柴小七(チャイ・シャオチー)は映画を見ている最中に、自分が宇宙人であることを方烈(ファン・リエ)に隠さず打ち明け、記憶庫へ連れて行ってくれるよう再び懇願した。記憶庫に入った柴小七(チャイ・シャオチー)は、方冷(ファン・ロン)に関する記憶を消去し始める。涙が止まらない柴小七(チャイ・シャオチー)を、方烈(ファン・リエ)は説得しようとするが、彼女の決意は固かった。警報が鳴り響く中、記憶の消去が完瞭しないうちに、方烈(ファン・リエ)は柴小七(チャイ・シャオチー)を逃がし、一人残った。一方、記憶庫への侵入を察知した方冷(ファン・ロン)は、現場へと急行する。

方冷(ファン・ロン)が到著した時には、既に方烈(ファン・リエ)が彼の記憶を全て消去していた。これに激怒した方冷(ファン・ロン)は方烈(ファン・リエ)と衝突するが、方烈(ファン・リエ)は柴小七(チャイ・シャオチー)と方冷(ファン・ロン)が一緒にいるのを見たくないからやったと、全ての責任を負おうとする。しかし、方冷(ファン・ロン)は内心、柴小七(チャイ・シャオチー)が関わっているに違いないと確信していた。彼の記憶庫に手を出す勇気があるのは柴小七(チャイ・シャオチー)しかいないからだ。柴小七(チャイ・シャオチー)が自分を諦めようとしていることを知り、怒りがこみ上げた方冷(ファン・ロン)は、柴姉さんのレストランへ柴小七(チャイ・シャオチー)を問い詰めにいく。方冷(ファン・ロン)の剣幕に恐れをなした柴小七(チャイ・シャオチー)は隠れるが、結局見つかり、力づくで部屋に連れ込まれてしまう。

方冷(ファン・ロン)は、柴小七(チャイ・シャオチー)が本当に自分を振り払おうとしているのかと怒りをぶつける。柴小七(チャイ・シャオチー)は方冷(ファン・ロン)の厳しい言葉に涙を流す。方冷(ファン・ロン)はそんな柴小七(チャイ・シャオチー)を不憫に思い、落ち著きを取り戻すと、何か言えない事情があるのかと優しく尋ねる。しかし、柴小七(チャイ・シャオチー)は何も語ろうとしない。二人は言葉もなくただ泣き続ける。その時、突然の雷鳴が轟き、柴小七(チャイ・シャオチー)は方冷(ファン・ロン)を落ち著かせるためという口実で外へ追い出す。方冷(ファン・ロン)は柴小七(チャイ・シャオチー)のアパートの下で、ひたすら彼女を待ち続けた。

激しい雨が降りしきる中、方冷(ファン・ロン)は柴小七(チャイ・シャオチー)の部屋を見上げ、その場を離れようとしない。柴小七(チャイ・シャオチー)もまた、雨に打たれる方冷(ファン・ロン)の姿を窓から見下ろし、涙を流していた。すると、方冷(ファン・ロン)は激しい頭痛に襲われ、雨の夜に母親が自分の命を救って交通事故で亡くなった幼い頃の記憶がフラッシュバックする。そして、もがき苦しみながら意識を失ってしまう。それを見た柴小七(チャイ・シャオチー)は急いで駆け降り、方冷(ファン・ロン)を抱きしめる。雨の中で抱き合う二人。その後、駆けつけた方冷(ファン・ロン)の父親と張(ジャン)医師医師によって、方冷(ファン・ロン)は病院へと運ばれる。

病院で昏睡状態が続く方冷(ファン・ロン)を、柴小七(チャイ・シャオチー)は心配そうに見ている。張(ジャン)医師医師は柴小七(チャイ・シャオチー)に、方冷(ファン・ロン)の容態は安定しているが、今回の記憶喪失は以前よりも複雑だと告げる。さらに、方冷(ファン・ロン)の心臓に影が見つかり、記憶喪失よりも生命に関わる問題だと診断される。ベッドに横たわる方冷(ファン・ロン)は、柴小七(チャイ・シャオチー)との記憶を断片的に思い出し、目を覚ますと柴小七(チャイ・シャオチー)の名前を呼ぶ。父親は方冷(ファン・ロン)が記憶を失っていないことに驚く。実は、方冷の記憶喪失は、母親が自分を助けて事故に遭ったという幼い頃の心の傷が原因だった。そして今、全ての記憶を取り戻し、恐怖と向き合ったことで、記憶喪失は治癒したのだ。

病室を訪れた柴小七(チャイ・シャオチー)と方烈(ファン・リエ)に対し、方冷は記憶喪失のふりを続ける。そして、柴小七の隙をついて方烈(ファン・リエ)の目の前で彼女にキスをする。驚愕する柴小七に、方冷は一目惚れしたのだと説明する。方烈(ファン・リエ)もまた、何が起こったのか理解できない。柴小七が去った後、方冷は方烈(ファン・リエ)を縛り上げ、記憶を消去した目的を問い詰める。そこで方烈(ファン・リエ)は、方冷が記憶を取り戻していることに気づき、同時に方冷も方烈(ファン・リエ)から柴小七が宇宙人であることを確認する。というのも、昏睡状態の間に、事故の際に柴小七が超能力を使って自分を助けてくれた記憶が蘇ったのだ。しかし、方冷は柴小七が記憶を消したのには、何か理由があるはずだと感じていた。

第26話の感想

第26話は、まさに怒涛の展開でした。柴小七の涙、方冷の怒り、そして雨の中の抱擁…息つく暇もなく物語が進んでいく中で、二人の強い想いがひしひしと伝わってきました。

特に印象的だったのは、記憶を消去するという柴小七の決断です。愛する人を守るためとはいえ、どれほどの覚悟が必要だったでしょうか。涙が止まらない彼女の姿に、胸が締め付けられました。

一方、記憶を失ったと思っていた方冷が、実は全てを理解していたという衝撃の展開には驚かされました。記憶喪失の演技で柴小七と方烈(ファン・リエ)を翻弄する姿は、どこかコミカルでもありましたが、その裏にある彼の深い愛情と苦悩を感じさせられました。

そして、クライマックスの雨のシーン。記憶がフラッシュバックし、苦しむ方冷を柴小七が抱きしめるシーンは、二人の絆の強さを改めて感じさせ、非常に感動的でした。

また、方冷の記憶喪失の原因が、幼い頃のトラウマにあったという事実も明らかになりました。母親の死という辛い記憶と向き合い、それを乗り越えたことで、彼は真の意味で成長を遂げたと言えるでしょう。

つづく