誓います。朝小樹は燕の王宮に侵入し、燕王(えんおう)を討ち取ります。金祭酒(きんさいしゅ)の死をきっかけに、李漁は李珲円と対立し、朝廷を再編、曾静と王大学士(だいがくし)に国事を委ねます。渭城では食糧不足に陥りますが、夏天(か・てん)は李琥珀(こはく)を励まし、生き抜くよう鼓舞します。熊初墨は、夏天が魔宗の聖女であることを理由に、大河国や墨池苑などの勢力を結集し、唐に攻め入ります。李漁は熊初墨の降伏勧告を拒否し、徹底抗戦の構えを見せます。

22話

第二十二話では、李珲圆が何明池(か・めいち)を使って曾静を脅迫し、辞職に追い込みました。それと同時に、李珲圆は欽天監に自分に有利な批注を書かせようと画策するなど、様々な手段で権力基盤の強化を図ります。しかし、苗大人が自殺したことで、その企みは失敗に終わります。苗大人が残した書き置きには、李珲圆への不満が綴られていました。

李渔は李珲圆のやり方に不満を抱き、もっと人心掌握に努めるべきだと考え、朝小樹の支持を取り付けようと動き出します。

一方、隆庆は金帳王庭(きんちょうおうてい)を率いて燕国に攻め込みます。李渔は冼植朗(せんしょくろう)に命じて重甲玄騎を燕国救援に向かわせますが、これは実は隆庆が仕掛けた罠で、真の狙いは唐国でした。燕軍と金帳王庭の軍に挟撃された冼植朗の重甲玄騎は、窮地に陥ります。この計略を見破った朝小樹は、行動を起こすことを決意します。

21話

第二十一話は、李仲易の死後、李漁と李琿圓がどのように動いたかを描いています。李漁は李仲易の遺詔を携え朝廷に臨み、李琿圓への譲位を宣言しますが、多くの官吏がこれに疑問を呈します。最終的には李漁の威圧によって、彼らは受け入れざるを得なくなります。

一方、夏天(か・てん)と李琥珀(こはく)は渭城で李仲易の霊を守っていました。馬士襄は夏天に一刻も早く都に戻って即位するよう進言しますが、夏天は時機を待つことにします。

曾静と徐崇山(じょすうざん)は遺詔の真偽を疑い、昊天道南門で李青山に尋ねようとしますが、既に亡くなっていることを知ります。そこに李漁と李琿圓が到着し、李琿圓は曾静を追放、何明池(か・めいち)を南門の観主に任命します。

燕王(えんおう)は李仲易の死を知り、唐に攻め入る好機と捉えます。熊初墨は李琥珀の身分を利用し、天下に唐討伐を呼びかけようと企みます。

何明池は李沛言に、李漁が遺詔を改竄した事実を伝え、王位を奪還するよう勧めます。李漁の指示で曾静を慰撫に向かった李琿圓は、李沛言に酒に誘われ、欽天監を利用して王位を固める策を授けられます。

20話

第二十話では、陳観主陳某が南海から帰還し、陳皮皮が父と夫子(ふうし)の過去を知る様子が描かれます。李仲易は臨終の間際に王位を李琥珀(こはく)に譲り、馬士襄を後見人に指名します。李仲易の死後、李漁は遺詔を改ざんしようと試みますが失敗に終わり、その後、王位継承を巡り李沛言と対立します。李沛言は死士を使って事態を掌握しようとしますが、最終的には失敗し、軟禁されることになります。この一連の出来事を通して、様々な勢力による王位争奪戦、そして忠誠と裏切りが複雑に絡み合う人間模様が鮮やかに描き出されています。

19話

第十九話は、寧缺(ねい・けつ)と桑桑(そうそう)が夫子(ふうし)の導きのもと唐の都城に戻り、懐かしい老筆斎を訪れる場面から始まります。そこで夫子は、桑桑(そうそう)の出生の秘密、そして自らが天命に抗う決意を明かします。一方、驚神陣の安全を憂慮する李青山は、陣を守り抜くことを誓い、そして棋盤を通して永夜の到来を予感します。

