あらすじ
第四十話では、囚われた陳皮皮を救うため、寧缺は葉紅魚に助けを求めるも断られてしまいます。葉青もまた陳皮皮の窮地に自ら危険を冒そうとしますが、柳白に止められます。一方、幽閉された陳皮皮は自害を図りますが、天女に阻まれ、二度と命を粗末にするなと脅されます。
桑桑は天女と対話し、寧缺との愛の物語を語ることで天女の心を動かそうと試みます。すると、天女は人間らしい感情に僅かながら触れるのでした。
光明会の最中、拷問を受ける陳皮皮のもとへ唐小棠が駆けつけ、二人は脱出を試みます。しかし、葉紅魚の樊籠陣に捕らえられてしまいます。絶体絶命のその時、隆慶が現れ熊初墨を人質に取り、陳皮皮と唐小棠を救出します。ところが、熊初墨はその隙に唐小棠を神壇から突き落とします。
寧缺が姿を現し陳皮皮を守り、桃山を滅ぼすと宣言します。天女は直ちに屠夫と酒徒に寧缺の討伐を命じますが、李慢慢と朝小樹が現れ、二人を阻みます。
ネタバレ
寧缺は親友の陳皮皮を救うため、焦燥していました。しかし、自分の力不足と、正体を明かすことで事態を悪化させることを懸念し、葉紅魚を密かに尾行し、助けを求めることにしました。光明殿に入った葉紅魚はすぐに寧缺の存在に気づき、彼の懇願を聞きますが、助けられないと告げ、天女の怒りを買って命を落とす前に去るよう忠告します。寧缺は諦めて去り、葉紅魚はその後ろ姿を見送り、複雑な気持ちを抱きます。
一方、葉青は陳皮皮の窮地を知り、桃山幽閣へ救出に向かう決意をします。柳白に剣を借り、別れを告げますが、柳白の製止も聞かず、葉青は出発します。絶望に沈む陳皮皮は自害を試みますが、縄が切れて失敗し、怒りを募らせます。
その時、天女が現れ、陳皮皮の親友の命を盾に自害を止めます。桑桑は陳皮皮が寧缺を助けた恩を語り、人間の情の尊さを説きます。自分と寧缺の愛、そして夫子の人間への大きな愛を語り、天女の心を動かそうとします。桑桑は寧缺との思い出を涙ながらに語り、ついに天女は心を揺さぶられ、彼女の涙を拭います。
唐小棠はいてもたってもいられず、陳皮皮との別れの悲痛な記憶を胸に、桃山へ向かいます。光明会が始まり、陳皮皮は聖壇へ引き出され、寧缺は人混みに紛れて様子を伺います。儀式が始まり、天女の力で陳皮皮の気海雪山は破壊され、彼は苦痛に悶えます。その時、唐小棠が到著し、二人は再会を果たし、抱き合います。
陳皮皮は機転を利かせ、唐小棠にもう一方の碗の水を飲ませ、脱出を図ります。しかし、葉紅魚が仕掛けた樊籠陣に阻まれ、熊初墨は唐小棠の捕縛を命じます。その時、隆慶が現れ、熊初墨を人質に唐小棠の解放を要求しますが、羅克敵が隆慶を襲い、戦闘が始まります。その隙に熊初墨は唐小棠を神壇から突き落とし、危機的状況に陥ります。
これを見た寧缺はついに我慢できなくなり、陳皮皮を守ろうと立ち上がり、桃山を潰すと宣言します。天女は屠夫と酒徒を呼び、応戦させようとします。二人が出発しようとしたまさにその時、李慢慢と朝小樹が到著し、彼らの行く手を阻みます。より激しい戦いが始まろうとしています。
第40話 感想
緊迫感あふれる展開に息を呑む、怒涛の第40話でした。陳皮皮の窮地、そしてそれを救おうとする仲間たちの奮闘が胸を打ちます。特に桑桑が天女に訴えるシーンは涙なしには見られません。愛する寧缺との日々を語り、人間の情の尊さを訴える姿は、まさに人間の愛の力を感じさせ、天女の心を動かすほどの説得力がありました。
一方、冷静な判断で寧缺を止めようとする葉紅魚の姿も印象的です。彼女もまた、複雑な立場に置かれながらも、最善を尽くそうとする葛藤が見て取れます。それぞれのキャラクターがそれぞれの想いを胸に、必死に運命に抗おうとする姿が、この物語の魅力の一つと言えるでしょう。
陳皮皮と唐小棠の再会シーンは、束の間の安息を与えてくれますが、すぐに危機が訪れるという展開は、見ている側もハラハラさせられます。隆慶の登場、そして李慢慢と朝小樹の到著など、次々と新たな展開が繰り広げられ、目が離せないストーリーとなっています。
つづく