あらすじ
第六話では、寧缺と桑桑が天擎宗の追手から逃れる道中で、幾多の困難に直面する様子が描かれています。桑桑が傷を負った後、寧缺は決死の覚悟で突破口を開き、莫山山、李慢慢、君陌らの助けを得て、ついに天擎宗天下行走の七念の追撃から逃れることに成功します。しかし、逃走の途上で南晋剣閣の剣聖、柳白に阻まれ、李慢慢は大きな代償を払うことになります。一方、唐(とうの皇帝、李仲易は寧缺を支援するために兵を派遣しようとしますが、国師李青山の反対にあい、一時断念します。また、莫山山は羅克敵に連れ戻され桃山で裁きを受けようとしており、曲妮は宝樹の棺を唐(とう王宮に持ち込み、寧缺と桑桑の引き渡しを要求し、緊迫した状況を生み出します。寧缺は桑桑を懸命に守り、彼女が冥王の娘であることを信じようとはしません。
ネタバレ
冥王の娘、桑桑を背負い、寧缺は天擎宗の弟子たちの包囲を突破しようと必死だった。桑桑は攻撃を受け重傷を負い、激怒した寧缺は攻撃した相手を殺してしまう。莫山山が神符を使い曲妮たちを阻み、岐山も力を振り絞ることで、寧缺は桑桑を連れて脱出に成功する。
しかし、山麓で天擎宗天下歩行の七念に阻まれ、強力な結界に閉じ込められてしまう。桑桑は瀕死の状態に陥り、寧缺は絶望する。夫子は寧缺の危機を察知し、李慢慢を救援に向かわせる。同時に、君陌も瓦山へ向けて急行する。
寧缺は黒傘で桑桑を庇うことしかできない中、七念の攻撃は容赦なく続く。間一髪、李慢慢と君陌が到著し、二人がかりで七念を倒し、寧缺と桑桑は結界から解放される。馬車に乗り込み、彼らは逃走を続ける。
だが、すぐに南晋剣閣の剣聖、柳白の無数の剣に阻まれる。李慢慢は命を懸けて柳白に立ち向かい、206本の骨を折られる重傷を負うも、寧缺と桑桑を救うことを諦めない。岐山も重傷を押して二人を守る。
君陌は宝樹と曲妮を食い止めるが、宝樹は聞き入れず、君陌に重傷を負わされる。七念は岐山が冥王の娘である桑桑を庇うことを非難するが、岐山は意に介さない。夫子は書院の弟子たちと共に李慢慢の帰還を祈る。陳皮皮は夫子が桑桑の正体を見抜いていることを知りつつも、彼女を救おうとする夫子の姿勢に感銘を受ける。
寧缺を庇った莫山山は重傷を負い、大河国へ戻る途中、羅克敵に捕らえられ、桃山へ連行される。熊初墨は三日後に莫山山の公開裁判を決定する。
天諭大神官は熊初墨に桑桑は冥王の娘ではなく光明大神官の後継者だと主張するも、熊初墨は聞き入れず、大神官の使者を殺害する。天諭大神官は激怒して立ち去り、唐(とうの対応を伺う。
唐王、李仲易は桑桑が冥王の娘であることを信じず、寧缺を迎えに行かせる。国師の李青山は仮対するが、李仲易は聞き入れない。最終的に、李仲易は書院に事態の収拾を委ねる。
悪夢から覚めた寧缺は、桑桑を守ると誓う。幽閉された莫山山は三日後の公開裁判を待つ。宝樹の棺を担いだ曲妮は唐(とう王宮へ乗り込み、李仲易に寧缺と桑桑の引き渡しを要求する。李仲易は無視するが、曲妮は罵詈雑言を浴びせる。徐崇山が曲妮を追い払おうとするが、曲妮は抵抗し、李青山が仲裁に入る。
第6話 感想
第6話は、息もつかせぬ展開で、桑桑と寧缺の逃避行にハラハラドキドキさせられました。特に、次々と現れる強敵、柳白、七念との戦闘シーンは圧巻でした。李慢慢の自己犠牲的な行動には胸を打たれ、真の友情を感じました。岐山もまた、自らの危険を顧みず桑桑を守る姿に、彼の強い信念が垣間見えました。
印象的だったのは、様々な思惑が交錯する様子です。天擎宗、南晋剣閣、書院、そして唐(とう。それぞれの立場、正義がぶつかり合い、物語に深みを与えています。桑桑が冥王の娘であるという疑念も、物語の大きな鍵となっています。真実が明らかになる時、どのような結末を迎えるのか、非常に楽しみです。
また、莫山山の窮地、熊初墨の冷酷さ、曲妮の狂気など、脇を固めるキャラクターたちの描写も秀逸でした。それぞれのキャラクターが持つ個性が際立ち、物語をより一層盛り上げています。
つづく