夫子は寧缺と桑桑を山に連れて行き、人定勝天の理念を説き、ついに“冥王”と呼ばれる存在と対峙します。それは、世界を揺るがす決戦の始まりでした。陳皮皮や講経首座をはじめとする人々は、この戦いを感知し、祈りを捧げます。

そして、夫子と桑桑は天上で激突します。寧缺はそれを止める術もなく、ただただ悲嘆に暮れます。夫子の行動は天地に異変をもたらし、降り続く雪、そしてこの報せを受けた李仲易の倒臥へと繋がります。

18話

第十八話は、李琥珀(こはく)が負傷した李仲易を支えながら軍営へ戻る場面から始まります。一方、寧缺(ねい・けつ)と桑桑(そうそう)は夫子(ふうし)の案内で温泉地である熱海へと向かい、そこで簡素な結婚式を挙げました。李仲易は戦功を挙げながらも追撃を行わなかったため、李漁の不満を買います。夫子は酒徒(しゅと)と屠夫と、永夜に関する秘密を巡って口論となり、二人は秘密を知る者は必ず死ぬと脅します。桑桑(そうそう)は胸騒ぎを覚え、寧缺との関係に不安を抱きます。馬士襄が前線の戦況を報告する中、李仲易の病状は悪化しますが、彼はなお国事を案じています。夫子は念力を使って寧缺と桑桑を莫山山(ばく・さんさん)に会わせ、三人は短い再会を喜びます。桑桑は天地元気の変化を感じ始め、夢に見る光景に悩まされます。寧缺が長い眠りから覚めた後、三人は西陵(せいりょう)の桃山に到着します。桑桑は夫子に頼まれた焼き芋を買いに出かけ、夫子はかつて李という名の若者を助けて唐国を建国した過去について語ります。

17話

第十七話は、桑桑(そうそう)が荒人(こうじん)たちに冥王の娘と崇められ、同時に熊初墨たちに襲われる様子を描いています。寧缺(ねい・けつ)は魔宗の功法を用いて桑桑(そうそう)を守りますが、体内の寒気が増した桑桑は体力を消耗してしまいます。怒りに震える桑桑は異常気象を引き起こしますが、その後自ら鎮めます。熊初墨は巨龍を使って桑桑を攻撃し、寧缺は必死に抵抗しますが負傷します。寧缺の危機を感じ取った夫子(ふうし)は駆けつけ、巨龍と戦い、その後寧缺を連れ去ります。夫子は、桑桑は冥王の娘ではなく、人間界の力が注ぎ込まれた存在だと説明します。西陵(せいりょう)神殿は唐国に宣戦布告し、李仲易は自ら軍を率いて戦いますが、負傷して戻ってきます。寧缺は夫子と桑桑と共に野宿生活を送りますが、桑桑は気分が落ち込んでいます。夫子は天地の輪廻の道理を説き、最後に熱海へ向かうことを決意します。

16話

第十六話は、主に李仲易自ら大軍を率いて渭城へ向かう道中、馬士襄と出会い、寧缺(ねい・けつ)の状況を知る様子を描いています。馬士襄は当初寧缺の消息を隠していましたが、李仲易に問い詰められ、ついに白状しました。李仲易は寧缺を案じるも、今は何もできない無念さを露わにしました。一方、李琿圓は王位への強い野心を覗かせますが、李漁から軽挙妄動を戒められます。また、夏天(か・てん)的正体が明らかになり、朝廷に衝撃が走ります。戦火を逃れるため、寧缺と桑桑(そうそう)は南へ向かうことを決意しますが、道中、荒人(こうじん)に襲撃されます。幸いにも未遂に終わりますが、南下する中で、二人は戦争の悲惨さを目の当たりにします。そして物語は佳境へ、唐軍は荒人と手を組み、西陵(せいりょう)の騎兵や他国の連合軍を相手に、壮絶な戦いを繰り広げるのでした。

15話

第十五話では、唐と元烈(げんれつ)に連れられて荒野に辿り着いた寧缺(ねい・けつ)と桑桑(そうそう)の姿が描かれます。薬草入りの酒を飲んだ寧缺は昏睡状態に陥りますが、桑桑(そうそう)は影響を受けません。唐は寧缺の信物を持って大長老に会い、二人を受け入れてくれるよう懇願します。陳皮皮は寧缺が死んだと思い込み悲嘆に暮れますが、後に真実を知って安堵します。元烈は桑桑を利用して隆慶と取引しようと企みますが、唐によって計画は阻止されます。最終的に大長老は寧缺と桑桑を受け入れることを決め、桑桑は荒人(こうじん)たちの集団に溶け込んでいきます。目を覚ました寧缺は荒人たちと血盟を交わします。

