寧缺(ねい・けつ)は親友の陳皮皮を救うため、焦燥していました。しかし、自分の力不足と、正体を明かすことで事態を悪化させることを懸念し、葉紅魚(よう・こうぎょ)を密かに尾行し、助けを求めることにしました。光明殿(こうめいでん)に入った葉紅魚(よう・こうぎょ)はすぐに寧缺(ねい・けつ)の存在に気づき、彼の懇願を聞きますが、助けられないと告げ、天女(てんにょ)の怒りを買って命を落とす前に去るよう忠告します。寧缺(ねい・けつ)は諦めて去り、葉紅魚(よう・こうぎょ)はその後ろ姿を見送り、複雑な気持ちを抱きます。
一方、葉青は陳皮皮の窮地を知り、桃山幽閣へ救出に向かう決意をします。柳白に剣を借り、別れを告げますが、柳白の製止も聞かず、葉青は出発します。絶望に沈む陳皮皮は自害を試みますが、縄が切れて失敗し、怒りを募らせます。
その時、天女(てんにょ)が現れ、陳皮皮の親友の命を盾に自害を止めます。桑桑(そうそう)は陳皮皮が寧缺(ねい・けつ)を助けた恩を語り、人間の情の尊さを説きます。自分と寧缺(ねい・けつ)の愛、そして夫子(ふうし)の人間への大きな愛を語り、天女(てんにょ)の心を動かそうとします。桑桑(そうそう)は寧缺(ねい・けつ)との思い出を涙ながらに語り、ついに天女(てんにょ)は心を揺さぶられ、彼女の涙を拭います。
唐小棠はいてもたってもいられず、陳皮皮との別れの悲痛な記憶を胸に、桃山へ向かいます。光明会が始まり、陳皮皮は聖壇へ引き出され、寧缺は人混みに紛れて様子を伺います。儀式が始まり、天女(てんにょ)の力で陳皮皮の気海雪山(きかいせつざん)は破壊され、彼は苦痛に悶えます。その時、唐小棠が到著し、二人は再会を果たし、抱き合います。
陳皮皮は機転を利かせ、唐小棠にもう一方の碗の水を飲ませ、脱出を図ります。しかし、葉紅魚(よう・こうぎょ)が仕掛けた樊籠陣に阻まれ、熊初墨は唐小棠の捕縛を命じます。その時、隆慶が現れ、熊初墨を人質に唐小棠の解放を要求しますが、羅克敵が隆慶を襲い、戦闘が始まります。その隙に熊初墨は唐小棠を神壇から突き落とし、危機的状況に陥ります。
これを見た寧缺はついに我慢できなくなり、陳皮皮を守ろうと立ち上がり、桃山を潰すと宣言します。天女(てんにょ)は屠夫と酒徒(しゅと)を呼び、応戦させようとします。二人が出発しようとしたまさにその時、李慢慢(り・まんまん)と朝小樹が到著し、彼らの行く手を阻みます。より激しい戦いが始まろうとしています。
第40話 感想
緊迫感あふれる展開に息を呑む、怒涛の第40話でした。陳皮皮の窮地、そしてそれを救おうとする仲間たちの奮闘が胸を打ちます。特に桑桑(そうそう)が天女に訴えるシーンは涙なしには見られません。愛する寧缺との日々を語り、人間の情の尊さを訴える姿は、まさに人間の愛の力を感じさせ、天女の心を動かすほどの説得力がありました。
一方、冷静な判断で寧缺を止めようとする葉紅魚(よう・こうぎょ)の姿も印象的です。彼女もまた、複雑な立場に置かれながらも、最善を尽くそうとする葛藤が見て取れます。それぞれのキャラクターがそれぞれの想いを胸に、必死に運命に抗おうとする姿が、この物語の魅力の一つと言えるでしょう。
陳皮皮と唐小棠の再会シーンは、束の間の安息を与えてくれますが、すぐに危機が訪れるという展開は、見ている側もハラハラさせられます。隆慶の登場、そして李慢慢(り・まんまん)と朝小樹の到著など、次々と新たな展開が繰り広げられ、目が離せないストーリーとなっています。
つづく