あらすじ
第二十二話では、李珲圆が何明池を使って曾静を脅迫し、辞職に追い込みました。それと同時に、李珲圆は欽天監に自分に有利な批注を書かせようと画策するなど、様々な手段で権力基盤の強化を図ります。しかし、苗大人が自殺したことで、その企みは失敗に終わります。苗大人が残した書き置きには、李珲圆への不満が綴られていました。
李渔は李珲圆のやり方に不満を抱き、もっと人心掌握に努めるべきだと考え、朝小樹の支持を取り付けようと動き出します。
一方、隆庆は金帳王庭を率いて燕国に攻め込みます。李渔は冼植朗に命じて重甲玄騎を燕国救援に向かわせますが、これは実は隆庆が仕掛けた罠で、真の狙いは唐(とうでした。燕軍と金帳王庭の軍に挟撃された冼植朗の重甲玄騎は、窮地に陥ります。この計略を見破った朝小樹は、行動を起こすことを決意します。
ネタバレ
まずは宮廷内。何明池は曽静を脅迫し、先帝への悲嘆を理由に辞職に追い込んだ。李琿圓はこの計略を称賛するも、欽天監の苗大人が「闇月侵星、国将不寧」と記した紙片を握りしめ自害しているのを発見。そこに李漁が現れ、紙片を見て激怒し立ち去る。李琿圓は焦燥に駆られる。
曽静と王大人はついに辞表を提出。李漁は李琿圓の軽率さを叱責し、朝小樹の支持を得ようと試みるも、弟の常思威に「妻管厳」と嘯かれ追い返す。そして、都の緊張緩和のため、華山岳を北大営へ派遣し、夏天と李琥珀の帰還を遅らせようとする。
一方、渭(いでは兵糧が不足。馬士襄の度重なる要請も届かず、夏天は自身の食糧を兵士に分け与えるが、北大営からの補給を心配する。戦場では、隆慶率いる金帳王庭の軽騎兵が7日間で燕の3城を陥落させ、成京に迫る。燕王は唐に援軍を要請。李漁と李琿圓は冼植朗率いる重甲玄騎を派遣することを決定するが、李琿圓は隆慶を利用して夏天の腹心である冼植朗を排除しようと企んでいた。
何明池は陣眼杵の行方を気にかけ、李琿圓に問いただすも成果なく、書院にあるのではと疑い、西陵神殿に密書を送る。隆慶の軍は成京に迫り、冼植朗の重甲玄騎も到著。常思威から状況を聞いた朝小樹は、隆慶の真の狙いが燕ではなく唐にあることを見抜き、成京へ向かう。
崇明は冼植朗の到著を知り、煙火を合図に燕軍と挟み撃ちにする罠を仕掛ける。冼植朗は城内へ進軍するも罠にはまり、燕軍と金帳王庭の軽騎兵に包囲される。重甲玄騎は奮戦するも多勢に無勢。計略に気づいた冼植朗は、部隊を率いて脱出を試み、成京郊外で激しい戦闘が始まろうとしていた。
第22話の感想
第22話は、宮廷内の権力争いと戦場の緊迫感が交錯し、物語が大きく動き出したと言えるでしょう。何明池の狡猾な策略によって曽静が失脚させられる場面は、見ていて歯がゆい思いをしました。李琿圓の未熟さも露呈し、今後の展開に不安を感じさせます。一方、李漁は冷静に状況を分析し、朝小樹に協力を求めようとするなど、指導者としての成長を見せています。しかし、常思威の登場によって交渉は失敗に終わり、彼女の苦労はまだまだ続きそうです。
戦場においては、隆慶の電光石火の侵攻が描かれ、その圧倒的な強さが印象的でした。夏天の兵糧不足という苦境も描かれ、彼女の決断は賞賛に値するものの、今後の戦況が心配になります。冼植朗の重甲玄騎が援軍として到著するも、崇明の策略によって窮地に陥る展開は、手に汗握る緊張感がありました。
つづく