桑桑と寧缺が荒野に残ったという知らせは、外界に大きな波紋を広げます。李仲易は、占いでは不吉な結果が出ているにも関わらず、荒人を討伐するため親征を決意します。何明池(か・めいち)が吉兆だと偽って報告したことで、李仲易の出征への決意はさらに固まります。

14話

第十四話は、寧缺(ねい・けつ)と桑桑(そうそう)の逃亡劇を描いています。李青山は李仲易に二人の追捕を要請しますが、李仲易はこれを拒否。渭城へ転送陣を使って書簡を送り、二人を通行させるよう指示を出します。

寧缺と桑桑(そうそう)は馬士襄に救出され、密かに軍営へ連れ戻られます。二人はそこで熱烈な歓迎を受けますが、寧缺は馬士襄に迷惑をかけたくないと思い、夜中に一人で出ていきます。馬士襄は二人の不在に気づき、西陵(せいりょう)の騎兵の詰問に対し、李仲易からの書簡を巧みに使って切り抜けます。

寧缺と桑桑は東荒を目指し、道中魔宗の唐と元烈(げんれつ)に出会います。寧缺は懸命に交渉しますが、桑桑の特別な身分のため、二人の運命は依然として不透明なままです。

一方、葉紅魚(よう・こうぎょ)は西陵に戻り、熊初墨と衝突します。

13話

第十三話では、葉紅魚(よう・こうぎょ)が西陵(せいりょう)の騎兵隊を率いて寧缺(ねい・けつ)と桑桑(そうそう)を追い詰める様子が描かれています。二人が月輪(げつりん)国と金帳王庭(きんちょうおうてい)の間にある千里沼沢に逃げ込むと読んだ葉紅魚は、沼沢で十数日間待ち伏せ、ついに二人を発見、激しい戦いを繰り広げます。寧缺が体力の限界に達したその時、桑桑(そうそう)は冥王の娘としての正体を現し、法力を使って葉紅魚を倒し、二人は逃走に成功します。意識を取り戻した葉紅魚は、熊初墨が送り込んだ監視役を殺害します。

一方、寧缺と桑桑は逃亡を続け、渭城へと近づいていきます。西陵の騎兵隊は馬士襄将軍に二人の捕縛への協力を要請しますが、馬士襄は密かに寧缺を支援します。寧缺は馬士襄と再会を果たし、渭城の軍営へと案内され、共に祝宴を挙げます。

同じ頃、李青山は李仲易に寧缺と桑桑の追捕を命じるよう進言しますが、聞き入れられませんでした。

12話

第12話は、寧缺(ねい・けつ)と桑桑(そうそう)が西陵(せいりょう)の騎兵と憤怒した民衆に追われる様子を描いています。寧缺は桑桑(そうそう)を連れ、あらゆる場所へ逃げ惑い、ついに曲妮(きょくじ)の浮屠院へと逃げ込みます。そこで大きな黒い傘を使って防音壁を作り、一時的に追っ手を逃れました。その間、寧缺は曲妮(きょくに)と衝突しますが、彼女を傷つけることなく、ただひたすら桑桑を守ろうとします。羅克敵、七念(しちねん)、そして講経首座の包囲攻撃に対し、寧缺は桑桑を守るため命を懸け、講経首座とは激しい戦いを繰り広げます。危機一髪のその時、李慢慢(り・まんまん)が現れ、夫子(ふうし)が桑桑を守る重要性を伝え、内功を使って寧缺と桑桑を安全な場所へと送ります。そして再び逃亡の旅に出る二人。しかし、桑桑は受けた傷が原因で冷淡になり、寧缺は彼女の変化を心配そうに見ています。

