あらすじ
第二十五話では、夏の魔宗の功法により金帳王庭の攻撃を凌ぎきり、寧缺が駆けつけて息も絶え絶えの夏を救出する様子が描かれています。その後、寧缺は夏と李琥珀を都に送り届けることを決意し、馬士襄と李仲易の遺体を無事に都に運ぶ方法を協議します。最終的に、夏は李仲易の遺体を火葬し、遺骨のみを都に持ち帰ることを提案します。馬士襄は渭(いに残り、寧缺一行を見送ります。隆慶率いる金帳王庭の騎兵は渭(いへの攻撃を続け、馬士襄と残った民衆は必死に抵抗しますが、全滅し、馬士襄は戦死します。一方、都では李琿圓の無実の人々への虐殺が朝臣の不満を買い、徐崇山は李琿圓の暗殺を試みますが失敗し、何明池に殺されます。このことを知った李漁は、李琿圓を直接問い詰め、事態はさらに緊迫します。
ネタバレ
金帳王庭の騎兵隊が夏候に雨霰の如く矢を放つ。しかし、夏候は魔宗の法力で難なく矢を払い、無傷でいる。これを見た城楼上の馬士襄は驚きを隠せない。唐軍は沸き立ち、夏候への声援を送る。
金帳王庭は攻撃の手を緩めず、次々と兵を繰り出すも、夏候の魔宗の法力の前には歯が立たない。渭不倒は夏候の秘密を口走りそうになるが、馬士襄に口を塞がれる。
形勢不利と見た金帳王庭の首領自ら夏候と激闘を繰り広げる。激しい戦いの末、夏候は力尽きて倒れる。その時、寧缺が駆けつけ、敵を撃退し夏候を救う。
寧缺は陣営に戻ると、故唐王・李仲易に弔意を表し、夏候と李琥珀を都に送り届けることを決める。馬士襄に民の避難を指示するが、彼は故郷への愛著から留まることを選ぶ。寧缺は李仲易の遺詔を馬士襄に託し、彼を無理やり送り出す。
李仲易の遺体を都に運ぶ方法を思案した結果、夏候は火葬を提案する。馬士襄は仮対するも、他に方法がなく同意する。李仲易の棺に火が放たれ、遺体は灰となる。
翌朝、寧缺は夏候と李琥珀と共に、李仲易の遺灰を抱え都へ向かう。馬士襄は城楼から彼らを見送り、一人渭(いに残る。
隆慶率いる金帳王庭は唐の民を虐殺しながら進軍する。馬士襄は渭不倒や多くの若者と共に渭(いを守り抜こうとするが、圧倒的な敵軍の前に渭(いは陥落する。馬士襄は壮絶な戦死を遂げる。
都では、李琿円の暴政に民は怒りを募らせている。彼は些細なことで侍衛を殺し、徐崇山の怒りを買う。徐崇山は李琿円を闇殺しようとするが、驚神陣に阻まれ、逆に何明池の檐獣殺陣によって殺される。何明池は李琿円と李漁の仲を裂こうと画策する。
真実を知った李漁は李琿円を問い詰め、宮廷内に嵐が巻き起こる。一方、渭(いを離れた寧缺一行は、李仲易の遺灰と共に、未だ見ぬ運命へと向かっていた。
第25話の感想
第25話は、まさに激動の展開でした。夏候の圧倒的な強さと、それを上回る金帳王庭の猛攻、そして寧缺の タイムリーなな登場と、息つく暇もないアクションシーンに手に汗握りました。特に、夏候が魔宗の法力を駆使して矢の雨をものともしないシーンは、視覚的にも非常にインパクトがあり、彼の底知れない力を改めて感じさせられました。
しかし、この戦闘シーンだけでなく、登場人物たちの心情描写も深く描かれていた点が印象的です。故郷を守るため、死を覚悟で渭(いに残ることを決意する馬士襄。彼の決断には、深い悲しみと覚悟が感じられ、胸を締め付けられるものがありました。李仲易の火葬シーンもまた、静かながらも非常に感情なシーンでした。燃え盛る炎を見つめる将士たちの表情には、様々な感情が入り混じっているようでした。そして、都で繰り広げられる権力闘争。李琿円の暴政、徐崇山の死、何明池の闇計など、今後の展開を不安にさせる要素が満載です。
つづく