冥王の娘、桑桑(そうそう)を背負い、寧缺(ねい・けつ)は天擎宗の弟子たちの包囲を突破しようと必死だった。桑桑(そうそう)は攻撃を受け重傷を負い、激怒した寧缺(ねい・けつ)は攻撃した相手を殺してしまう。莫山山(ばく・さんさん)が神符を使い曲妮(きょくじ)たちを阻み、岐山(きざん)も力を振り絞ることで、寧缺(ねい・けつ)は桑桑(そうそう)を連れて脱出に成功する。

しかし、山麓で天擎宗天下歩行の七念(しちねん)に阻まれ、強力な結界に閉じ込められてしまう。桑桑(そうそう)は瀕死の状態に陥り、寧缺(ねい・けつ)は絶望する。夫子(ふうし)は寧缺(ねい・けつ)の危機を察知し、李慢慢(り・まんまん)を救援に向かわせる。同時に、君陌(くんはく)も瓦山へ向けて急行する。

寧缺(ねい・けつ)は黒傘で桑桑(そうそう)を庇うことしかできない中、七念(しちねん)の攻撃は容赦なく続く。間一髪、李慢慢(り・まんまん)と君陌(くんはく)が到著し、二人がかりで七念(しちねん)を倒し、寧缺と桑桑(そうそう)は結界から解放される。馬車に乗り込み、彼らは逃走を続ける。

だが、すぐに南晋剣閣の剣聖、柳白の無数の剣に阻まれる。李慢慢(り・まんまん)は命を懸けて柳白に立ち向かい、206本の骨を折られる重傷を負うも、寧缺と桑桑(そうそう)を救うことを諦めない。岐山(きざん)も重傷を押して二人を守る。

君陌(くんはく)は宝樹と曲妮(きょくじ)を食い止めるが、宝樹は聞き入れず、君陌(くんはく)に重傷を負わされる。七念(しちねん)は岐山(きざん)が冥王の娘である桑桑(そうそう)を庇うことを非難するが、岐山(きざん)は意に介さない。夫子(ふうし)は書院(しょいん)の弟子たちと共に李慢慢(り・まんまん)の帰還を祈る。陳皮皮は夫子(ふうし)が桑桑(そうそう)の正体を見抜いていることを知りつつも、彼女を救おうとする夫子(ふうし)の姿勢に感銘を受ける。

寧缺を庇った莫山山(ばく・さんさん)は重傷を負い、大河国へ戻る途中、羅克敵に捕らえられ、桃山へ連行される。熊初墨は三日後に莫山山(ばく・さんさん)の公開裁判を決定する。

天諭大神官(だいしんかん)は熊初墨に桑桑(そうそう)は冥王の娘ではなく光明大神官(だいしんかん)の後継者だと主張するも、熊初墨は聞き入れず、大神官(だいしんかん)の使者を殺害する。天諭大神官(だいしんかん)は激怒して立ち去り、唐国の対応を伺う。

唐王、李仲易は桑桑(そうそう)が冥王の娘であることを信じず、寧缺を迎えに行かせる。国師の李青山は仮対するが、李仲易は聞き入れない。最終的に、李仲易は書院(しょいん)に事態の収拾を委ねる。

悪夢から覚めた寧缺は、桑桑(そうそう)を守ると誓う。幽閉された莫山山(ばく・さんさん)は三日後の公開裁判を待つ。宝樹の棺を担いだ曲妮(きょくじ)は唐国王宮へ乗り込み、李仲易に寧缺と桑桑の引き渡しを要求する。李仲易は無視するが、曲妮(きょくじ)は罵詈雑言を浴びせる。徐崇山(じょすうざん)が曲妮(きょくじ)を追い払おうとするが、曲妮(きょくじ)は抵抗し、李青山が仲裁に入る。

第6話 感想

第6話は、息もつかせぬ展開で、桑桑と寧缺の逃避行にハラハラドキドキさせられました。特に、次々と現れる強敵、柳白、七念(しちねん)との戦闘シーンは圧巻でした。李慢慢(り・まんまん)の自己犠牲的な行動には胸を打たれ、真の友情を感じました。岐山(きざん)もまた、自らの危険を顧みず桑桑を守る姿に、彼の強い信念が垣間見えました。

印象的だったのは、様々な思惑が交錯する様子です。天擎宗、南晋剣閣、書院(しょいん)、そして唐国。それぞれの立場、正義がぶつかり合い、物語に深みを与えています。桑桑が冥王の娘であるという疑念も、物語の大きな鍵となっています。真実が明らかになる時、どのような結末を迎えるのか、非常に楽しみです。

また、莫山山(ばく・さんさん)の窮地、熊初墨の冷酷さ、曲妮(きょくに)の狂気など、脇を固めるキャラクターたちの描写も秀逸でした。それぞれのキャラクターが持つ個性が際立ち、物語をより一層盛り上げています。

つづく