11話

第十一話では、寧缺(ねい・けつ)が街中で月輪(げつりん)国の侍衛たちが民衆を扇動して桑桑(そうそう)を捕らえようとしているのを発見する場面から始まります。急いで住処に戻った寧缺は、桑桑(そうそう)のために経典探しを続けます。桑桑は岐山(きざん)大師(きさん)の教えに従い、経典を読むことで寒毒の治療に励んでおり、その効果は目に見えて現れていました。より多くの経典を手に入れようと、寧缺は外出した際にいくつか盗み出しますが、それが陸晨迦の注意を引いてしまいます。陸晨迦は寧缺と桑桑を白塔まで尾行し、そこで二人の親密な様子を目撃して羨望の念を抱きます。

一方、隆慶は寧缺と桑桑の居場所を突き止め、密かに西陵(せいりょう)と懸空の講経首座に知らせます。それを受け、羅克敵率いる西陵の騎兵隊が朝陽城へ向かい、桑桑を排除しようと動き出します。危険が迫っていることを察知した寧缺は、すぐさま桑桑を連れて逃亡します。

10話

第十話では、李仲易が諸国からの包囲網という重圧に直面しながらも、決して妥協せず、どの国とも同盟を結ばない姿勢を貫きました。彼は、自らの力を強化することこそが危機を乗り越える唯一の道だと考えていました。力を取り戻した李慢慢(り・まんまん)は、寧缺(ねい・けつ)と桑桑(そうそう)を連れて行くことを固執し、七念(しちねん)の説得にも耳を貸しませんでした。そこで七念は講経神座に助けを求めることにしました。王妃の夏天(か・てん)は李仲易の考えを理解し、寧缺と桑桑(そうそう)を殺さないという彼の決断を支持しました。李漁は李仲易の歓心を買おうと、朝小樹に曽府の警護を依頼しました。夫子(ふうし)は書院(しょいん)がこの件に巻き込まれることを望みませんでした。熊初墨は葉紅魚(よう・こうぎょ)に寧缺の行方を追わせるため、羅克敵を協力させました。葉青は葉紅魚に自分の心に従うよう忠告しました。莫山山(ばく・さんさん)は葉紅魚が正しい選択をすると信じ、災いは人の心から生まれると考えていました。寧缺は桑桑を連れて月輪(げつりん)国へ辿り着き、お尋ね者の貼り紙を見つけた後、廃屋に身を隠しました。二人はそこで新たな生活を始めました。

9話

第九話は主に以下の出来事を描いています。

まず、隆慶が大単于(ぜんう)を倒し、烏珠を新たな単于に据えることに成功します。

一方、葉紅魚(よう・こうぎょ)は寧缺(ねい・けつ)への想いを募らせ、彼を探し続けています。

また、陳皮皮と唐小棠の恋は進展するものの、困難にも直面しています。

そして、寧缺と桑桑(そうそう)は棋盤の世界で様々な出来事に遭遇します。桑桑(そうそう)が謎の老人に襲われ、寧缺が彼女を救い出し、共に追手から逃れる様子が描かれています。

最後に、李仲易は西陵(せいりょう)や諸国からの圧力に晒されながら、寧缺と桑桑をどう扱うべきか頭を悩ませます。

8話

第八集では、陸晨迦と葉紅魚(よう・こうぎょ)との対立が中心的に描かれています。陸晨迦は寧缺(ねい・けつ)と桑桑(そうそう)の恋愛について葉紅魚と意見が食い違い、激しい言い争いに発展します。一方、李慢慢(り・まんまん)は寧缺と桑桑(そうそう)を探し続けていますが、未だに見つけることができません。

寧缺と桑桑は懸空寺に到着し、岐山(きざん)大師(きさん)が二人をここに送ったことに気づきます。陸晨迦は莫山山(ばく・さんさん)に寧缺のために犠牲になるべきではないと説得しようとしますが、莫山山は自分の意思を曲げません。熊初墨は莫山山に極刑を執行しようとするところを、葉紅魚が阻止します。結果として、陸晨迦と葉紅魚は罰を受けることになります。

寧缺と桑桑は天擎樹を見つけ、桑桑は寧缺の子を産みたいという願いを口にします。李慢慢は莫山山を救出しようと試みますが、失敗に終わります。葉紅魚は兄である葉青から修行地を離れるように勧められますが、それを拒否します。

隆慶は軍隊を率いて金帳王庭(きんちょうおうてい)に到着し、先代大単于(ぜんう)の娘である烏珠を救出します。そして、金帳王庭への案内を得ます。朝小樹は老筆斎を訪れ、寧缺との友情を思い返し、これからも寧缺を支え続けることを決意します。

7話

第七話では、曲妮(きょくじ)が月輪(げつりん)国の国師として李仲易に宝樹の無念を晴らすよう迫り、さもなければ王宮に立て籠もると宣言する場面から始まります。同時に、熊初墨は神座として莫山山(ばく・さんさん)を公開裁判にかけ、寧缺(ねい・けつ)と桑桑(そうそう)を逃がしたことで宝樹の死を招いたと糾弾しますが、莫山山は罪を認めず、幽閣に囚われ死刑を待つ身となります。

一方、荒野を彷徨う寧缺と桑桑(そうそう)は、互いに支え合いながら生き延びていました。桑桑は自分が冥王の娘であるという自覚を持ち始め、寧缺は彼女を決して見捨てないと誓います。

宝樹の棺をめぐり、李仲易は激怒し、その様子を見た曲妮(きょくに)はさらに憤慨、ついには夫子(ふうし)にまで無礼な言葉を投げつけ、叱責を受けます。君陌(くんはく)は寧缺と桑桑の行方を追いますが、見つかりません。夫子は陳皮皮の協力を得て、莫山山を救出する意思を示します。

幽閣に囚われた莫山山は、冷静さを保ち、自分の信念を曲げません。その凛とした態度に、葉紅魚(よう・こうぎょ)は賞賛の意を表します。

6話

第六話では、寧缺(ねい・けつ)と桑桑(そうそう)が天擎宗の追手から逃れる道中で、幾多の困難に直面する様子が描かれています。桑桑(そうそう)が傷を負った後、寧缺は決死の覚悟で突破口を開き、莫山山(ばく・さんさん)、李慢慢(り・まんまん)、君陌(くんはく)らの助けを得て、ついに天擎宗天下行走の七念(しちねん)の追撃から逃れることに成功します。しかし、逃走の途上で南晋剣閣の剣聖、柳白に阻まれ、李慢慢は大きな代償を払うことになります。一方、唐国の皇帝、李仲易は寧缺を支援するために兵を派遣しようとしますが、国師李青山の反対にあい、一時断念します。また、莫山山は羅克敵に連れ戻され桃山で裁きを受けようとしており、曲妮(きょくじ)は宝樹の棺を唐国王宮に持ち込み、寧缺と桑桑の引き渡しを要求し、緊迫した状況を生み出します。寧缺は桑桑を懸命に守り、彼女が冥王の娘であることを信じようとはしません。

5話

第五話では、盂蘭盆節の催しに参加した寧缺(ねい・けつ)と桑桑(そうそう)の様子が描かれています。各門派から桑桑(そうそう)への敬意が示される一方、曲妮(きょくじ)や宝樹たちは寧缺が冥王の息子ではないかと疑念を抱き、問い詰めます。寧缺は公衆の面前でその身分を否定し、曲妮(きょくに)や宝樹たちと衝突を起こします。宝樹が盂蘭の鈴を鳴らすと、桑桑は異様な反応を示し、冥王の娘であることが明らかになります。寧缺はそれを信じようとせず、桑桑を守り抜こうと決意し、追跡者たちと激しい戦いを繰り広げます。最後は莫山山(ばく・さんさん)の助けもあり、辛くも逃げ延びることに成功します。このエピソードは、桑桑に対する寧缺の深い愛情と守るという強い意志を際立たせると同時に、桑桑が冥王の娘であるという事実と、それがもたらす危機を明らかにしています。

4話

第四話では、寧缺(ねい・けつ)と桑桑(そうそう)が碁盤の中で体験する幻想的な旅が描かれています。桑桑(そうそう)が突然倒れ、彼女を救うためなら何でもすると決意した寧缺は、謎の力の助けを借り、碁盤内の世界で桑桑と再会を果たします。

現世に戻ると、宝樹は盂蘭鈴(うられい)を使って寧缺の身元を確かめようとしますが、岐山(きざん)に阻まれます。体内の寒毒を制御するため、桑桑は岐山に弟子入りし天擎の法を学ぶことを決意し、寧缺は様々な方法で桑桑と岐山への感謝の気持ちを表します。

盂蘭節が近づくにつれ、江湖に再び波乱が生じ始めます。曲妮(きょくじ)の陰謀が徐々に明らかになり、盂蘭鈴を護送中の観海(かんかい)が襲撃を受け、更なる危機の到来を予感させます。

3話

第三話では、桑桑(そうそう)の病を治すため、寧缺(ねい・けつ)が彼女を連れて瓦山へ向かい、岐山(きざん)大師(きさん)の助けを求める旅路での様々な困難と試練が描かれています。折しも盂蘭盆節に瓦山を訪れていた莫山山(ばく・さんさん)は、寧缺と再会し、桑桑(そうそう)の病状を知ると、二人に同行することを決意します。道中、桑桑は並外れた知恵を発揮し、黄衣苦修が残した難題を解き明かし、洞明大師の試練でも引き分けに持ち込み、一行は前進を続けます。最後の試練を前に、寧缺と桑桑は岐山大師(きざんだいし)の助けを焦燥しながら待つ中、宝樹と曲妮(きょくじ)も到着し、寧缺の邪魔をしようと企みます。この一連の出来事を通して、桑桑の強さと賢さ、寧缺の焦りと決意、そして莫山山が寧缺に抱く深い愛情が鮮やかに描かれています。

2話

第二話では、寧缺(ねい・けつ)と隆慶の激しい対決が描かれています。隆慶は、桑桑(そうそう)が光明大神官(だいしんかん)になるのを阻止するため、寧缺を殺そうとします。寧缺が絶体絶命の窮地に陥ったその時、夫子(ふうし)が現れ彼を救います。その後、葉紅魚(よう・こうぎょ)は寧缺を抹殺するよう命じられますが、桑桑(そうそう)の姿を見て彼女を助けることを決意し、桑桑が回復するまでは寧缺に手を出さないと約束します。数々の困難を乗り越え、寧缺と桑桑はついに葉紅魚の助けを借りて瓦山に辿り着きます。一方、西陵(せいりょう)神殿や天擎宗などの勢力は、“冥王の息子”と呼ばれる寧缺をおびき出し、抹殺しようと盂蘭鈴(うられい)を利用する陰謀を企てていました。

1話

渭城の辺境の地で幾多の困難を乗り越えてきた寧缺(ねい・けつ)と桑桑(そうそう)は、ついに都へと辿り著いた。寧缺は書院(しょいん)の入学試験に見事合格し、夫子(ふうし)の直弟子となる。天書探しの過程で、書痴の莫山山(ばく・さんさん)と出会い、彼女の助けを得て修行に励み、ついに破鏡を成し遂げる。宿敵の隆慶を射抜くことに成功するも、そのことで道痴の葉紅魚(よう・こうぎょ)に命を狙われることになる。

一連の争いの最中、寧缺、葉紅魚、そして莫山山は魔宗の禁地へと迷い込み、蓮生三十二との死闘を繰り広げる。寧缺は魔に堕ちかけるも、最後は夏侯を討ち取り、家族の仇を討つことに成功する。しかし、昊天神輝(こうてんしんき)を使い果たした桑桑(そうそう)は寒疾が再発してしまう。寧缺は桑桑を救うため、瓦山の岐山(きざん)大師(きさん)に助けを求めることを決意する。

出発に際し、寧缺は唐王や書院の仲間たちに別れを告げ、新たな旅へと出発する。道中、かつて辺境軍で共に戦った戦友の楊二喜と再会し、誤解を解き再び旅を続ける。その夜、隆慶が再び寧缺の前に立ちはだかる。隆慶は奥義を繰り出し、寧缺の馬車を包囲する。桑桑は傷を負い気を失ってしまうが、寧缺は雨符を使い、一時的に優勢に立つ。

全43話ネタバレ

キャスト、登場人物

将夜 冥王の子

寧缺(ねい・けつ)
王鹤棣(ワン・ホーディー)

将夜 冥王の子

桑桑(そうそう)
宋伊人(ソン・イーレン)

将夜 冥王の子

天女(てんにょ)
楊超越(ヤン・チャオユエ)

将夜 冥王の子

夫子(ふうし)
鄭少秋(アダム・チェン)